不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2007.01.29 17:19
<リスクに挑む>日立製作所 セキュリティ性高めた生体認証技術を開発 生体情報の漏えい防止機能を強化
日立製作所(東京都千代田区)システム開発研究所は、生体の画像情報を事前に登録した情報と照合する生体認証システムにおいて、生体情報を復元できない形に変換して保存するとともに、復元することなく照合を行うことのできる生体認証技術を開発した。これにより、ネットワークを介した生体認証システムを構築する際に、サーバーや通信路からの生体情報の漏えい防止機能を今まで以上に強化することが可能となり、安心・安全な生体認証を容易に実現できる。
まず、利用者の登録時に、クライアント側でユーザーの生体画像を取得、ネットワークを介してサーバーに送信して保管する。このとき、生体画像を直接送信せずに、ランダムに生成したパラメータを用いて変換(暗号化)し、ランダム化画像にして送付する。サーバーはこれを登録画像として保管する。また、クライアント側ではパラメータを保管し、サーバーに対して秘密にしておく。認証時には、クライアント側でユーザーの生体画像を取得し、保管してあるパラメータを用いて変換し、得られたランダムか画像を照合画像としてサーバーに送信する。サーバーは照合画像と登録画像を照合し、一致、不一致を判定する。
この技術は、指静脈認証をはじめとする各種の生体認証方式に適用可能である。
ダイキン工業 室外機1台で冷暖運転に対応 高い省エネ性と設計自由度を実現 冷暖フリービル用マルチエアコン
ダイキン工業(大阪市北区)は、ビル用マルチエアコンにおいて、1台の室外ユニットで冷房と暖房を同時に運転することができる冷暖フリービル用マルチエアコン「Ve-upⅢR」シリーズの室外ユニット21機種と、室内ユニットごとに冷房と暖房を切り替えるためのBSユニット3機種を6月から順次発売する。
同シリーズでは、熱交換器形状の最適化や吹き出しグリルの低圧損化、低騒音ファン採用などによって、熱交換性能が向上している。これに加えて、現行の高効率インバータ圧縮機のさらなる効率アップによって、COPを大幅に向上。8馬力では業界トップとなる冷暖平均システムCOP4・06を達成している。
年間電気代に換算すると、2000㎡クラスの事務所ビルで、同社の15年前の冷暖フリービル用マルチエアコンに比べ、約30%の削減が可能となっている。
また、冷媒の配管長は従来より15m長い実長165m、総配管長は700m長い1000m、高低差は90mまで延長可能室。外ユニットの機外静圧も78・4Paまで対応可能とし、各階設置や機械室設置の場合での吹出ダクト接続を容易にするなど、高い設計自由度を実現したことで、高層・大規模ビルにも対応可能としている。
このほかにも、遠隔からの操作で空調機の制御を変更できる「遠隔チューニング機能」を搭載している。
TOTO 快適性・清掃性を進化させたウォシュレット 好評の“フチなしウォシュレット”も装備
TOTO(福岡県北九州市)は平成11年から発売している「アプリコット」に機能を追加した「NEWアプリコット」を2月1日から発売する。
新たに追加された機能のひとつは、昨年8月に発売されたウォシュレット一体型便器「ネオレストAタイプ」にも採用されている”フチなしウォシュレット”。これは、便器と便座の接合部において、便器フチに沿って便座の機能部分を切り欠いた形状のもので、汚れに気づきにくい部分がないため、トイレに臭いが付着する可能性を削減し、掃除のしやすさを向上させている。また、便座の裏側は汚れをはじく効果の高い特殊樹脂で加工しているため、汚れがつきにくく、落としやすい。このほかに、使用しない時間帯は自動でヒーターを切る”スーパーおまかせ節電機能”と、各スイッチを大型化して、家族全員が使いやすいユニバーサルデザイン設計が施された”フラットリモコン機能”も搭載されている。さらに、凹凸のない形状、シンプルな色使いなど、デザインも一新し、使用環境との調和性を高めている。
