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サンケイビル 木造オフィスビルを着工 名称は「KiGi AKIHABARA」に

2025.03.24 11:07
サンケイビル(東京都千代田区)は、同社初の木造オフィスとして開発を進めている「(仮称)秋葉原木造オフィスビル計画」の名称を「KiGi AKIHABARA(キギ アキハバラ)」に決定し、3月下旬に着工すると発表した。
開発地は東京都千代田区東神田。神田川沿いに位置し、東京メトロ「秋葉原」駅と都営地下鉄「岩本町」駅まで徒歩6分、JR「秋葉原」駅まで徒歩9分、同「浅草橋」駅まで徒歩6分と交通利便性の高い立地。
建物は169・27㎡、延床面積1055・90㎡、総貸室面積780・43㎡、地上9階のオフィスビルで、木造と鉄骨造のハイブリッド構造。熊谷組(東京都新宿区)の新技術である「環境配慮型λ-WOODⅡ1・5時間耐火梁・CLT1,2時間耐火床」や、最上階の柱にはホルツストラ(東京都杉並区)と共同開発した木材を耐火被覆として用いた鉄骨部材「ドレスウッド」を日本で初めて採用する。また、住友林業(東京都千代田区)と東京電機大学と共同開発した「KS木質座屈拘束ブレース」、住友林業の「木質ハイブリッド集成材有孔梁」も採用する。竣工は2026年5月下旬の予定。
名称の「KiGi」は日本語の「木々」に由来。2つの「i」を人に見立て、人々の集う場となってほしいという願いを込めた。
計画は国土交通省の「令和6年度優良木造建築物等整備推進事業」先導枠に採択されており、補助金を受給する予定。炭素貯蔵効果が期待できる中・大規模木造建築物の普及や、木造化にかかわる先導的な設計・施工技術が導入されるプロジェクトに対して支援を行うもので、今回は木材利用に関する建築生産システムについて先導性を有する計画として評価されたという。