不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.12.25 14:53

日本コマーシャル投資法人 目白東洋ビルをポートフォリオに組み入れ 堅調な賃料水準・安定稼働率を誇る 将来にわたる収益力・希少価値評価
 日本コマーシャル投資法人(東京都千代田区)は、「目白東洋ビル」を取得した。
 同物件は、JR山手線「目白」駅徒歩1分に位置する、地上8階建て、延床面積1413・80㎡のオフィスビルだ。1階から3階までおよび4階の一部を銀行が、4階の一部および5階から8階までを事業法人が使用しており現在稼働率は100%。中小規模の店舗・事業所などが集積する目白通りに面する商業地域内にあり、背後地には優良住宅地である下落合・目白地域を擁していることから金融機関を含め、事業法人等のオフィス拡張意欲が強いエリア特性を有してる。エリア内に良質な賃貸オフィスビルが少ないため、エリアの賃料水準は堅調で、稼働率も安定していることから、取得物件は立地優位性および将来にわたる収益力の高さが認められ、希少価値は高いと同投資法人は評価した。
 なお、物件取得先はスカイ・ライン(東京都千代田区)で価格は20億800万円となっている。

日本ビルファンド投資法人 取得後、取り壊して駐車場として運用「NBF須田町ヴェルでビル」の隣接物件を取得
 日本ビルファンド投資法人(東京都中央区)は、東京都心部におけるポートフォリオの充実を図るため、「東京都千代田区神田須田町二丁目所在土地建物」を取得すると発表した。
 同物件は、東京メトロ「神田」駅徒歩3分に位置する、昭和55年6月竣工、地上6階・地下1階建て、延床面積890・55㎡の事務所・店舗複合物件だ。
 その規模・スペックから、単独では日本ビルファンド投資法人の投資対象ではないが、同投資法人が運用中の「NBF須田町ヴェルデビル」の隣接地にあたるため、取得後に建物を取り壊した後、「NBF須田町ヴェルデビル」の付帯施設たる駐車場として一体的に運用することにより、「NBF須田町ヴェルデビル」の居室条件・視認性・付帯施設の充実度、および接道条件などを向上させることが狙い。将来的に、一体化された敷地において、オフィスビルを再構築できることとなれば、現状より、規模・スペック、ひいては資産価値に勝る優良資産への入れ替えが可能となるため、ポートフォリオのポテンシャルを高める取得であると試算運用会社は判断している。
 駐車場台数については7台になる予定で、稼働時期については平成19年9月を予定している。
 取得物件のオフィスマネジメント業務については、「NBF須田町ヴェルデビル」と一体の不動産として、おなじく三井不動産(東京都中央区)に委託する。
 なお、物件取得先はハゴロモ(東京都千代田区)となっており、引渡し予定日は平成19年6月11日。物件取得価格は9億円だ。

クリード・オフィス投資法人 「24山京ビル」の信託受益権を22億円で譲渡 売却価格が妥当性有する投資主価値の向上に寄与
 クリード・オフィス投資法人(東京都千代田区)は、「24山京ビル」の信託受益権を新学社(京都市山科区)に22億円で譲渡すると発表した。
 同物件はJR・東京メトロ「市ヶ谷」駅徒歩6分に位置する、地上4階・地下2階建て、延床面積2791・47㎡のオフィスビルである。
 同投資法人は、1棟全体を賃借していたテナントからの解約通知書を受領して以来、物件の昭和位の収益予測及びポートフォリオとしての中期的収益などを考慮して、新規テナントへの賃貸、売却の両面で検討してきていた。その結果、物件売却価格が十分妥当性を有すると判断したことから、賃貸事業の継続でインカムゲインを追求するより、売却することでキャピタルゲインを得ることが、投資主価値の向上に寄与すると判断した。
 なお、譲渡価格と帳簿価格の差額は16億6621万4000円となっている。

