不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.04.10 11:54

スターツプロシード投資法人 名古屋・福岡等、地方物件にも積極投資 取得価格総額48億8190万円
 スターツプロシード投資法人(東京都中央区)は、不動産を信託する信託受益権11物件を取得する。
 今回取得するのは、平成17年11月竣工、978・24㎡の「プロシード松濤」、平成17年7月竣工、605・19㎡の「プロシード参宮橋」、平成4年6月竣工、延床面積1957・08㎡の「パレス浦安」、平成3年3月竣工、延床面積1772・07㎡の「ワコーレ新小岩」、平成9年2月竣工、延床面積1854・26㎡の「サンフォレスト」、平成9年2月竣工、延床面積1655・29㎡の「サンフォレスト」、平成18年3月竣工、延床面積894・23㎡の「プロシード都立大学」、平成18年3月竣工、延床面積1249・15㎡の「プロシード太閤通」、平成10年2月竣工、延床面積1320・46㎡の「コローレ」、平成2年7月竣工、延床面積1502・32㎡の「αネクスト那珂川」、平成18年3月竣工、延床面積640・46㎡の「プロシード穂波町」だ。
 物件取得先はスターツデベロップメント(東京都江戸川区)で、取得価格総額48億8190万円だ。

パシフィックマネジメント 総事業費は約228億円 みなとみらい地区の土地約55億円取得 オフィス・商業複合ビルの開発を目指す
 パシフィックマネジメント(東京都千代田区)は、同社グループの連結SPCオーク・デベロップメントを通じ、独立行政法人都市再生機構が保有するみなとみらい地区の土地約55億円を取得した。
 同社は、既にみなとみらい地区での第1号案件として、平成17年3月31日に独立行政法人都市再生機構保有地の定期借地権を獲得した後、大和ハウス工業との共同事業による賃貸マンションの開発を進めているが、今回は地上16階・地下2階、延床面積5万0496・04㎡(予定)のオフィス・商業複合ビルを開発する予定で、総事業費約228億円となっている。
 同社は、住居系特化型J-REIT、日本レジデンシャル投資法人(東京都千代田区)に対する賃貸マンションの供給を目指して、開発事業を本格化させ、その結果、賃貸マンションならびに商業施設の開発案件に関する総事業費は平成18年2月末時点で1071億円にまで拡大している。
 そうした状況の中、現在、オフィスビルや商業施設等を投資対象とする同社が設立母体としては2本目となるJ-REITの上場に向けた準備を進めている段階にあり、同プロジェクトは、同社グループにとって初の大規模なオフィスビルの開発案件となる。
 建物の竣工予定である平成21年11月以降、キャッシュフローの安定化を図った後に、同投資法人を含め同社グループが運用する不動産投資ファンドへの売却、また同社グループ以外のファンド、他J-REITに売却する予定だ。

ケネディクス不動産投資法人 オフィス・住宅・商業施設計25物件取得物件取得 総額は567億6900万円
 ケネディクス不動産投資法人(東京都千代田区)は、不動産を信託する信託受益権25物件を総額567億6900万円取得し、運用資産の充実化を図り、ポートフォリオの分散を推進する。
 取得物件25物件の内訳は、オフィスビル10物件、住宅14物件、商業施設1物件で、エリアは、東京都内の他、横浜、大阪、福岡となっている。
オフィスビルで最も高額な物件が、「横浜」駅から徒歩約6分に位置する地上8階・地下1階建て、延床面積8483・17㎡の「東伸24ビル」で取得予定価格は53億円。住宅物件の高額物件が、都営地下鉄大江戸線「勝どき」駅から徒歩約5分に位置する平成16年1月竣工、地上10階・地下1階建て、延床面積1万8115・39㎡の「レジデンシャルマン月島」で、取得予定価格が53億5300万円。商業施設は、福岡市営地下鉄「天神」駅徒歩約5分に位置する平成17年11月竣工、地上4階建て、延床面積1445・02㎡の「ZARA天神西通」で取得予定価格は36億8000万円だ。
 なお、取得予定日は5月1日。

