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森ビル 虎ノ門ヒルズ「グラスロック」開業 社会課題の解決を目指す拠点を整備

2025.04.14 12:04
「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」再開発事業完結
森ビル(東京都港区)は虎ノ門ヒルズ「グラスロック」に、クロスセクターで社会課題解決を目指す拠点「Glass Rock ~Social Action Community~(Glass Rock)」を9日に開業した。「グラスロック」と7店舗の商業施設が開業したことにより、「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」の再開発事業が完結した。
建物は敷地面積約2445㎡、延床面積約8800㎡、地上4階地下3階の複合施設。竣工は2024年8月。「虎ノ門ヒルズ」の中心に位置し、「森タワー」と「ステーションタワー」をつなぐ幅20mの歩行者デッキ「T-デッキ」が貫通している。
4階および地下1階に開業した「Glass Rock」は、社会課題の解決に取り組む会員制拠点。運営パートナーはヒトカラメディア(東京都世田谷区)が担う。複雑化する社会課題に向き合い解決するために、企業、行政機関、NPO・NGO、個人など、領域を超えた(クロスセクター)連携と共創が求められているとし、「つながる」場、「まなぶ」仕掛け、「ひろげる」発信の3つの機能を提供。クロスセクターの連携と共創を促進し、社会課題解決を起点にしたイノベーションの創出に挑戦する。近年認識が広まっているこども食堂の支援を行う「認定NPO法人 全国こども食堂支援センターむすびえ」などが共創パートナーとして参画する。
4階の「Partners Lounge」は、広さ約569㎡、座席数約150席。法人パートナーと共創パートナーが日常的に交わり、共創の可能性を探る場だ。バーカウンターを備えたオープンスペースを併設し、社会課題解決に向けた実践的なセミナーやワークショップの場としても活用する。地下1階には会員が利用できる広さ約258㎡、座席数約65席のラウンジ「Members Lounge」や、イベントや展示会などを開催する「Gallery」を配置する。
7日に開催した記者説明会の中で、新領域事業部グラスロック開業準備グループの竹田真二部長は、「『Glass Rock』は、社会課題解決のために、立場・分野を超えて人々が行きかい、ともに行動するソーシャル・アクション・コミュニティです。百年先の未来を見つめて、多様な知見と思いが出会い、つながり、未来を変える原点として、小さな一歩をここから踏み出していきたいと思っています」と語った。