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大林組 ロンドンに37階建てオフィスビル シティに立つビルを延床約4万㎡の大規模ビルに建替えへ

2025.03.24 11:05

 大林組(東京都港区)の海外グループ会社であるOBAYASHI PROPERTIES UK LIMITED(英国ロンドン、OPUK)は、ロンドンに所有するオフィスビル「60Gracechurch Street」の建替えについて、開発許認可をロンドン市から取得した。着工は2026年、竣工は2029年を予定している。
 立地はロンドン証券取引所、イングランド銀行などが立ち並ぶ歴史的な金融地区であるロンドン・シティ。地下鉄「バンク」駅または「モニュメント」駅から徒歩2分、「キャノンストリート」駅から徒歩5分の場所に位置する。
 計画では、既存のビルを敷地面積約1860㎡、貸床面積約3万9900㎡、地上37階地下2階建て、オフィス、商業などを用途とするビルに建替える。
 建替えではバルコニーの各階設置やパブリックスペースの充実を図るとともに、最高ランクの環境性能を確保するなどロンドン市やテナントのニーズに応えた施設計画と環境に配慮した開発を進めていくとしている。
 「60Gracechurch Street」は地上9階地下2階、賃貸面積約1万1800㎡で、2023年3月にOPUKが取得した。交通利便性が高く、また高さ規制の厳しいロンドン・シティのなかで高層ビルの建築が可能な土地であることから、大林組では取得時から再開発による建替えを検討するとしていた。
 OPUKはロンドン・シティにオフィスビル「Bracken House」と「20Gracechurch Street(持分75%)」を保有している。大林グループでは英国ロンドンにおける不動産事業を安定的な収益基盤の強化に大きく貢献するものと位置づけており、今後も賃貸ポートフォリオの多様化をグローバルに推進し、企業価値の向上に取り組むとしている。




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