不動産トピックス

交遊録 勘三郎が愛した煎餅

2005.04.11 15:27

 先日、歌舞伎役者の中村勘三郎が18代目を襲名したニュースは記憶に新しいが、その先代17代目勘三郎が足繫く通った煎餅屋が新宿区の「福屋」という店である。同店の煎餅は”勘三郎せんべい”と呼ばれている。1階店舗で同店を運営し、空中階を賃貸する福屋不動産代表取締役福井清一郎氏はその由来について話す。
 「福屋の工場で勘三郎先生が火鉢の前に座って、煎餅をもっと焦がすよにと職人に要求したのです。黒こげのニガい煎餅になるのですが、これが勘三郎先生の好み。しかし思いの外、他のお客さんにも評判が良かったのです。そこで勘三郎先生に許可をもらい、勘三郎せんべいと名づけられました」
 商品化された”勘三郎せんべい”は現在も人気の味である。18代目勘三郎は、もう口にしただろうか。




週刊不動産経営編集部  YouTube