不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2007.03.12 17:01
ドコー 簡易施工で取り付ける壁面緑化システム 完全ユニット式で容易に移動可能
ドコー(東京都千代田区)は、4月3日より、スナゴケを植栽とした多機能コケ緑化システム「MOSSCAST(モスキャスト)」の本格販売を開始する。
同製品は、縦横それぞれ50㎝、厚さ6㎝に加工した発泡セラミックスパネル(人工的にスポンジ構造を作成した多孔質セラミックス)にスナゴケを植栽したものを1ユニットとし、建築物の壁面に設置するもの。スナゴケの植栽部分と外断熱材とを組み合わせ、模様や文字などを描くことにより、看板や広告にも利用できる。設計価格は、施工費別で1あたり2万5000円(税別)より。
同社が既に多機能緑化システムとして販売している屋上緑化システム「PLANTSCAST(プランツキャスト)」と同様に、発泡セラミックスパネルを設置することにより、太陽光熱を遮断して温度を低減させるため、建物室内の空調消費電力を削減することが可能である。加えて植栽植物による二酸化炭素削減効果も期待できる。パネルの保水力・透水力の高さから、維持コストは低い。
従来、コケを植栽とした壁面緑化システムは、設置構造が複雑でコストが高くなっていたが、同製品では、隣接する2辺ごとに逆方向の段差加工を施した発泡セラミックスパネルを配置し、加えて屋根鋼板とパネルとの間および端部にステンレス製金物を設置して固定するという施工法により、省施工を実現している。完全ユニット型のため、移動も容易に可能だ。
同社では、用途として立体駐車場、物流倉庫、ホームセンター、スーパーマーケットなどの壁面を想定しており、初年度の売り上げ2億円を見込んでいる。
<注目の新技術>日本ハンター・ダグラス パンチングタイプのルーバーで視界確保 太陽光と熱をコントロール 可動・固定2タイプを用意
オランダを本部とするブラインドメーカー、ハンター・ダグラスの日本法人、日本ハンター・ダグラス(東京都品川区)は、外部設置型ソーラーコントロールシステムの羽根型アルミルーバー「エアロスクリーン」を発表した。
同製品は、建築物に対する太陽光および熱をコントロールするための日除け(シェーディング)システム。建物に差し込む太陽光をルーバーの角度により調整し、屋内の明るさや温度をコントロールする。冷暖房エネルギーの削減や環境負荷低減を実現するとともに、鏡内反射を防ぎ、まぶしさを解消する。ルーバーの表面はフィン形状のパンチングタイプで、太陽光を遮りつつ、屋内から外部への視界を確保する。
システムは可動・固定の2タイプを用意しており、固定タイプで0度から180度の範囲で5度毎に固定。可動タイプでは、ルーバーの角度が、0度から120度の範囲で任意に調節できる。屋内タイプには150㎜〜300㎜の6種類のフィンタイプ、屋外タイプには200㎜〜450㎜幅の6種類のフィンタイプを用意している。標準色はナチュラルシルバーとホワイトだ。
アルミ形材とプレコートアルミパネルとを組み合わせることで、必要な強度を保ちつつ軽量化を実現した。加えて、部品の標準化により、短期間での施工を可能とした。
三菱電機 「エアー搬送ファン」10周年モデルチェンジ 送風方向を自動逆転させ埃の付着抑制
三菱電機(東京都千代田区)は、「エアー搬送ファン(標準タイプ)」の新製品20機種と「タイムスイッチボックス」1機種を、5月21日から発売する。
平成9年に開発された「エアー搬送ファン」は、工場・倉庫などの大空間において気流を作り、換気・空調効率を向上させる送風システム。従来は電源コード方式のホワイトタイプ7機種と、端子台方式のグレータイプ9機種の計16機種だったが、施工の容易な端子台方式に統一し、計20機種とした。吹き出し角度の調節は、従来の0度から180度までの15パターンを、マイナス22・5度(上斜め向き)から180度(逆水平)の19パターンに拡大。設置後に調節できる。
