不動産トピックス
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2006.03.06 17:10
三菱電機 消費電力最大15%低減できるストレートシロッコファン発売 天吊埋込式の業務用送風機を発売
三菱電機(東京都千代田区)は7月3日、業務用送風機「ストレートシロッコファン(天吊埋込タイプ)」消音形・標準形の2点を発売する。
特徴は、新風路をV字形状にすることで送風機内部の抵抗を減らし、風速を緩やかにさせ、騒音の発生を抑える消音構造「V・スプリット形サイレンサー」を用いた点。これにより「消音形」では、壁や天井から透過しやすい側面騒音を40dB以下まで抑え、「標準形」では43dB以下まで抑えた。40dBとは、一般的な騒音低減基準「図書館の中」にあたる大きさ。また、定格風量(フィルターが持つ1分間当たりの通過風量)を維持しながら羽根を囲うスクロールケーシングを小形化。本体高さが15mm低減、質量は最大3・5㎏減量。省スペース化をはかった。さらに、本品専用のモーターを用いることで消費電力を最大15%低減(従来品との比較)。省エネ化にも挑む。
価格(税込)は、標準形が8万3895円。消音形が10万9200円となっている。
なお、年間販売目標は4000台を目指す。
鹿島建設 杭頭半固定工法で1割のコストダウン キャプテンパイル工法建築の一般評定を取得
鹿島建設(東京都港区)をはじめ10社で構成される「キャプテンパイル工法研究会」は、2005年12月に、杭頭半固定工法「キャプテンパイル工法」を開発。日本建築センターにおいて、一般評定を取得した。
杭頭半固定工法とは、杭と構造物を半固定状態にしたもの。地震の際には、杭頭に集中する応力を減らすことで杭材の損傷を減らすことができるため、杭や基礎梁などのコスト低減につながるとしている。
鹿島では、同工法を用いてプレキャストコンクリート製のリングを杭頭にかぶせ、杭と基礎を接合する「キャプリングパイル工法」を開発。鋼管巻きを含む杭径3000mmの大口径場所打ち杭まで適用を可能にすることで、ほぼ全ての杭種・杭径をカバーできるようになった。また、接合部断面縮小による効率的な半固定化実現を盛り込み、引っ張り抵抗に対する機能を付加した。実績は、約100箇所の現場で、5000本となる。
2004年4月には、杭頭のせん断力に対する高強度せん断補強筋を採用。設計法の一般評定を取得した鋼材メーカーの高周波熱錬(東京都品川区)と、共同開発に賛同するゼネコン8社とが協力し、費用を分担しながら開発を進めた。
なお、ゼネコン8社は奥村組(大阪市阿倍野区)、五洋建設(東京都文京区)、戸田建設(東京都中央区)、飛島建設(東京都千代田区)、西松建設(東京都港区)、長谷工コーポレーション(東京都港区)、松井建設(東京都中央区)、三井住友建設(東京都新宿区)である。
同工法研究会在来工法と比べ杭・基礎の工事費で1割程度のコストダウンができると試算しており、今後の展開としては、評定取得会社が自社の現場に積極的に採用していくほか、第三者への実施許諾も視野に入れている。
清水建設 生体認証情報を記憶する『ICカード』 カードは1MBの記憶量 紛失しても解読は不可能
清水建設(東京都港区)とシャープ(大阪市阿倍野区)は、生体認証情報の記憶ができる1MBの『ICカード』、及びコンピュータ・ネットワーク機能内蔵のリーダライタを核としたセキュリティシステムを実用化した。具体的には、ICカードに各自の指紋情報を登録し、リーダライタを介して指紋認証センサ情報と照合。生体に関する個人情報をサーバ管理することなく入退室の管理ができる。また、万一紛失しても暗号が第三者に解読される可能性はほとんどないという。他には、職域内プリペイド決済、パソコンログイン、売店などのキャッシュレスシステム構築ができる。
導入対象は主に、病院や事務所、生産・研究施設などの中小規模事業所。多棟分散、あるいは細かくゾーニングされている建物での導入も可能。各部屋のセキュリティ権限を設定でき、入室履歴の記録・保持も可能であるため、入退室時の個々の経路チェック機能にもなる。また、インターネットを活用して遠隔地の監視や、ドアの自動開閉を行うことで、警備などの省力化も期待できるそうだ。
