不動産トピックス
商業ビル最前線
2006.10.02 15:00
東芝・東芝不動産・三井不動産 東芝川崎事業所跡地の大規模再開発 商業施設「ラゾーナ川崎」オープン 売上目標は開業後1年で350億円
東芝(東京都港区)、東芝不動産(東京都港区)、および三井不動産(東京都中央区)が開発を進めてきた商業施設「ラゾーナ川崎プラザ」が9月28日グランドオープンした。
「ラゾーナ川崎」は、三社がJR「川崎」駅前の東芝川崎事業所跡地にて進めている複合開発。商業棟「ラゾーナ川崎プラザ」は、東芝が、東芝不動産、三井不動産の両社に土地を定期借地(借地期間20年)にて貸与し、両社が施設を建設して保有、事業者として施設運営とテナントへの貸与を行う。今後は、敷地東側部分に住宅棟「ラゾーナ川崎レジデンス」(敷地面積1万6092㎡、地上34階地下1階、総戸数667戸)が平成19年3月に竣工予定、また敷地南西側部分に事業棟(名称未定、敷地面積1万㎡)を建築予定である。
「ラゾーナ川崎プラザ」は、開発地中央にあたる敷地面積7万2013㎡、延床面積17万2303㎡、地上6階地下1階の商業施設で、JR川崎駅西口と自由通路で直結している。「屋根のある街」を建築コンセプトとし、スペインの建築家・リカルド・ボフィル氏が設計を担当。長さ170mの大屋根(ルーファ)が特徴である。また、元の工場より85本の樹木を移植、施設全体で約1600本の樹木を有し、緑化率は17%となる。
売上目標は、開業後1年で(「ビックカメラ」を除き)350億円。隣接する「ラゾーナ川崎レジデンス」入居者のみならず、「川崎」駅の利用者を幅広く見込んでいる。
三井不動産専務取締役・永田和一氏によると「東京・横浜まで買物に出ている人々を、川崎に呼び戻したい」とのこと。
目玉としているのは、広場を含む4階フロアを中心に約1万7000㎡を占める飲食店舗エリアで、日本初出店となる「カリフォルニア・ピザ・キッチン」など話題のテナントを誘致。三井不動産商業施設本部・リージョナル事業部の福井健人氏が「(百貨店や総合スーパーの入居はないが)駅直結部分の『モデーロ・ストリート』に入居しているブランドショップや、飲食エリアに入ょしているブランドショップや、飲食エリアに入居しているテナントは、グレード感・価格ともに百貨店と肩を並べるものと自負しています。また、1階に入居しているユニクロや無印良品、食品スーパー『SANWA』などで、総合スーパーとしての機能は果たしています」と話した。
また、平成19年3月竣工予定の「ラゾーナ川崎レジデンス」の賃料につき、東芝不動産企画部長・岩波龍彦氏は「(東京建物・JR各社が建設している周辺の分譲マンションより低めの設定であるが)「新川崎」駅周辺の先例などを参考に決めたもので、妥当な価格だったと思う」と述べた。
小田急電鉄 約47億円を投じた「成城コルティ」開業 家庭向けテナント入居
小田急電鉄(東京都新宿区)は、小田急線「成城学園前」駅に直結した駅ビル「成城コルティ」を9月29日にオープンした。
イタリア語で「中庭」を意味する「コルティーレ」を元に名付けられた同施設は、建築面積8000㎡、地上4階・地下1階建て、延床面積1万6900㎡(一部既存の駅施設含む)の規模で、総事業費は約47億円。1階の通路上空には、ガラス屋根まで届く吹き抜けを設け、4階には約900㎡の屋上庭園が設置されており、西側庭園からは富士山が、東側庭園からは東京タワーを望むことができる。
入居テナントは36店舗。フレンチレストラン「シェ松尾」のファミリー向け新業態「グランファミーユ・シェ松尾」やフードブティック「トロワグロ」、小田急グループの小田急ライフアソシエが世田谷区からの受託された事業も含む、子育て支援多機能施設「子育てステーション 成城」、対象を小学生に特化したマンツーマン英会話スクール「Gaba Global Stars」など、同地域の過程を対象とした幅広いラインナップになっている。
エルカクエイ 10月1日「b6」グランドオープン 神宮前の地上6階建て商業施設
エルカクエイ(東京都新宿区)が開発を進めてきた、「b6(ビーロク)」がグランドオープンを迎えた。
