不動産トピックス
今週の一冊
2006.12.25 14:50
理論の実務のギャップを埋める練習問題で身につく知識と実力
不動産投資分析
著者:デビッド・ゲルトナー、ノーマン・G・ミラー
監訳:山口 有一郎
単価:1万5750円
出版:プログレス
欧米の大学院の不動産コースにおいて用いられ、高い評価を得ており、学生のみならず、ビジネスマンから研究者まで、幅広い読者を対象としているテキストである。
本書では、不動産投資における考え方、不動産市場の法則、および不動産を分析するための都市経済学と金融経済学のツールが扱われる。不動産の研究分野を都市経済学と金融経済学に限っているのは、投資を理解するには、この二つが適切であると考えられるからである。
不動産ファイナンスの本流と、専門性の高い不動産実務とには、常にギャップがあるものだが、本書では、実務上の重要な検討課題が、金融経済学の枠組みの中で分かりやすく解説されており、関連性をつかむことができる。
また、各章の冒頭には「学習の目的」、各章の末には「練習問題」や「キーワード」が備えられており、一読すれば、不動産投資の実務とファイナンス理論を、確実に理解できるようになっている。