信頼性・機密性については、国際規格のISOに準拠。2年間にわたる実証実験を経て、首都圏にある病院で第1号の採用も決定した。
個人情報保護法施行や、業務継続計画整備に伴うセキュリティへの関心が高まる。
東芝ライテック レイアウトに最適ロフト天井の照明 デザイン性を高める照明 均一な光空間を演出する
東芝ライテック(東京都品川区)は3月より、ロフト天井用の照明器具シリーズ「Shape」の主力機種を発売する。
商業施設空間においてロフト天井のデザイン性を高めるほか、ライティングレール(天井設置で目的場所を照射)と、可動式プラグの組み合わせによりレイアウト変更にも対応しやすい。
タイプは2種類。ベースライトタイプは方向性を持たない均一な光空間を演出するスクエア形蛍光ランプ「ネオスリムZスクエアII」搭載。レール方向を軸とした照射面は両側20度まで可変できる。価格は下面開放形が6万4000円(税抜)、バッフルが7万4000円(税抜)。
ベースライト兼ウォッシャーライトタイプ(1月既発売)は、照射面を両側90度まで可変でき、コンパクト蛍光ランプ「Hfユーライン」搭載でスリムな形状。全て下面開放形で3種類の大きさから選べ、最小タイプで3万3500円。
ベースライトタイプの発売予定は、面開放形が3月1日、バッフルが4月1日。今年度の目標販売台数は2万台である。
<もっと快適に>日立製作所機械研究所 循環式マルチカーエレベータで輸送力2倍 混雑時の時間短縮を目指す 基本駆動技術の開発・運用
日立製作所機械研究所(茨城県ひたちなか市)は、『循環式マルチカーエレベータ』の基本駆動技術を開発した。
同方式では、上昇専用と下降専用エレベーターにおける2つの昇降路上部・下部をそれぞれ連結させ、リング状の昇降路を構成。複数の乗りかごが独立運行できるようになり乗客の乗降停止数を減らし、単位面積あたりの輸送力が通常の2倍以上に増大した。また、現状では、乗りかご6〜8台で運行可能だ。
最も高い輸送力を発揮するのは10〜20階のローカル運転。輸送力は通常の2倍、エレベーターの占有空間は1/2以下に抑制される。高層ビルの場合は、他方式のエレベーターと組み合わせて用いる。具体的には、10〜20階ごとに設けた乗継フロアまではダブルデッキで移動し、そこからマルチカーに乗り換えて目的フロアに向かうなど今後も、混雑時の時間短縮を目指していく。
東光電気 「侵入監視用振動センサ」発売 フェンスに目立たず装着できる 気候に左右されない
東光電気(東京都千代田区)は、テンションセンサと赤外線センサを用いた『侵入監視用振動センサ』を開発。5月販売を予定している。
侵入検出施設にある外周ネットフェンスの支柱に侵入検出ユニットと終端ボックスを固定し、フェンス中段付近にセンサケーブルを取り付けると完成する。侵入者がフェンスを乗り越える際のネット振動で侵入を検知。ネット全体の範囲を面的にカバーする仕組みだ。断線検出センサケーブル、及びフェンスどちらを切断しても検知するほか、侵入以外の行為には侵入判定アルゴリズを設定し誤報対策を行う。
センサケーブルは外径3mmで目立たず、長さの調節も利くため、警戒区域の分割距離設定が可能。霧や風雪といった天候に検出感度が左右されないのも強みである。
松下電工 小規模向け照明スイッチシステム 集中制御で省エネ対策
松下電工(大阪府門真市)は、照明を集中制御できる小規模向け(延床面積約500以下)スイッチシステム『LACSLリモコン』に3タイプの新機能を設けたものを、それぞれ発売する。
曜日ごとの時間設定ができる週間タイムスイッチは4月1日発売で2万9400円。ワンプッシュで個別や一括のオン・オフが可能なエリアスイッチは6月1日発売で1万1340円。携帯電話で点灯状態を確認しながらオン・オフするための遠隔カメラ連動ユニットは7月1日発売、1万8480円だ。
なお、今年度の販売目標は3商品合計で5千万円としている。