上毛 「札幌パークフロント」に投資 年間約1億円の利益計上を予定
 上毛(群馬県前橋市)は、「札幌パークフロント」を取得したと発表した。
 同物件は、札幌市営地下鉄「大通」駅徒歩3分、JR「札幌」駅徒歩14分に位置し、札幌大通公園に面した、昭和58年12月竣工、地上12階・地下1階建て、延床面積1万549・39㎡のオフィスビルだ。
 築23年が経過しているが、今年3月にリニューアルが完成しており、OA設備、セキュリティなど充実した環境が整えられている。
   同社は今回の物件取得で利用するSPCのアセットマネージャー、匿名組合出資者を兼務。そしてプロパティマネジメントについては、ザイマックス(東京都新宿区)に委託する。
 「札幌パークフロント」保有期間中は、年間約1億円の利益計上を予定しており、出口戦略はREITなどの不動産投資ファンドを最優先候補にする予定という。

ニューシティ・レジデンス投資法人 都心大型物件の区分所有権取得 交通利便性・競争優位性を評価
 ニューシティ・レジデンス投資法人(東京都港区)は、「カテリーナ三田タワースイート」の区分所有権を取得した。
 同物件は都営地下鉄三田線・浅草線「三田」駅から徒歩2分に位置する、地上36階・地下2階建てのイーストアーク棟、地上38階・地下2階建てのウエストアーク棟、2棟からなる延べ床面積計2万2085・38㎡の共同住宅で、今回取得したのは、そのうち2万8319・45㎡だ。
 「三田」駅の他、JR山手線・京浜東北線「田町」駅から徒歩5分に位置し、交通利便性が高いことに加え、平成18年11月竣工の新築物件であり、上層階からはレインボーブリッジ・トウキョウタワー等が一望できるランドマーク的な大型マンションであるため、同エリアの他物件に比較し、競争優位性を有していることなどを、同投資法人は物件取得にあたり評価している。
 物件取得先は、ニューシティコーポレーション(東京都港区)で、価格は162億円だ。

日本ロジスティクスファンド投資法人 中部春日物流センターの底地を取得 消費者物流に最適中部全体をカバー
 日本ロジスティクスファンド投資法人(東京都千代田区)は、中部春日物流センターの底地を取得した。
 同物件は、愛知県西春日井郡春日町の1万457・2㎡の土地である。名古屋経済の中心部から10km圏内に位置し、消費者物流に適した立地である他、中部地域(愛知県・静岡県・岐阜県)の道路高速網ならびに東名高速・名神高速などの主要高速道路へのアクセスが良好であることなどから、中部全体をカバーできる立体優位性を有している。現在、酒類卸大手リョーショクリカー(東京都大田区)との間で、事業用借地契約(契約残存期間約9年)が締結され、安定収入が見込める他、物流用地不足の愛知県中心部において契約終了後には大規模な物流施設の建設が可能であることから、将来的な内部成長も見込めると同投資法人は評価している。
 物件取得先は中埜酢店で、物件取得価格は6億8500万円だ。

日本リテールファンド投資法人 ワンダーシティの隣地を取得 進入口拡幅と視認性確保図る 土地面積約1900㎡で価格は4億円
 日本リテールファンド投資法人(東京都千代田区)は、ワンダーシティの隣地を取得した。
 ワンダーシティは、同投資法人が平成17年3月に取得していた、名古屋鉄道・名古屋市営地下鉄「上小田井」駅徒歩7分に位置する、平成6年3月竣工のワンダーシティ本棟など全12棟の建物が点在する大型ショッピングセンターだ。延床面積は7万1731・51㎡からなり、主要なテナントであるジャスコをはじめ、COMS、タカラ島など約70の専門店が出店している。
 今回取得した隣地は、土地面積1851・28㎡で取得価格が4億円となっており、取得先については非開示。同投資法人は、今回の物件取得により、ワンダーシティの進入口拡幅と主要道路からの視認性確保を図ることが狙いだという。

ニューシティコーポレーション 「ST西葛西ビル」を取得 開発・投資事業などを積極化
 ニューシティコーポレーション(東京都港区)は、「ST西葛西ビル」を取得した。
 同物件は、東京メトロ東西線「西葛西」駅徒歩11分に位置する、平成4年6月竣工、地上8階建て、延床面積2万999・24㎡のオフィスビル。現在、大手企業を中心に複数社が入居し、稼働率は100%となっている。
 同社では、来年1月にオフィス開発プロジェクト「新横浜オフィスビル(仮称)」を着工するなど、今回取得したオフィスビルをはじめ、商業施設の投資・開発事業を推進中。今後も不動産開発・再生・投資事業を積極的に展開していく。




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