また、単相100Vと単相200Vの機種は、羽根と吹き出し口形状の改善により、1・5〜3dBの低騒音化を実現した。3相200V機種には、「タイムスイッチボックス」と組み合わせることにより送風方向を定期的に逆転させ、羽根やバックガードへの埃の堆積を抑制し、逆風性能の低下を防ぐ「ホコリ付着抑制機能」を搭載した。価格は、単相10V0が8万4525円、単相20V0が10万170円、3相200Vが16万6950円。タイムスイッチボックスは8万9250円である。
竹中工務店/日立製作所/日立エンジニアリング・アンド・サービス 共連れ防止とハンズフリー入館を両立 エレベータ呼出で居住階直行 赤坂タワーレジデンスに導入
竹中工務店(大阪市中央区)、日立製作所(東京都千代田区)、日立エンジニアリング・アンド・サービス(茨城県日立市)は、マンション向けセキュリティシステム「スルー&ガード・ハイブリッドセキュリティシステム」を共同開発した。
同システムは、森ビル(東京都港区)が建設中の高層タワーマンション「赤坂タワーレジデンスTopoftheHill(トップオブザヒル)」のセキュリティ上の課題を解決する目的で開発されたもの。共連れ検知を始めとしたセキュリティシステムと、居住者のハンズフリーでの入館を両立している。
居住者は、アクティブ型ICタグ(電池を内蔵し電波を用いて読み取り用リーダとの情報受発信を行う無線ICチップ)を用いたマンション共用部の鍵(セキュリティタグ)を使用。エントランスとエレベータホールに設置された自動ドアに近づくと、自動的に認証して開扉する。タグはサイズ30×46×11㎜、約10gと小型だ。
また、エントランスのオートロック解錠に合わせ、タグの情報をもとにエレベータを呼び出し、待ち時間を低減。同時に、行き先ボタンは居住階のみが使用可能となる。
タグ携帯者に続いて他者が自動ドアを通過しようとした場合、70㎝以上離れていれば共連れ検知センサーが作動し、管理システムにアラームが送られ、24時間常駐のセキュリティスタッフが対応することとなる。
東芝ライテック/東芝ホームライティング 業界最高の総合効率50lm/Wを実現 用途に合わせ10機種定格寿命は4万時間
東芝ライテック(東京都品川区)および東芝ホームライティング(東京都千代田区)は、7月1日より、電源ユニット内蔵タイプのLEDダウンライト「E-CORE(イー・コア)」を発売する。
同製品は、発光効率100lm/WのパワーLED素子と組み合わせることにより、総合効率50lm/Wを実現。同社の40W型白熱灯器具と比較した場合、消費電力は7分の1となる。
放熱設計により、定格寿命(光束が初期値の70%になるまでの時間)は4万時間となり、1日10時間の点灯で10年間の使用が可能である。
また、埋込穴の直径は75㎜、埋込深さが80㎜〜100㎜と、同社の白熱灯器具の埋込穴直径125㎜よりも小径化されている。100V電源を器具の端子台に結線でき、施工も容易だ。
一般用(施設用)として、効率重視タイプ4機種および演色性重視タイプ4機種(各1万9800円)、断熱施工用(住宅用)として2機種(各2万2800円)を用意。目標販売台数は、年間12万台としている。
三菱樹脂 照度低下抑えて蛍光灯本数削減 販売結果を受け市場拡大
三菱樹脂(東京都千代田区)は、白色PETフィルムをラミネートした複合素材「ヒシメタルEX」の用途展開を加速する。
「ヒシメタルEX」は、アルミニウムなどの金属板と白色PETフィルムを貼り合わせた複合素材。反射率96%と、通常の照明器具に使用される白色塗装金属板の反射率60%〜85%を上回るため、照明の反射板に使用することで、蛍光灯の本数を削減できる。本数を維持した場合は、照度を約2割高める。施工実験では、蛍光灯3本使用時に1193ルクス、2本使用時に793ルクスの場合、同製品を施工すると、2本使用で934ルクスとなる。
同社は昨年より、一般の照明器具向けにテスト販売を行っていたが、その結果を受け、今後、各種照明器具向け反射板として市場拡大が見込めるとし、市場開拓を行っていくもの。オフィスや工場、スーパーマーケットなどの天井照明以外にも、コンビニ・レストランの店舗照明、公共施設や電車・バス内の照明、家庭用照明器具など、多様な用途を想定している。