不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.02.06 12:05

<トラブル解決>ユナイテッド・アーバン投資法人 18億8350万円で取得した物件平成11年竣工のビジネスホテル 東横インに改修工事を要求
 ユナイテッド・アーバン投資法人(東京都港区)は、保有する資産の一つ、「東横イン品川駅高輪口」について、テナントである東横イン(東京都大田区)に、改修工事を要求していることを明らかにした。
 「東横イン品川駅高輪口」は、JR線「品川」駅徒歩3分に位置する、平成11年10月竣工、地上14階建て、延床面積2928・94㎡からなるビジネスホテルで、平成17年2月にユナイテッド・アーバン投資法人が18億8350万円で取得した物件だ。
 建築完了検査終了後、東横インにより、建築基準法及び東京都の条例に適合しない可能性がある改修工事が行われていた。そこで、同投資法人は同物件の取得に先立ち、建築基準法に関する改修について、東横インに対し再改修工事を請求し、同社は再改修工事を実施。その結果、同投資法人が建物状況調査を依頼した第三者専門機関から、「建築関連法規定に適合した建築物であると判断される」との報告を受けていた。
 一方、条例に関する改修については、「条例に関する改修が必要となった場合は、東横インの負担により、追加の改修工事を行う」旨の合意書を締結しているため、東横インに対し関係行政当局の指導に基づき必要な追加改修工事を行うよう請求しており、東横インからはその旨については、対応するとの連絡を受けているという。
 同投資法人は、「東横イン品川駅高輪口」の東横インの今後の対応につき適切な処置を講じていく予定だ。

<私募ファンドビジネス>イーアイホテルシステムズ レジャーホテル・トレーラーコテッジファンド共に完売 1口100万円程度の投資商品を企画中
 「都内のレジャーホテルについては、物件価格が高騰し、利回りも落ち込んでいますので、今後は地方の物件をファンドに組み込んでいこうと考えています」
 レジャーホテルマネジメントの難しさは、清掃スタッフの確保にある。定着率を向上させるため給与を上げれば、当然利益は下がり、投資家への配当が落ちることになる。こうした点を考慮すると、現在の都心の物件は容易に手出しできない状況にあるという。
 同社は、レジャーホテルのマネジメントを行い、またレジャーホテル、トレーラーコテッジファンドの組成・運用も手がけ、これまで販売した「ADCドリームファンド1号」、「イーアイコート笠間ファンド」、「イーアイホテル横浜ファンド」に投資している。
 「ADCドリームファンド」は、東京都文京区湯島の地上7階・地下2階、延床面積1519・63㎡の物件で、募集価格は1口200万円、2億円を募集。「イーアイコート笠間ファンド」は茨城県笠間市の4648・49㎡からなる敷地に1室1棟のトレーラー式コテッジ18室(台)を建設し平成16年10月に完成したプロジェクトで、1口1000万円、4億5000万円を募集。そして「イーアイホテル横浜ファンド」は、神奈川県横浜市にある昭和45年8月竣工、地上4階建て、延床面積2047・29㎡の物件で、1口1000万円、6億円を募集した。ファンドはこれまで、全て完売している。
 「イーアイコート笠間については、約4700㎡という敷地を活かし、ビル型ではなく、トレーラー式コテッジにしました。建築費は抑えられる一方で、道路・排水などのインフラ整備費用がかかりますので、費用面で大きなメリットはありませんが、移動可能な点はリスクヘッジにつながります」
 現在、地方所在のレジャーホテルで2億円程度、募集価格1口100万円の商品を企画中だ。

クオンツ 東京リートと不動産投資事業に関する業務提携 私募ファンドを共同設立資金調達方法を提供する
 クオンツ(東京都千代田区)は、東京リート(東京都千代田区)と不動産投資事業に関する業務提携を行なった。
 クオンツは「インベストメント」事業において、1月に「事業開発本部インベストメント部」を新設し、同社独自での株式投資、企業再生、増資引受等を積極的・機動的に行ってきており、様々な投資分野における外部の有力な事業会社との提携に同事業を加速させることを模索してきた。
 そこで今回の東京リートとの提携により、投資家としてのクオンツへの不動産投資案件の紹介、不動産私募ファンドの共同設立・運営を行うこととなる。特に不動産私募ファンドの共同設立・運営にあたっては、東京リートがアセット・マネージャーとなり、不動産の所有、経営、事業判断にあたる一方、クオンツは「ファイナンス」事業で培ってきた様々な資金調達方法を提供する。

