不動産トピックス

今週の一冊

2009.06.22 17:18

あるオフィスビルを巡る事件の真相とは

上場企業が警察に抹殺された日
著者:宮崎 学
出版社:扶桑社
発行:平成21年6月10日
価格:1400円(税抜)

 平成18年5月8日に不動産会社菱和ライフクリエイトの社長である西岡進氏が逮捕された。当時、同社は東証2部に上場しており、ワンルームマンションの販売などによって着実に業績を伸ばしていった。
 東証1部上場の手続きの開始も始めていた同社に突然見舞われた逮捕劇。これは渋谷区代々木にある「真珠宮ビル」の購入を巡って西岡氏が山口組系後藤組組長・後藤忠政と共謀し、不正な不動産取引を行った疑いがかけられたのだった。
 この逮捕劇の舞台となった「真珠宮ビル」は、いわくつきのオフィスビルであり、地権者でありオーナーであった鴛淵家が、元司法書士の野崎和興がビルの乗っ取りに大きくかかわり、今回の逮捕劇の裏で動いていた。
 警察権力、アウトローそれぞれの利権に巻き込まれた不動産会社社長とオーナー。彼らはなぜ利用されてしまったのか、そして、その裏にはどういった意図があるのか。「突破者」の著者である宮崎学氏がその真実に迫る。




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