不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.02.27 11:53

<女性投資家の素顔>AIMコーポレーション 7年間で10億円の資産を形成 月給20万円の会社員が一念発起
 「不動産投資を始めてから7年で、20物件総額10億円の資産を形成することができました」こう話すのは書籍「夢と幸せを実現するお金のつくりかた」の著者である逢坂ユリ氏だ。
 所有不動産の内訳は、国内にマンション・アパートの1棟ものが4件、区分所有のマンションが9戸、戸建住宅が1件、残りは海外で、ニュージーランドに戸建住宅が3件、中国・香港に区分所有のマンションが3戸となっている。
 逢坂氏が不動産投資を始めたきっかけは、父親が病に倒れたことだった。時を同じくして、数年前から病気がちの祖父も容態が悪化してしまい、2人の医療費に加え、母親も合わせた3人の生活費をまかなう必要に迫られてしまったのだ。
 「当時、国内のメーカー系企業に勤務していた私の月給は20万円程度でした。療養費を仕送りすると手元には半分程しか残らず、まさに八方ふさがりの状況だったのです」
 そこで逢坂氏が下した決断は、給与収入以外の、副収入確保を目指し、不動産投資を志すことだった。まずは投資の元手を稼ぐべく、キャリアアップに力を注いだ。米国留学経験、そして語学力を活かし、外資系金融機関、外資系証券会社など、3度の転職を経て、国内企業勤務時の4倍以上の年収を稼ぐまでになったのだ。まとまった資金が準備できた逢坂氏は、念願の初投資物件、青山の新築マンション1戸を取得するに至った。
 「今でこそ、不動産投資関連の書籍は、書店に多数並んでいますが、当時はそうした書籍は少なかったので、外国のものを原書のまま何冊も読み漁りました。時間の許す限り、セミナーに参加し、不動産仲介担当者に会い、専門家に直接電話したりすることで、情報収集にも努めたのです」
 確かな知識、豊かな人脈という土台を固め、空室率を10%とみてキャッシュフローが回るか、また売却ロス、金利変動リスクも計算しながら自ら定めた投資方針に基づき、資産拡大に成功したのである。
 「女性の方にこそ、不動産投資は向いていると思います」
 そう確信する逢坂氏は、現在、成功経験の共有を図るため、講演・執筆活動を精力的にこなしている。自立を目指す女性の「夢と幸せ」実現を願いながら。

プレミア投資法人 プレミアステージ芝公園を取得 平成18年9月竣工予定の新築物件
 プレミア投資法人(東京都港区)は、「プレミアステージ芝公園」の信託受益権を取得すると発表した。同物件は、都営地下鉄浅草線「大門」駅徒歩4分に位置する地上12階建て、延床面積2222・33㎡、平成18年9月の竣工を予定している共同住宅である。
 物件取得にあたり、売買価格を含む条件を決定した上、契約を締結することで、竣工後の物件より、廉価で優良な新築物件をポートフォリオに組み入れることを企図している。
 竣工前物件取得にあたっては、着工直後ではなく竣工まで8ヶ月という、期間を残す時点で契約を締結すること、また建物が図面通りに竣工し、検査済証の交付を受けること、建物診断が行われ、当該診断の結果、遵法性及び瑕疵の指摘がないこと等を譲渡の停止条件とすること等により、リスク軽減を図る。
 なお物件取得先は、豊田通商(愛知県名古屋市)で、価格は15億8500万円だ。

グローバルアセット 「学生マンションファンド」運用開始 3月に3物件の追加取得を予定
 グローバル・アセット(東京都千代田区)は、ジェイ・エス・ビー(京都府京都市)、日興シティグループ証券(東京都港区)の協力を得て「学生マンションファンド」を組成し、運用を開始した。
 投資対象エリアは、国公立大学や、経営の安定した私立大学・短期大学をターゲットに政令指定都市をはじめとした全国の主要都市で、その中でも、大学等から通学圏内であることや、生活関連施設や商業施設へのアクセスが良いもの。物件は、専有面積25㎡程度の広めの物件が中心となる。
 4物件を取得し、スタートした1号ファンドは3月にも3物件を追加取得し資産総額55億円での運用となる。なお、今後も2号ファンド、3号ファンドと、物件を取得して順次新規ファンドを設定し、3年後には合計資産を500億円程度にまで積み上げた上で、JREITの組成、他ファンドへの売却等を視野に入れている。

<外資系企業動向>ラサールインベストメントマネジメント 予定事業費は約176億円 東京都臨海副都心にて大規模ホテルを開発
 ラサールインベストメントマネジメント(米国イリノイ州)が組成したSPC「有明プロパティー特定目的会社」が、東京都臨海副都心・有明南I区画の進出事業者公募の事業予定者に選定された。
 東京都は、同社を選定した理由に(1)地域が求めるコンセプトのホテル計画であること(2)ホテル運営者が豊富な事業実績等を有するため、健全な経営が期待できること(3)建築計画が、デザイン、機能性、安全性において、大変優れたものになっていること(4)オープンスペースにカフェ、公開広場等地域の賑わいを創出する施設を設置するなどまちづくりにも配慮したものであること、などを挙げている。
 同社は、有明南I区画にて、地上20階・地下1階、延床面積約3万3094㎡からなる大規模なバジェット型ホテル(顧客を主体とした廉価で快適なホテル)を開発する予定。東京ビッグサイト、癌研有明病院等、既進出施設への来訪者・関係者を主要対象とした宿泊施設を中心に、新たな企業創造をサポートし、長期滞在ニーズに応える業務支援施設を併せ持つ施設にするという。ホテルのオペレーションは、JTB100%子会社であるサンルートグループが、そして建設・施工は鹿島建設が行う。
 なお、予定事業費は約176億円(うち用地費約70億円)、事業開始は平成21年2月を予定している。




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