不動産トピックス

クローズアップ ITソリューション編

2004.06.21 15:47

四国計測 OPビルコントロールシステムを販売低 コストでのシステム構築が可能
 四国計装工業(香川県高松市)では、LONWORKS製品を用いたビル監視・制御装置「OPビルコントロールシステム」を販売している。
 このシステムは、ビルのフロアまたは、ブロック単位の設備を独自に制御させる完全自立分散制御や、複数のビル群を管理するビル群管理などが可能となり、ビル管理業務の合理化・効率化に役立てることができるというもの。
 最大の特徴は、ビル設備において標準化されつつあるロンワークスを用いることで、システムがオープン化されている点にある。これによってメーカーに依存しないシステム構築が可能になり、競争原理によるコスト削減および、自由拡大による機器の変更・増設が容易になった。
 「このシステムはBEMS(ビル・エネルギー・マネジメント・システム)にも対応しており、エネルギー消費量の時間・日・月変化をグラフ表示しながら省エネルギー意識の高揚を促し、視覚的に省エネ性の自己診断を行うことができます。また、各モードの自動切換えおよび切替メッセージの表示により空調機を省エネルギー運転させることができます。」(OPソリューション事業部 主任 グループリーダー 近藤満広氏)
 ビルにおける電力、空調設備から照明、防災設備まで分かりやすく使いやすいシステムになっている。
 なお、同社は四国電力グループ会社であり、四国を中心とした展開を図っているが、首都圏他、全国のビルへのシステム提案を行っている。

栗原工業 ロンワークス適合機器で構成 BAにセキュリティシステムを統合
 栗原工業(本社:大阪市北区)では、LONWORKSによるビルオートメーションシステム(BA)を受託開発しているが、新たな取り組みとして、BAと防犯システム機器を統合したシステム構築を開始している。
 BAと防犯設備の統合は、管理効率化、コスト削減において欠かせない要素になっているが、従来のシステムはビル管理会社がBAを運用し、警備会社がセキュリティシステムを運用するという性格上、統合したシステムの開発を実施するケースは少なかった。
 同社では、低価格にてBEMS適応システムが構築できることで好評を得ていたビル・エネルギー・マネジメントシステム「KESS」で使用していたマイクロチップ搭載の高性能人感センサをセキュリティシステムにも流用し、更に1系統で最大62台の指紋照合機やカードリーダーを接続できるシステムを構築。空調やポンプの制御と同一の中央監視装置で統合管理を行うことを可能にした。
 セキュリティシステムの構築においては、高度なセキュリティが要求される金融機関の入退出管理に実績の多いクマヒラ(東京都中央区)の製品を使用。セキュリティシステム構築においての信頼性の向上に努めている。
 「ロンワークス対応機器でBAを構築していますので、低価格にて優れた機器を調達することが容易になりました。当社ではこうしたオープン技術を活用したシステムを提案していきます。」(営業部次長小林成嘉氏)

住友セメントシステム開発 1500システム以上を出荷した収支予測ソフトを開発 貸ビル・マンション経営のシミュレーションが可能
 住友セメントシステム開発(東京都江東区)では、賃貸ビル・マンション事業の収支予測計算システム「エステイトV7」を開発・販売している。
このシステムは、1986年にV1が発売されたという隠れたロングセラー。開発系不動産会社や建築会社、金融機関、設計事務所の間では良く知られたシステムである。
 機能としては、最大50年にわたる事業収支・支出・税金計算・資金繰りなどを予測計算することができるというもの。マンション、店舗、事務所、駐車場、複合賃貸ビルなど賃貸不動産の事業経営を始める前にシミュレーションを行うことができ、プロジェクトの前段階で検討ができる。
 事業母体は「個人」「法人」どちらでも計算することができ、個人の場合は他に所得がある場合の総合課税計算や、オーナーが居住する場合の経費の按分計算も行える。
 「初版販売以来10年を超える実績があり、多様なニーズに対応できるように改善を積み重ねています。例えば、借入金の返済・減価償却・税金計算、テナントの入居率・入居率変動、賃料変動など複雑な要因も簡単な入力で指定することができます。」(ユビキタスチームマネージャー斉藤豊氏約)
 1500システムが出荷されており、価格はV7で21万円である。なお、税額の変更などに伴うバージョンアップは4000円〜5万円程度。




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