不動産トピックス
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2006.04.24 10:35
<注目の新技術>JFEエンジニアリング 省エネ空調設備の最新システムを開発 川崎地下街アゼリアへも導入決定
JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は、川崎駅前地下街「アゼリア」への「水和物スラリ蓄熱空調システム」導入を始めとする、省エネルギーに向けた空調設備工事を受注した。
水和物スラリ空調システムは同社とNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が共同開発した独自技術だ。同システムは、従来の水に替えて、水の2〜3倍の冷熱量を持ち、空調配管や熱交換器に直接流すことができるという特性がある。アゼリアではこの特性を生かした「水和物スラリ蓄熱空調システム」を始めとする省エネルギー対策設備の導入により、数種の効果を実現できる。
例えば、既設水蓄熱槽を水和物スラリ蓄熱槽に変更することにより水に比べて約2倍の増蓄熱を行い、大幅に熱源動力を削減することが可能となる。こうした総合的な省エネルギー効果により、二酸化炭素排出量を大幅に削減できる
。
同社の新省エネ空調エンジニアリング部では、水和物スラリ空調システムを構成する水和剤、スラリ製造装置、蓄熱槽等を組み合わせた省エネルギーシステムの販売を開始し、平成20年度には、50億円以上の事業規模達成を目標としている。
なお、水和物スラリ空調システムは、「第35回日本産業技術大賞」において、内閣総理大臣賞を受賞するなど、様々な分野で評価を得ている。
フジタ 日本建築センターの技術審査証明取得 「F式ED工法」開発で施工管理の欠陥をなくす
フジタ(東京都渋谷区)は、場所打ちコンクリート杭施工法(ED杭)を築造する「F式ED工法」を開発し、日本建築センターの技術審査証明を取得した。
同工法は、コンクリート余盛り高さの削減や、杭頭心ずれによる補強工事の削減などを行うことにより、コストの抑制効果が期待できるものである。
具体的には、耐震性の高い杭を構築するために杭頭心ずれの施工精度100mm以下を確保し、杭頭部の杭主筋を無溶接で組立てることで、吊り込み時に鉄筋かごや、杭頭掘削時の定着部主筋が変形することを防ぐこととなる。また、設計する上で必要となる支持力を保つために、袴状スライム処理機と良液置換によって杭底のスライムをほとんど除去する。さらに、コンクリート強度を保つため、杭頭部コンクリートの余盛り高さを300以上にしていることに加えて、その強度を必要な場所に発現させるため、杭のコンクリート配合を深さ方向に変えている。
施工方法および施工管理全体を見直し、欠陥をなくすことで、安全性の高い杭を構築することをめざす。
東芝テック スモールオフィス向けプリンタを販売 ワークフロー毎にシステム拡張
東芝テック(東京都品川区)は5月8日、スモールオフィス向けネットワーク対応モノクロMFP『e-STUDIO165/205』の2機種3モデルを東芝テックビジネスソリューション(東京都品川区)より発売する。
まず、「e-STUDIO205基本モデル」では、オフィス内のデスク脇に置いていた各プリンタ・スキャナを本機一台に置き換える機能を持ち、余分なスペースを使用せずに済むようになっている。同製品は、使いやすさを追求し、CPU・メモリ・ハードディスク等のシステムを共有・管理する「e-BRIDGEコントローラ」機能も付加されている。
また、「165/205・FAXモデル」では、標準装備としてファクシミリ機能を有し、オプションにネットワークプリンタ機能・ネットワークスキャニング機能を付けた。
各商品、標準機能にローカルプリンタやローカルスキャナ機能を持ち、オフィスのワークフローに合わせてネットワークプリンタ・スキャナ・FAXなどのシステム拡張が可能だ。各価格は、「165」FAXモデルが62万円、「205」基本モデルが64万円、「205」FAXモデルが71万円。
西華産業 赤外線カメラ「サーマカムB2」音と色で建物内のカビ・断熱不良を発見 最大200枚を記憶できる
西華産業(東京都千代田区)は、非破壊検査用赤外線カメラ「サーマカムB2」を販売中だ。
この廉価版の赤外線カメラは、建築物の赤外線検査をするための機能に加え、業務用検査報告書を作成するためのソフトウェアも備えている。重量は700g未満と軽量につくられているほか、動作時間はリチウムイオンバッテリ使用で2時間だ。
検出できるものは、断熱不良となっている部位や、カビが発生しやすい部位、埋設配管の損傷部分など。どれも、人の目では確認できない壁の内側の状況をサーモグラフィー(熱画像)でチェックでき、この画像を用いて検査報告書が作成できる。また、画像は、低密度JPEG形式で最大200枚まで記憶でき、撮影した画像はすぐに表示可能だ。
また、赤外線カメラにはあらかじめ最高温度値を設定することができ、カメラを対象物に向けた際、その温度を上回っているとカメラから音や画像(色)によってアラームが発生し、見落としを防ぐ効果もある。なお、測定できる温度の範囲はマイナス20℃からプラス55℃で、最高温度値はその温度内で設定する。
価格は、141万7500円。
東芝ホームライティング 火災警報機付きシーリング発売 照明器具交換と同時に火災報知機機能も新設
5月1日、東芝ホームライティングから、火災報知器「なるる」付の照明器具が発売される。消防法改正で、新築住宅にも既存住宅にも火災警報機を設置することが義務化されたが、特に既存住宅だと、火災報知器を設置するにはあらためて工事が必要となり面倒だ。しかし、今回発売される同製品を導入すれば、照明器具を取り替えるだけで、同時に、火災報知器を設置できることになる。
火災発生時に「なるる」が煙を即座に感知してLEDランプが点滅し、ブザー音が鳴る仕組みだ。煙がなくなると自動で警報音が鳴り止む機能。機器の故障を自動検出する機能や、バッテリー切れを知らせる機能がついている。
照明光色違い12種類のラインナップで電池の寿命は約10年。洋風照明と和風照明が用意され、価格は定価で5万1660円〜6万2160円だ。