ニューシティ・レジデンス投資法人 交通利便性に優れたシングルタイプ 名古屋栄エリアの住宅物件約13億6080万円にて取得
 ニューシティ・レジデンス投資法人(東京都港区)は、「ニューシティレジデンス栄」を取得する。
 同物件は、名古屋市営地下鉄東山線・名城線「栄」駅徒歩約4分に位置する平成19年3月竣工予定、地上13階建て、延床面積3594・02㎡の共同住宅・店舗複合物件だ。
 同投資法人は、物件取得にあたり、周辺にはデパート等の商業施設やオフィスビルが集積し、区役所や芸術文化センターにも近接という交通・生活利便性に優れていること、そしてシングルタイプを中心とした間取り構成から、都会生活を志向する単身者を中心とした底堅い需要が見込めると評価。竣工前物件のため、物件に対するデューデリジェンスの結果、取得予定価格に悪影響を及ぼす瑕疵がなく、合理的かつ客観的に不動産売買予約契約の目的を達成できる程度の状態にあることを取得条件としている。
 なお、物件取得予定日は、平成19年3月23日。物件取得先は、野村不動産で、価格は13億6080万円だ。

安田倉庫 国内での事業基盤の強化を図る 横浜市・新山下地区の土地取得
 安田倉庫(東京都港区)は、横浜市・新山下地区の土地8930を横浜市より10億6900万円で取得した。
 今回、同社が取得する新山下地区の倉庫用地は、横浜港の主要外貿埠頭である本牧、南本牧および大黒の各埠頭に近接する立地。これを活かし、輸出入貨物の保管・荷捌き・流通加工・配送を担う物流一括受託に対応した倉庫を建設することで、国内での事業基盤の強化を図ることが目的だ。
 また、同社は平成19年3月期までの中期3カ年計画「CS・3キューブ」において物流アウトソーシングニーズの増加に積極的に対応することを目的とした諸施策の展開を掲げているが、今回の案件は、同計画の一環となる。
 倉庫の延床面積約1万7850㎡。着工時期は平成19年1月で、竣工時期は平成20年1月の予定となっている。

ディックスクロキ 運用期間約3年間投資額は約84億円 私募型不動産ファンド2号を組成
 ディックスクロキ(福岡市中央区)は、三菱UFJ証券(東京都千代田区)のアレンジメントにより、福岡市内のタワー型賃貸マンションを中心とした私募型不動産ファンド「セントラル・レジデンシャル・インベストメント2」を組成した。
 マンション計3棟、物件の取得額は約84億円だ。ポートフォリオは、「天神」駅徒歩5分に位置する平成18年3月竣工、地上20階建て、延床面積1万0930・42㎡の「ディー・ウイングタワー」。「大濠公園」駅徒歩8分に位置する、平成18年9月竣工予定、地上30階建て、延床面積1万8857・69㎡の「ディーウイング・ベイタワー」、そして「吉塚」駅徒歩5分に位置する、地上10階建て、延床面積4694・51㎡、住宅117戸の「エフ・パルク博多」となっている。

CSKホールディングス CSK青山ビルの信託受益権譲渡 物件売却に伴う本社移転は無し
 CSKホールディングス(東京都港区)は、CSK青山ビルの信託受益権を譲渡する。
 同物件は、平成15年竣工、地上12階・地下2階建て、延床面積2万3733㎡のオフィスビル。
 保有資産の流動化ならびに機動的な事業投資のための資金確保の観点から、対象資産について信託受益権による証券化を行い、譲渡を決定し、譲渡先との間において譲渡契約書を締結した。
 なお、「CSK青山ビル」については、引き続き同社および同社グループの本社、事業拠点として利用する予定であり、本件に伴う本社移転等の予定は無いという。受益権譲渡先は、プラザ青山(東京都千代田区)で、譲渡価格は350億円だ。
 なお同物件に伴い、平成18年3月期単体決算において141億円、同連結決算において144億円の特別利益が発生するが、「平成18年3月期第3四半期財務・業績の概況(連結)」にて発表してある同社の通期予想に単体、連結ともに織り込んである。

モック ウェデングレストラン備えた商業ビルを売却 譲渡価格は45億円有利子負債を圧縮
 飲食店サポート、結婚式プロデュースを手掛けるモック(東京都中央区)は、「TOKYOHONEY’SGARDEN」を譲渡する。
 同物件は、六本木七丁目に位置する地上3階・地下1階建て、延床面積1584・23㎡のウエディングが開催できるレストランを備えた複合型施設であり、今夏のオープンを目指し、現在開発中の商業ビルである。
 同社は、昨年より、従来の不動産賃貸方式から不動産取得も視野に入れた展開を行っている。財務体質の強化を図るため、施設の不動産信託化を行い、信託受益権を譲渡して、バランスシートのスリム化および有利子負債の圧縮、キャッシュフローの改善を見込む。
 なお、物件譲渡先はゼファー(東京都中央区)で、譲渡価格は45億円だ。




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