東京グロースリート投資法人 譲渡価格は5億6180万3000円 平成16年取得の物件「ジョイ尾山台」を譲渡
 東京グロースリート投資法人(東京都新宿区)は、平成16年5月に4億7810万円で取得していたジョイ尾山台を譲渡する。
 ジョイ尾山台は、東急大井町線「尾山台」駅徒歩5分に位置する、昭和60年7月竣工、地上5階建て、延床面積1221・70㎡の住宅・店舗複合物件だ。
 同投資法人は、資産運用の対象及び方針に基づき、不動産市場の動向、将来における収益及び資産価値の増減等についての予測、ポートフォリオの構成及び構築方針等を考慮した上で総合的に検討した結果、譲渡を行う。なお物件譲渡価格は、5億6180万3000円で、譲渡価格と取得価格の差額は8370万3000円となっている。
 今回のジョイ尾山台の譲渡により同投資法人が得る譲渡収入については、分配金原資、借入金の一部返済等に充当する予定である。

オリックス不動産投資法人 蒲田グリーンビルを取得価格は56億4000万円
 オリックス不動産投資法人(東京都港区)は、蒲田グリーンビルを3月1日に取得すると発表した。
 同物件は、JR京浜東北線「蒲田」駅徒歩7分、東急池上線「蓮沼」駅徒歩2分に位置する、平成6年2月竣工、地上11階・地下1階建て、延床面積1万1527・38㎡のオフィスビルだ。
 立地する蒲田エリアは、都心と近郊生産拠点との中継地的な立地となっており、大手企業のサブオフィスやデータセンター等が多く存在するエリアである。200坪超の基準階面積を有し、床荷重500㎏/㎡、OA床高100㎜、など周辺物件の中でも希少性が高いことから、京浜エリアに生産・物流拠点のある企業等の需要を見込めることなどを、同投資法人は物件取得にあたり評価している。
 現在、蒲田グリーンビルのテナント数は2で稼働率は100%。物件取得先は、飯野海運(東京都千代田区)および個人で、取得価格は56億4000万円となっている。

ニューシティ・レジデンス投資法人 ニューシティレジデンス上野タワーを取得 平成17年2月竣工・高級志向の共同住宅中長期的な物件競争力の維持が可能と判断
 ニューシティ・レジデンス投資法人(東京都港区)は、ニューシティレジデンス上野タワーを池袋特定目的会社(東京都港区)より、29億9000万円で取得した。
 同物件は、東京メトロ日比谷線「入谷」駅から徒歩約2分に位置する、平成17年2月竣工、地上14階・地下1階、延床面積6050・41㎡の店舗・住宅複合物件である。
 同投資法人は、同物件の立地が東京メトロ日比谷線「入谷駅」と、徒歩約10分のJR線「上野」駅等が利用可能な利便性や、内装・設備仕様において高級化を志向する新築物件であるということから、中長期的に物件競争力が維持できると判断した。
 また、平成18年2月1日から6ヶ月間にわたり、売主の関連会社が同投資法人の合意する賃料条件で賃借し、6ヶ月経過後、本投資法人は、売主の関連会社が同投資法人の合意する賃貸条件で転貸した入居者との賃貸借契約を承継する。

グローバル・アセット 関西圏特化型私募不動産ファンド「関西ファンド」3月より運用開始 J―REITへの上場も視野に入れる
 不動産ファンドの運用を手がけるグローバル・アセット(東京都千代田区)は、新光証券(東京都中央区)の協力を得て、関西圏に特化した私募不動産ファンド「関西ファンド」を立ち上げ、3月より運用を開始する。
 同社は、昨年9月より、名古屋経済圏の不動産を田投資対象にした私募不動産ファンド「マルハチファンド」を立ち上げているが、今回のファンドの特色は、大阪市、神戸市、京都市の三都を中心とした関西圏の不動産を投資対象としたもの。関西エリアの企業と協力しながら、関西経済・地域の活性化を目指す。
 なお「関西ファンド」は、資産規模は約100億円でスタートし、3年後には500〜800億円にまで、資産を積み上げた上で、J-REIT市場への上場も検討するという。

東急リアルエステート投資法人 運用資産「PICASSO347」名称変更 「cocoti」として3月20日オープン
 東急リアルエステート投資法人(東京都渋谷区)は、運用資産「PICASSO347」の名称を「cocoti(ココチ)」に変更する。
 同物件は、JR山手線、東急線、京王井の頭線、東京メトロ「渋谷」駅徒歩約3分に位置する、平成16年9月竣工、地上12階・地下2階、延床面積1万1847・87㎡からなる大型商業ビルだ。
平成19年には、同ビル近隣に東京メトロ13号線の駅の開設が予定されており、青山・原宿・表参道との買い回りもしやすくなることから、今後の更なる発展の布石として、新しいネーミング、新規店舗の導入などを行うことで、物件の競争力の維持・向上を図る。
 なお、リニューアルオープンのPR業務は、東急マーチャンダイジングアンドマネージメント(東京都渋谷区)が行う。




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