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東急 商業施設運営事業を再編 施設運営各社を新設の「東急リテールマネジメント」傘下に

2025.04.01 10:55

 東急(東京都渋谷区)は3月24日、グループの商業施設運営事業を再編すると発表。4月1日には商業施設運営の統括機能を持った事業統括会社「東急リテールマネジメント株式会社」を設立した。
 再編では8月1日を効力発生日として、東急百貨店(東京都渋谷区)の百貨店業を東急100%出資で設立するTK百貨店準備会社に吸収分割。東急は会社分割後の東急百貨店を吸収合併し、TK百貨店準備会社は同日に商号を東急百貨店に変更する。また、東急が100%所有する商業運営各社の株式も東急リテールマネジメントに承継させる吸収分割を行う。
 東急リテールマネジメントは、東急百貨店、東急モールズデベロップメント(東京都渋谷区)、SHIBUYA109エンタテイメント(東京都渋谷区)、ながの東急百貨店(長野県長野市)、渋谷地下街(東京都渋谷区)、東急商業發展(香港)の6社を傘下に置き商業施設の一体的な運営体制を構築する。
 再編後は、東急リテールマネジメントが商業運営各社の横断戦略の主導、商業運営各社の運営機能・コーポレート機能(人事、総務、経理、内部統制など)の一部集約、商業施設の企画開発を担う。傘下の商業運営各社は各商業施設運営のほか、独自性の追求に向けた事業モデルやコンテンツの開発・強化を実施する。
 東急では今回の再編について、商業運営各社に分散する機能の整理などによる経営効率の高度化を図ることで、商業運営各社がそれぞれの特色を生かした事業創造を進めるとともに、渋谷をはじめとする東急線沿線を中心とした商業施設の企画開発にも新会社と商業運営各社が横断的な体制で参画するとしている。今まで商業運営各社が培ってきた事業ノウハウや顧客とのつながりを結集することで、施設・売り場づくりに相互に生かす構えだ。




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