不動産トピックス
クローズアップ セキュリティ編
2006.04.24 10:32
東海理研 ケータイ・ICカードで入退室管理 セキュリティ一元管理を実現
東海理研(岐阜県関市)は、携帯電話やICカードを用いた入退室セキュリティシステムを販売している。
利点は、日ごろ利用する回数の多い携帯電話、あるいは持ち運びしやすいICカードをリーダーに”かざす”だけでよい点にある。
また、磁気カードを挿入するタイプと、テンキー操作で暗証番号を入力するタイプも用意しているため、万一、磁気カードを紛失したり、盗難に遭ったりした場合は、カードの利用停止を行えば、暗証番号を入力する段階で不正使用を防ぐことができる。
入退室の理由は、「出勤・退勤・外出・戻り」の4つから選択でき、その履歴をサーバーで確認・管理することが可能である。
また、同セキュリティと連動して、金銭や貴重品などを保管するBOXも同様に一元管理をすることができる。これは、入室する際に用いた携帯電話やICカードがID認証の”鍵”となっているため、不正使用の防止にもつながる。ちなみに、用途に合わせて大きさや箱数を変えたロッカータイプ、薬品庫、重要書類保管庫、キーボックスなどを特注することもできる。
オフィスのセキュリティを一元管理する場合には最適だが、携帯電話の場合、対応している機種が限られてしまうため、今後どれだけ普及率が上がるかがポイントとなってくるだろう。
ディー・ディー・エス 100%の指紋登録を実現した認証システム 6月15日より「UBFmini」を販売
バイオメトリクスのリーディングカンパニーを目指すディー・ディー・エス(名古屋市中村区)では、6月15日より、USBメモリ型指紋認証ユニット「UBF-mini」を販売する。
特徴は、100%の指紋登録を実現したことであるという。
これまでの指紋認証システムでは、乾燥や手荒れなどで指紋の登録ができず、認証システムを使用できない人が1〜3%程度の割合で発生していた。これは、組織人数が1000人に及ぶ企業の場合、10〜30人が指紋登録をできないことになる。そして、システムを使用する現場でそれらの例外的な人々に対する措置が遅れてしまえば、認証システムの有効性を損ない、管理者の負担が増してしまうことになるため、100%の認証率は極めて重要なポイントとなる。
同製品は、主に個人の所有物に関するセキュリティ管理をする際に多く用いられるものだが、同社が開発している顔認証システムと併せて使用することで、「指紋+顔認証」のマルチバイオメトリクス認証が可能となり、使用範囲も広まる。
日立製作所 生体内の情報を読み取る指静脈技術 外傷による影響を受けずに認識
日立製作所(東京都千代田区)では、非接触型の指静脈技術を採用した貸金庫入室管理システムを提供している。
指静脈の認証は、生体内の情報を読み取るため、皮膚の表面とは違い、しわ、かすれ、手相、肌荒れ、乾燥などの影響を受けることがない。特定個人にしかない情報を認証するため、他人がなりすますこともほとんど不可能であるとされている。そのため、セキュリティ度も非常に高いと言える。
また、装置自体が小型で場所をとらずに済む点や、壁に埋め込むことが可能な点なども、ツールの利点のひとつとなっている。
技術内容としては、「透過光方式」という指に光を透過させて静脈画像を撮影する方法を採用している。この方法であれば、形状が複雑で非常に細かい静脈データまでを取得することができるほか、他人受入率と本人拒否率がともに低いため、やり直しを強いる可能性も少なくなる。加えて、非接触でも認識できるようになっており、センサ部に触れなくてもよいので、毎度、レンズの汚れを気にする必要もない。
オフィスビルでは、社員カードや監視カメラと連携して入退室管理を行うことができ、情報漏洩防止を強化する場合には適している。
島津エス・ディー 来訪者情報の通知にも便利 ゲートアンテナで入退室管理
島津エス・ディー(京都市中京区)では、ゲートアンテナがRFID(2・45GHz)タグを読み込むタイプの入出履歴管理システムを販売している。
対象は人だけでなく、自動車などにも応用可能。その際は、入出しようとしている車が建物からの入出許可を得ている登録車かどうかを見極めるため、RFIDタグをあらかじめサイドウィンドウに貼付しておく必要がある。
来訪者の通知を知らせるシステムとしては、携帯電話へのメール通知・パソコンへのメロディ音通知・電灯を用いたライト点灯通知などがあり、その際、必要に応じて来場者情報も同時に添付することができる。
通過した履歴はゲートで自動認識された後、データベース上に集積され、入店情報・担当者情報・担当者スケジュール管理・顧客情報などを一括管理する。
情報を正確につかんでおくことで、駐車場での満車・空車状況や、入出門でのセキュリティ状況などを把握可能だ。
アート 顔写真とFeliCaに対応センターとの通話も可能 最大5000件カード登録可
アート(東京都品川区)は、顔写真とFeliCa対応カード照合による2つの操作履歴で入退出管理をする「LOOKPASS(ルックパス)リーダ」を販売している。
特長は、非接触FeliCa対応カードリーダにカメラを搭載し、操作履歴と顔写真履歴を残すことができる点にある。万一、カード忘れが起きた際でも管理センターは常時稼動しているため、リアルタイム通話で確認を取ることが可能。カード登録件数は最大5000件、操作履歴件数は250件まで保存した後、管理センターに送信する。
「顔認証」というバイオメトリクス認証によって、個人の顔の画像データをあらかじめリーダに保存しておき、その特徴と一致するかどうかを照合。データと個人の特定を行うが、特定方法としては、目のふち、眼の中心、唇の端といった点と点の距離をはかり、位置を読み取る方法が主流である。