不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2007.01.15 17:21
ドコー 薄層屋上緑化でデザイン性も表現可能 成田空港に無灌水緑化システム施工
総合都市緑化プロデュース事業を展開するドコー(東京都千代田区)は、建物室内の空調消費電力の大幅な削減、灌水装置の併設が不要などの機能性に加え、薄層屋上緑化でデザイン性も表現できる無灌水緑化システム「PLANTSCAST(プランツキャスト)」を成田国際空港第2旅客ターミナル増築部分の屋上に施工した。
プランツキャストは屋根屋上に外断熱材である発泡セラミックスパネルを配置し、屋上緑化素材であるセダム属の植物(サボテンの仲間の多肉植物)を植栽するシステムである。
このシステムを導入することによって、太陽光の直射や積雪から屋上防水面を保護し、温度の上昇および下降を抑制することに加え、植物による二酸化炭素削減効果もある。なお、セラミックスパネルについては、アースエンジニアリング(石川県金沢市)の技術協力を得ている。
プランツキャストは縦横長さそれぞれ50㎝、厚さ5㎝に発泡セラミックスパネルを加工し、その上に厚さ1㎝の土を絡めた毛状体シートを挟みこみセダム属の植物を植栽したものを1ユニットとし、建築物屋上に並べて設置する。ユニット式の特徴を最大限に生かし、視覚性、デザイン性も兼ね備えた緑化が可能である。
セダム属の植栽部分と外断熱材との交互の組み合わせによるコントラストなどを強調できるため、市松模様をはじめ、社名ロゴマーク、メッセージなど屋上緑化を利用した看板利用などの広告効果も期待できる。
同社は今回、既存施設との調和を図りながら、成田国際空港第2旅客ターミナル増築部分の屋上で250㎡を施工している。
<注目の新技術>アマノ 小型自動床面洗浄機「S-380」発売 コンパクト・軽量設計で1クラス上の強力洗浄力
アマノ(横浜市港北区)はコンパクトサイズながら強力な洗浄力と吸引力を実現した小型自動床面洗浄機クリーンバーニー「S-380」を15日に発売した。
S-380は本体幅42㎝、高さ50㎝の小型サイズであるという特性から、従来、洗浄機が入れなかった狭い通路や移動できない作業台の下などの低い場所も手軽に洗浄が可能である。
小型であるがゆえに操作や移動が簡単というメリットを持っているだけではなく、採用されている汚水タンクが透明蓋であるため、水位が簡単に確認でき、バケツの要領で取り外して、簡単に排水作業ができる。
重量も汚水タンクを外した状態で35㎏と軽く、移動や車への積載時などに、1人でも機械の積み下ろし作業が簡単にできる。加えて、ハンドルも折りたたみ式であるため、広いスペースがなくても収納することが可能である。
直径38㎝の洗浄ブラシ・パッドで洗剤散布からブラッシング、汚水回収まで同時にできる手軽さも特徴のひとつだ。
さらに、洗浄部の前後にそれぞれスキージを取り付けることにより、旋回することなく前進と後進のどちらでも汚水の回収を行うことが可能であるため、旋回が難しい狭い場所での洗浄において有効である。
電源はAC100Vのコードタイプであるため、バッテリー搭載機のように、充電が切れる心配をすることなく、洗浄時間の制限をいっさい気にせずに安定した清浄作業が実施できる。
本体価格は税込みで60万9000円。
ノザワ 「アスロック」間仕切りタイプを発売 自然な素材感で柔らかい空間創造
ノザワ(神戸市中央区)は、押出成形セメント板「アスロック」に仕上げを施さない「アスロック・ナチュリアルシリーズ」の新たな提案として「間仕切バージョン」を2月から発売する。
アスロックは素材自体に防水性があり、塗装などの最終仕上げを行う必要がないという特性がある。また、素材が独特の風合いを持つ点などから、昭和45年の発売以来、多くの設計者に「素地使用」として採用されてきた経緯がある。
