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日本管材ホールディングス 企業ミュージアムを開設 企業理念と事業活動の学びの場に
2025.04.21 11:01
オフィスビルや商業施設等の建物管理運営事業、住宅管理運営事業、不動産ファンドマネジメント事業等を手掛ける日本管財ホールディングス(東京都中央区、日本管財HD)は、4月1日に企業ミュージアムを開設した。
開設したミュージアムの名称は「Blueスクエア」。東京都港区新橋6丁目、都営地下鉄三田線「御成門」駅から徒歩3分に位置する「東京都美術倶楽部」5階に誕生した。面積は約60坪。社章をモチーフに内装を構成し、「ミニシアター」、「日本管財グループの紹介」、「社会貢献」、「日本管財グループの未来像」の4つのゾーンをつくった。パネル展示や活動記録の映像を流し、見学した人は企業理念や沿革、経営戦略などを知ることができる。クライアントや自社の社員が見学することで、日本管財グループが取り組む事業活動への理解と共感をより深めることができ、また学びと交流の場につなげることもコンセプトに盛り込んだ。
同社グループは昨年10月に同HDの研修所を同じ「東京都美術倶楽部」5階に集約および拡張移転し、新任研修や専門資格講座、社内研修などで積極的に活用してきた。移転の目的は、研修を通じて建物管理の基礎知識や技術を習得し、実際の建物管理などで生かせる環境の整備が求められていたこと。また各社員が研修講師へ気軽に相談できる関係構築の促進、社員のエンゲージメント向上なども踏まえて行った。幅広い用途で使用でき、新人からベテラン社員、幹部職や設備・警備・清掃等の専門職まで利用している。
広報・IR・マーケティング室の堂代千絵氏、狩野潤哉氏は「研修所ではビジネスに必要な研修のほか、建物管理に特化した研修を年間のカリキュラムに沿って受講することができ、建物の保全に必要な模擬設備機器や清掃実技を可能にした床材を張ったスペースなど、様々な実技を想定した環境を構築しました。これら環境の構築により、技能習得の研修や新卒・中途社員の入社時の研修、社員のスキルアップ研修、キャリア開発などにも活用しています。グループ全体で共通の知識やスキルが習得でき、持続可能な企業価値の向上にもつながりました」と成果について述べた。
「Blueスクエア」は研修所の向かいに開設し、これに合わせてせて、研修所を「Greenスクエア」、一帯を「Growthスクエア」と名付けた。2つの機能が有機的に連動するという思いが込められており、「人材育成」と「働きがい、帰属意識の向上」の両立を目指す。狩野氏は「当社は建物管理運営事業などとともに、社会貢献活動やまちづくり、地域活性化のお手伝いも行っております。それら取り組み事例を知ることができ、このほかに当社の主要10グループの事業内容、国内および海外での活動内容なども把握できます。また多くがパネル展示なので、情報更新もできる仕組みとなっています」と語った。
現在多くの企業で課題として抱える、「人材育成」と「帰属意識向上」の方法。その向上策・改善策の一例と思われる。