不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.11.27 17:23

DAオフィス投資法人 1物件取得、4物件譲渡でポートフォリオを入れ替え
 DAオフィス投資法人(東京都中央区)は1物件の取得及び譲渡予定資産4物件の譲渡により、ポートフォリオ物件の入替えを行うと発表した。
 取得物件は地下鉄都営三田線「御成門」駅徒歩約2分に位置する昭和48年4月竣工、地上9階建て、延床面積1万3805・18㎡の「ダヴィンチ御成門」だ。交通利便性の高さ、平成16年に耐震補強工事を実施していること、賃料上昇の著しい都心5区内のため、将来的に内部成長が期待できること等を評価した。物件取得先はダヴィンチ・リアルティで価格は138億6000万円となっている。なお、地方都市に所在する物件、または相対的に少額物件であるということを理由に「ダヴィンチ博多」、「ダヴィンチ岡山」、「ダヴィンチ小石川」、「ダヴィンチ新橋」をブルーウェイ(東京都千代田区)に69億8000万円で一括譲渡する。
 ポートフォリオ物件の入替えにより、同社の12月15日時点の運用資産は取得価格合計で約1384億円となり、入替前に対して約79億5000万円増加。総賃貸面積は約1300㎡程度増加することとなり、本投資法人の物件入替え後、東京主要5区への投資比率が約5%上昇する。

日本コマーシャル投資法人「Retail A-6 FLEG 神宮前」を25億2500万円で取得 原宿キャットストリートに面した店舗ビル
 日本コマーシャル投資法人(東京都千代田区)は、「Retail A-6 FLEG 神宮前」を取得した。
 中心市街地型商業施設の投資比率を高めて、平均築年数の低減を図り、ポートフォリオを充実させるととが取得理由だ。
 「Retail A-6 FLEG 神宮前」は、東京メトロ千代田線「明治神宮前」駅徒歩約7分に位置する、平成18年2月竣工、地上4階・地下1階建て、延床面積816・60㎡の商業ビルで100%稼働している。
 東京メトロ千代田線「明治神宮前」駅以外に、JR山手線「渋谷」駅、「原宿」駅が利用可能。都内屈指の商業集積を誇る表参道及び神宮前から分岐する通称「キャットストリート」に面している。周辺はアンテナショップ的な店舗や新規ブランド、小規模なセレクトショップが軒を連ね、また表参道から分岐する一部のエリアでは高級ブランドや有名ブランドが進出する傾向が見られている。
 今後、大型物件の供給があれば、賃料負担能力が高い企業の進出も予想されており、同投資法人は立地エリアが商業地としての発展可能性が高いと判断。「キャットストリート」に相応しいスタイリッシュな外観や、ガラス面を多くすることで商業施設として、より視認性の高まる設計となっていることも取得にあたり評価した。
 物件取得先は渋谷川プロパティーズ(東京都千代田区)で、価格は25億2500万円だ。

トップリート投資法人 「深沢ハウスHI棟」の取得を発表 物件価格は106億3500万円
 トップリート投資法人(東京都中央区)は、「深沢ハウスHI棟」の信託受益権を106億3500万円取得すると発表した。
 同物件は、東急東横線「都立大学」駅約15分、東急田園都市線「駒沢大学」駅約18分に位置する、平成16年6月竣工、地上14階建て、延床面積1万2135・36㎡の共同住宅だ。
 都心へのアクセスは、3駅3路線の利用が可能。また、ゆとりのある街並が形成された都内有数の邸宅街にあり、駒沢公園に隣接しているほか、物件の敷地内には広大な緑地が配置されており、緑豊かで良好な住環境が整っている。
 同投資法人は、物件取得にあたって、建物に免震構造が採用されており、非常用飲料水生成システムの採用等防災面にも配慮がなされている点などを評価した。
 現在、物件取得先であるフカサワレジデンス(東京都世田谷区)との間でマスターリース契約が締結され、エンドテナントに転貸されている。これについては、物件取得後に解約し、アール・エー・アセット・マネジメント(東京都港区)とマスターリース契約を締結し、マネジメント会社を変更する予定となっている。

日本リテールファンド投資法人 「ダイヤモンドシティ・リーファ」取得 ダイヤモンドシティに一括賃貸 信託受益権取得価格は299億円
 日本リテールファンド投資法人(東京都千代田区)は、「ダイヤモンドシティ・リーファ」の信託受益権を取得し、同社のポートフォリオに占める大阪・名古屋及び同地域同周辺都市部物件及びインカム型資産の充実を図る。
 同物件は、大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線「今福鶴見」駅または「横堤」駅徒歩6分に位置する。11月25日にグランドオープンを迎えたショッピングセンター。総合スーパーのジャスコを核店舗として、準核店舗の「トイザらス」をはじめ約160の専門店により構成されている。
 規模は、本棟が地下1階付4階建て、延床面積8万3530・14㎡、駐車場棟が地下1階付地上7階建て、延床面積5万5008・49㎡となっている。
 テナントであるダイヤモンドシティ(東京都渋谷区)とは、15年の普通借家契約マスターリース契約(10年間中途解約不可)を締結。
 年間賃料は15億500万円+建物公租公課相当額+変動賃料となっている。
 なお、物件取得先は、コンパニア・フロール(東京都中央区)で、価格は299億円である。

フロンティア不動産投資法人 「ゆめタウン広島」等4物件は優先権継続
 フロンティア不動産投資法人(東京都港区)は、日本たばこ産業(JT/東京都港区)と締結しているパイプライン契約に基づき、「JT旧仙台工場敷地」に開発される不動産の取得に関する優先交渉権を付与されていたが、JTにより当該開発の中止が決定されたことを受け、同物件の優先交渉権が撤回されたと発表した。
 ちなみにJTと締結している優先交渉権の対象となるのは、JTが所有する遊休地及び将来遊休化が見込まれる土地のうち、JTがその判断に基づき開発を行った土地及びこれに基づき建築された建物である。現在「ゆめタウン広島(仮称)」「旧橋本工場開発建物(仮称)」「旧松山工場開発建物」が、引き続き優先交渉権の対象となっている。
 なお、「ゆめタウン広島(仮称)」については、同権利に基づき、建物が完成する予定の平成20年2月に、207億円で同社が取得する予定となっている。




週刊不動産経営編集部  YouTube