渋谷区神宮前の明治通り沿いに立地する同施設は、同社が代官山や神宮前などで手掛けてきた商業施設「ビータウンシリーズ」の集大成。千代田線や、平成20年開通予定の都営13号線「明治神宮前」駅より徒歩3分の位置である。規模は、敷地面積2184㎡、延床面積7968㎡、地上6階・地下2階建てで構成され、全体のデザインは「都市型ガーデンモール」をコンセプトとしており、ガラス張りの半屋根や、洞窟を配し、既存の森につながるガーデンエリアなどが備わっている。
施設内の店舗面積は4259㎡であり、入居テナントは、洋品店27店、飲食店6店、サービス店6店となっている。
対象客としては「特にターゲットを絞っているわけではなく、街の施設として多くの人に訪れてほしい」(同社アセットマネジメントチーム)とのこと。
年間売り上げ目標は60億円、年間来客数は200万人を目指す。
まんだらけ 7階建ての新店舗を建設 来年11月オープン予定 秋葉原に商品を拡充 規模の拡大を図る
まんだらけ(東京都中野区)は、秋葉原エリアでの事業拡充を図り、新たに店舗用建物を建築すると発表した。
同社は、新店舗ビルの建築にあたって、東京都千代田区外神田三丁目に立地する、延床面積1075・23㎡の「神田ビル」をスズデン(東京都文京区)より11月30日に取得する予定となっている。
これまで、同社は東京都千代田区外神田3丁目ロック2ビルにて、延床面積360㎡の店舗を運営している。発展著しい秋葉原エリアにおいて、同社商品を網羅的に取り扱う総合店とするため、規模を拡大することが今回の目的だ。
新店舗については、地上7階・地下1階、延床面積1200㎡で構成される予定で、平成19年11月のオープンを目指す。
なお、新店舗の年間売上高については、11億5000万円を見込んでおり、秋葉原エリアの発展と同社取り扱い商品の拡充により、さらなる業績拡大を目指す方針となっている。
ダイヤモンドシティ 「ダイヤモンドシティ・ルクル」リニューアルオープンを迎える 年間売上は340億円が目標
ダイヤモンドシティ(東京都渋谷区)が、開発した福岡県糟屋郡粕屋町の「ダイヤモンドシティ・ルクル」は9月23日、リニューアルオープンを迎えた。
同施設は、JR香椎線「酒殿」駅徒歩13分に位置する、地上2階・地下3階建て(本棟)、延床面積10万6000㎡からなる平成16年6月にオープンしたショッピングセンターである。今回、リニューアルしたのは同施設の「L・A・S棟」。ファッション機能を拡充し、これまでのメイン顧客であった30代のファミリー層に加え、同施設の新たなターゲットとなるヤングマーケットの獲得とそれによる商圏の拡大化を図るものだ。
具体的には、ファッション専門ストア「VIVRE」を新規に導入、完全なるファッション棟の核店舗とし、また2階に「フラクサス」が入居することで、これまでレストランゾーンを展開していたゾーンが「メンズセレクションとした。
また、従来L・A・S棟にあった食品ゾーンをジャスコに集約することで、買い回りとしての利便性向上を図った。
年間売上は340億円を目標としている。
イオンモール 高崎に群馬県2店舗目を開業 170の専門店が入居するSC
イオンモール(千葉市美浜区)が群馬県高崎市にて開発を進めてきた「イオン高崎ショッピングセンター(SC)」が10月20日グランドオープンする。
同SCは、JR高崎線「高崎」駅から北に約7kmに位置する、地上4階建て、延床面積9万9929㎡からなり、サティ、物販専門店、シネマ・飲食・サービスなどで構成される。
群馬県内における同社開発のSCでは、太田市の「イオン太田SC」に次ぐ二つ目。2核1モール型となっており、商業施設面積6万800㎡、建物長340m、駐車台数3300台を誇る無料駐車場を完備。万一の場合の救命対策として、AED(自動対外式除細動器)を4台設置している。
核店舗となる「高崎サティ」はマイカル(大阪市中央区)の平成13年の経営破たん後、今年度9月から出店を開始して以降3店舗目の出店となり、イオンモールのSCには初出店となる。大型専門店には10スクリーンの「イオンシネマ」、「ペットシティ」、大型書籍「MIRAIYASHIOTEN」、群馬県初出店59店、地元(北関東)専門店41店を含む170の専門店が入居する。