不動産トピックス
商業ビル最前線
2006.03.13 13:49
イオン 全国で450店舗目売上約20億円目標 マックスバリュ大府店を開店
イオン(千葉県千葉市)は、先月28日に愛知県大府市に「マックスバリュ大府店」をオープンさせた。
マックスバリュは、現在、北海道から沖縄までグループ7社とイオンを合あわせ、全国展開しているが、大府店で450店舗目となる。
同店は「ジャスコ大府店」が平成16年7月に27年間の営業を終え閉店した場所に、施設を建替えイオンのスーパーマーケットとして新たに開店するものだ。JR共和駅の東約0・5㎞に位置し、店舗南側に面する通りは大府市を縦断する主要地方道名古屋碧南線につながり、アクセス面も良好である。商圏は約4万人、1万6000世帯となっている。
施設は地上2階建て、延床面積7233㎡の規模で、駐車場は376台収容可能である。マックスバリュと18の専門店で構成される。
<TOPICS>イマジネーションプロみなみかぜ 大道芸日本一を決める芸王グランプリを主催 5月5日「TOKYO‐BAY」ららぽーとにて
商業施設内での大道芸パフォーマンスをプロデュースする、イマジネーションプロみなみかぜ(東京都港区)は、日本の大道芸人NO・1を決める「芸王グランプリ」を「5月5日にTOKYO―BAYららぽーと」にて、開催する。
同大会は中部、関東、北海道などの各地区大会を通過した大道芸のパフォーマーが一同に介し、技を競い合う。この全国大会を制すれば、同社が認める全日本芸王グランプリのチャンピオン「大芸王」となる。
同社代表取締役のハーレイ・岡本氏は大会の意義について話す。
「芸王グランプリを通じて、構成・演出面でのアドバイスや投げ銭を受ける環境づくり、各パフォーマーの仕事の幅を広げるなど、大道芸人の多方面にわたるサポートが目的です。大会開催により商業施設の活性化を図るのも狙いです」
<注目のシステム ECサイト編>ハイデザインズ オンラインショッピング用サイトを構築 商業店舗の顧客をWEBで囲い込む
ハイデザインズ(東京都世田谷区)は、オンラインショップのWEB構築事業を行なっている。いわゆるBtoC(消費者向け)のWEBサイトの制作を得意としており、アパレルなどのコーポレートイメージを反映させたHPをつくり上げたうえで、ショッピング機能を付加し、消費行動を促進させる。
代表取締役の村上英夫氏は話す。
「すべての案件で、企画の立案またはご相談からサポートしています。制作範囲は、取材・写真撮影・原稿作成から制作までを請け負って行ないます。商業店舗が顧客をつかむには、WEBでの展開は欠かせませんが、当社はクライアントの希望に沿いながら最大限にイメージの良いものを作成します」
費用に関しての説明をクライアントが納得するまで行なうのが同社のポリシーである。WEB制作会社は「一式100万です」と不明瞭な価格体系を取ることもあるが、同社は費用の説明を細部にわけて必ず行うことにしているという。これまでの実績は、南青山のアパレル「waternavy」、ブランドウォッチの「GALLERIA」、インドネシアチーク家具の専門店「HIKKADUWA」など多数の店舗のHPの制作を請け負っている。
最近ではカフェやレコード会社などのHP作成を請け負い、先鋭的な企業からの問い合わせが多いそうだ。
「デザイナーズマンションのHP制作など、不動産事業者とコラボレーションすることも増えてきています」(村上氏)
<商店街だより> サクラサクストリートで受験生を応援 東京大学のお膝元本郷商店会通り
今月10日に、東京大学の前期日程合格発表が行なわれ2768人が合格した。その東京大学のお膝元、本郷商店会通りでは「きっと、サクラサク・ストリート」プロジェクトと銘打ち、受験生を応援を展開していた。街路面やフラッグ、イルミネーションなどで通りはサクラ一色に染まっている。各店頭では「がんばれ、受験生」のメッセージを掲げ、「ナンカイ(難解)チキンライス」「受験生応援さくらティー」などのメニューを売り出した。センター試験初日となった1月21日には、試験を終えた受験生らに、「天神様ご祈祷合格祈願お汁粉」1000食を無料配布した。こうした商店街の粋な取組みに励まされた合格者も多数いたことだろう。
ギャガ・コミュニケーションズ シネマGAGA!がオープン アーウィン社の本革椅子を使用
ギャガ・コミュニケーションズ(東京都千代田区)は3月11日、「渋谷ジョイシネマ」をリニューアルした同社初の映画館「シネマGAGA!」をオープンさせる。同社は平成17年9月に、「渋谷ジョイシネマ」の運営元ヒューマックスシネマ(東京都新宿区)と業務提携し同年11月より同館の上映作品の選定をはじめ初日決定、週数決定、公開規模などの番組編成権を譲り受けた。「シネマGAGA!」への移行にあたっては、内装を一新。座席数は、現在の232席から202席まで減らしてゆとりを持たせ、米・アーウィン社の本革椅子を使用したコ。ンセプトは「サムシング・サプライズ」。映画作品を上映するだけではない映画館のあり方を追求し、驚きのある映画館を目指す。尚、オープンニング作品は、西村了監督の「ウォーターズ」。
<商業ビルオーナーインタビュー>宇田川商店 発電機設置で地震時の停電を回避 銀行退去後に商業店舗が入居 セキュリティ面に強みを発揮
―現在の商業ビルは当初、都市銀行が入居していたそうですね。
宇田川 もともと私どもは葛飾区新小岩で手打ちそば店を営んでいたのですが、昭和50年に飲食店は江戸川区に移転させました。現在も営業を続けています。飲食店の跡地となった新小岩の330㎡の敷地に、平成5年に地上7階建てのビルを建設し、貸ビル業を開始しました。その際に、銀行が1棟借りをするという条件でビルを建設したのです。しかし、平成13年に銀行の統廃合があり私のビルから撤退することになりました。それまで、ビル経営に特別な苦労はなかったのですが、新小岩という立地に大きな空室が発生したことは大きな不安となりました。新しくテナントを誘致するには、立地上、店舗が最有力となります。しかし、ビルは銀行仕様に設計されており専有部分が少なく、また、外壁も重厚感を打ち出した造りになっていたため、難しい面もありました。ただ、重厚な造りであることから防音性などが高いことが評価され、1〜4階にカラオケ店、5〜7階に楽器店が入居することになりました。
―商業ビルとなったことで、管理面での変化はありますか。
宇田川 やはり集客数が増えたことは大きな変化です。ビルの所有者として来館者の安全には気を使いますが、人が増えたためその心配が大きくなりました。ただし、銀行仕様で設計された利点で、発電機が設置されているのが心強いです。昨年の7月には、千葉県北西部に震度5強の地震があり、新小岩周辺にも停電などの被害があったのですが、当ビルに関しては問題はありませんでした。また、セキュリティーなども通常のビルより強化されており、店舗の閉店後の金庫はそれこそ銀行並みに安全なのではないでしょうか。
―今後の展開は。
宇田川 現在ビルそのもののリニューアルは考えていません。強いて言うなら、各テナントが窓に貼り付けている広告を何とかしたいです。ビルの印象が安っぽく見られてしまうことがあるので。しかし、テナントの満足がオーナーの満足とも考えており、今のところ満室稼動を維持しているので取り除く予定はありません。周辺の状況に関しては、ビルの前に大きな歩道橋があるのですが、防災・バリアフリーなどの点で、数年後の取り壊される予定となっています。それにより、当ビルは平和通りからも目に付くようになるので、今より一層立地条件の良いビルとして評価されることに期待しています。