不動産トピックス
不動産管理新潮流
2006.07.10 11:38
NTTファシリティーズ 照明器具を利用した緊急情報伝達システム アイデアコンペで最優秀賞受賞
NTTファシリティーズ(東京都港区)は、建築研究コンソーシアム主催の平成17年度「革新的研究開発課題提案競技(アイデアコンペ)」にて、最優秀賞を受賞した。
受賞したのは、「照明器具を利用した緊急情報伝達システムの開発」に関するアイデア提案。研究開発本部アドバンストFM部門の海野務氏が代表で提案した。
提案内容は、主に聴覚障碍者に対する緊急時の警報の伝達を視覚的方法を用いて行うもの。通常している照明器具(蛍光灯)を利用するためコストも抑えることができる。
従来の非常ベルや誘導音スピーカーのシステムでは、周囲の反応を見て気づくしかない、聴覚障碍者が状況を把握することは困難だった。また、電光掲示板やパトライトなど視覚的に異常を知らせるシステムもあったが、利用頻度の低い部屋には設置されていないのが実情である。
新システムでは、照明器具の既存配線系統、照明器具を活かしながら防災センターで受け取った火災など異常発生の情報を、照明器具の点滅制御を行うことで実現。大掛かりな工事を行なわずに、社会的な要請のあるユニバーサルデザインに対応する。
発表では、今後の検討課題として、照明器具の耐久性や点滅パターンなどに応じた照明器具の選定や照明制御盤のコントロール方法、既存の火災報知システムとの連携、消灯している照明を点灯させる停電時の対応、導入効果の検証があるとしている。今後は電器メーカや防災関連メーカ、建築設備会社などの協力を得ながら開発体制を構築していく。