同社では平成16年12月に原点回帰として素地使用から新たに「ナチュリアル」としてリニューアル発売し、外装材としてさまざまな建物に採用されている。なお、昨年11月末時点でナチュリアルが使用された面積は30万㎡にのぼっている。今回の新商品は、ナチュリアルシリーズの新しい用途として、アスロックの持つ自然な素材感を屋内で使用することで、柔らかい空間を創造する間仕切りバージョンである。
基材間仕切り施工後に、塗装・ボード・クロスなどの後施工仕上げ工程が不要なため、建築トータルの工期短縮とコストダウンが図れる。
参考販売価格は1㎡あたり8500円。販売目標は初年度6万㎡。2年目に10万㎡、3年目に15万㎡に設定している。
富士通ゼネラル ビル用マルチエアコンVシリーズ発売厳しい耐火試験にも合格 優れた省エネ・設置性で大型ビル・ホテルに最適
富士通ゼネラル(川崎市高津区)はビル用マルチエアコン「AIRSTAGE」の新シリーズである「Vシリーズ」を開発。今月下旬から順次発売する。
Vシリーズは、オゾン層への悪影響が少ないR410A冷媒を採用するとともに、高効率DCインバーターコンプレッサーの搭載により、環境対応と省エネ性の向上が図られている。あわせて、室外機を最大3台まで組み合わせることで、最大42馬力までのラインアップを揃えるなど、大容量化が実現している。
また、室外機と室内機を結ぶ配管本数を最大で約3割削減することで、省資材化、配管経路の省スペース化と施工コストおよび工事性を大幅に改善した。さらに、最大配管長150mの設置を可能とする長配管設計により、より自由度の高い施工設計を可能としている。システム高低差は最大50m、配管の第1分岐後の実長は最大60mまでの設置を可能とする長配管設計により、大型物件に幅広く対応することが可能である。なお、1冷媒系統につき、室内機の接続台数は最大48台まで、接続容量は室外機能力の最大150%を実現。
このほか、低外気温下での運転性能を高め、冷房運転時では業界トップとなるマイナス15℃を実現。暖房運転時は外気温マイナス20℃までの運転を実現した。
同社の販売計画では初年度5000台の販売を予定している。
古河電気工業 環境負荷を低減したケーブル延焼防止材 業界初のエコタイプを発売
古河電気工業(東京都千代田区)、エフコ(神奈川県平塚市)および古河テクノマテリアル(神奈川県平塚市)は、従来のケーブル延焼防止材「プロテコシートRP-2」および「プロテコシート(R)-P2DX」をノンハロゲン難燃タイプに改良し、環境負荷低減を図った「プロテコシート(R)P2・eco」、「プロテコシート(R)-P2DX・eco」を開発・製品化した。今月29日から販売開始予定で、年間1〜3億円の売り上げを見込んでいる。
「プロテコシート(R)-P2・eco」は、洞道内敷設の通信ケーブルや、ケーブルラック敷設の電力ケーブルに巻きつけることにより、火災によるケーブルの延焼を防止する。特に隙間が生じやすいケーブルラックの巻き始めと巻き終わりには、熱膨張性シートが取り付けられている「プロテコシート(R)-P2DX・eco」を巻き付けることによって、火災の熱に反応して膨張した熱膨張性シートが、ケーブル周囲の隙間を閉塞して火災の流入を防ぐ効果が得られる。
シチズンTIC 子時計のバリエーション追加 設備時計を一律制御可能
シチズンTIC(東京都小金井市)は、オフィスやビルなどの構内に設置される設備時計を一律制御する無線式時計システム「シンクウェーブ」の子時計のバリエーションを増やし、18日から発売する。
シンクウェーブは電波受信アンテナ、基地局および子時計(シンクウェーブクロック)で構成され、アンテナで受信した標準電波を、複数の子時計に基地局を通して無線で通信し、時刻修正する仕組みである。
受信距離は最大で100mと長く、従来は標準電波を受信しにくかった鉄筋建物の内部や、地下でも正確な時刻を表示できるという特長を持っている。
今回は新たに、子時計にシックな木枠、モダンなデザイン、個性的な角型など5種類のバリエーションを追加している。従来の子時計はオフィス用のシンプルなデザインのみだったが、新バリエーション追加によって、計10種類の中からオフィス、会議室、応接室、受付など、使用する場所およびインテリアに合わせた選択が可能になっている。