希望小売価格は10万9200円から(税込・工事費別)。3年後に年間30万台の販売を目指している。
日立国際電気 広範囲の監視を実現させた電動雲台一体型カメラ発売 死角なく広い範囲を監視可能
日立国際電気(東京都千代田区)は映像監視システムにおいて、広いエリアを死角なく監視できる装置として、光学ズーム35倍、最高水平旋回速度が秒間90度(水平360度エンドレス旋回)、最高垂直旋回速度が秒間45度(垂直±90度旋回)などを実現した電動雲台一体型カラーカメラ「HC-40」を発売。
HC-40は遠くの被写体も視認できる高倍率の光学35倍ズームレンズを搭載しており、電子ズーム8倍と組み合わせることで最大280倍の倍率を実現している。
広範囲を監視する場合に、被写体の動きを見逃すことなく監視できるよう、最大で1秒間に90度の旋回を可能にしている。垂直方向も最大で1秒間に45度旋回が可能。
カメラとカメラを制御する操作器との間は制御信号を同軸ケーブルに重畳する同軸多重制御、映像伝送の同軸ケーブルとは別に、制御専用のケーブルで制御信号を伝送するRS-485制御を選択可能なため、各種操作器、伝送装置、記録装置などと組み合わせた柔軟なシステム構築が可能である。さらに、オプションで夜間監視用として、照明灯(LH-40100W1灯)の取り付けもできる。
<注目の新技術>アッカ・ネットワークス インターネット経由しない高セキュリティな遠隔監視 月額3万円からの遠隔監視システム
アッカ・ネットワークス(東京都千代田区)は、ビルやマンション、店舗などに1拠点、カメラ4台設置で月額3万円から導入できる「遠隔監視サービス」を開始した。
サービス料金には監視映像を保存するデジタルビデオレコーダー(DVR)、回線使用料も含まれている。比較的低価格なWEBカメラシステムなどと異なり、インターネットを経由しないため、高セキュリティ遠隔監視システムを構築可能だ。
「当社は300社の金融機関をはじめインターネットプロバイダーなど7000以上の企業に回線の導入実績を持っています。『遠隔監視サービス』は、これまで培ったノウハウと、既存の回線網を利用したサービスですので、低価格でのサービス提供を可能にしています」(ビジネスディベロップメントマネージャ関根啓介氏)
カメラやDVRは、設置対象施設のニーズや用途によって、複数のメーカー製品から選択することが可能。設置工事、ネットワーク回線敷設、導入後の保守サポート、料金の支払いまで一つの窓口で対応する。
なお、現在同社では、ビル管理会社や警備会社などを対象にパートナー企業を募集している。パートナーは「遠隔監視サービス」を開始するにあたり、通信事業者の免許を申請し、同社がサポートを行う。免許を取得することで、システム販売と回線利用や施工の窓口を一本化できるため、自社の事業として機動的に取り組むことができる。
大建工業 耐久性に優れた直張りフロア 人の出入りが多い空間での利用に最適
大建工業(大阪市北区)は車椅子やキャスターの使用に加え、土足歩行にも耐えられる耐久性・耐傷性と意匠性とを兼ね備えた、幼稚園や介護・福祉施設など人の出入りの多い空間に最適の直張りフロア「コミュニケーションタフ」を20日から発売している。
この商品は、木材組織にプラスチックを注入・充填し、硬化させる同社独自の「WPC-W」工法を施すことで、天然銘木がもともと持っている美しい木目に深みが加わり、独特の質感・高級感を演出している。ラインアップは銘木を意識したオークウォールナット柄、オークカリン柄や、モダン空間にマッチするオークホワイト、オークブラックなど7色があり、空間イメージに合わせて選択が可能である。また、車椅子やキャスターの使用や土足歩行に耐える耐久性・耐傷性を発揮する。
さらに、耐水性および耐汚染性にも優れており、汚れが染みこみにくくなっている。加えて、すり傷がつきにくいスクラッチガード機能を備えているほか、モルタル埋め込みタイプの床暖房仕上げ材としても使用可能。
価格は30㎝×90㎝のフロアパネル12枚で4万6200円。販売目標は年間5億円に設定している。