不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2007.03.12 16:55

ケネディクス不動産投資法人 芝大門、御徒町などテナント需要見込む 運用バランス拡充のため5物件取得
 ケネディクス不動産投資法人(東京都港区)は、「KDX芝大門ビル」「KDX御徒町ビル」「KDX本厚木ビル」「KDX八王子ビル」「KDX新潟ビル」を取得した。
 「KDX芝大門ビル」は、東京経済圏におけるオフィスビルの投資比率を高める目的で、エイチケイディーエックスから取得したもの。取得価格は60億9000万円で、同法人のポートフォリオの3・7%を占める。港区芝大門2丁目に立地する、土地面積1182・40㎡、建物面積7824・03㎡、地上9階地下1階の中規模オフィスビルだ。オフィスビルや店舗、住宅が建ち並ぶ地域に立地し、都心部においては手頃な賃料である。
 また、JRおよび東京モノレール「浜松町」駅徒歩5分、都営地下鉄三田線「芝公園」駅徒歩4分、都営地下鉄浅草線・大江戸線「大門」駅徒歩5分、加えて第一京浜からも至近と、交通利便性が高く、様々な地域からのテナント需要が期待できる。
 天井高260㎜(一部OA床)を確保しているが、空調など設備面に老朽化が見られることから、同法人は、取得後に施策を講じ物件価値を図るとしている。現在は、9フロア中8フロアに、IT企業、通信企業、不動産企業などが入居している。
 「KDX御徒町ビル」は偕楽ビルより20億円で取得した、昭和63年竣工、地上10階建てのオフィスビルで、今年1月末に取得を決定していた。
 「KDX本厚木ビル」「KDX八王子ビル」「KDX新潟ビル」は、いずれも住友生命保険からの取得で、取得価格はそれぞれ13億500万円、11億5500万円、13億500億円である。
 「KDX本厚木ビル」は、土地面積724・62㎡、建物面積3603・63㎡、平成7年竣工、地上8階建ての複合ビル。「KDX八王子ビル」は、土地面積460・62㎡、建物面積2821・21㎡、昭和60年竣工、地上9階建ての複合ビル。「KDX新潟ビル」は、土地面積1110・56㎡、建物面積6810・29㎡、昭和58年竣工、地上13階地下2階建ての複合ビル。いずれもテナント需要の高さを評価して取得した。

日本レジデンシャル投資法人 札幌市のレジデンスを取得 市内一の業務商業エリア地下鉄4駅から徒歩圏内 
 日本レジデンシャル投資法人(東京都千代田区)は、「パシフィックレジデンス北三条」「パシフィックレジデンス円山北五条」および「パシフィックレジデンス大通西」を取得した。「パシフィックレジデンス北三条」「パシフィックレジデンス円山北五条」は昨年10月に取得決定した。売主の東急不動産からの取得価額はそれぞれ12億6100万円と12億8400万円だ。
 「パシフィックレジデンス大通西」(札幌市中央区)は、都市デザインシステムからの取得で、取得価額は17億9000万円。地下鉄「西11丁目」駅より450mに位置する平成18年竣工の地上15階地下1階建て複合ビルで、敷地面積852・51㎡、延床面積6916・70㎡である。オフィス10戸と店舗一戸、主に単身者向けの住居103戸から成る。
 商業中心地である地下鉄「大通」駅、「さっぽろ」駅、「すすきの」駅にも徒歩圏内であり、利便性の高さから競争力を有すると評価したものだ。

MIDリート投資法人 主要テナントの松下電器産業が解約 運用状況予想修正はなし
 MIDリート投資法人(大阪市北区)は、保有する松下IMPビルの主要テナントの松下電器産業が、今年8月31日をもって賃貸借契約を解約すると発表した。同ビルは大阪市中央区に立地する、地上26階地下2階建て、延床面積約8万4952㎡の高層オフィスビル。
 今回の解約面積は4326・51㎡で、同法人の全賃貸面積の1・6%にあたる(昨年12月31日現在)。賃貸借契約の詳細については、同意が得られず開示していない。
 なお松下電器産業は、同法人の所有にかかるツイン21、松下IMPビルおよび京橋MIDビルに入居しているが(合計賃貸面積4万8120・24㎡、全賃貸面積に占める割合17・9%)、他の2棟のビルにおける賃貸借契約については、異動はない。
 同法人は、今年6月期および12月期の運用状況の予想について、この解約による修正はないとしている。

日本リテールファンド投資法人 保有施設近接の商業施設を取得 周辺の開発による商圏拡大を見越す
 日本リテールファンド投資法人(東京都千代田区)は、保有する「エスパ川崎」に近接する施設「エスパ川崎アネックス」を取得した。周辺のマンション開発などによる商圏規模の拡大を見越し、相乗効果を図る目的だ。取得先はライジング・スター・川崎特定目的会社で、取得価格は56億円。
 平成14年に取得したエスパ川崎は川崎市川崎区に立地する土地面積3万4381・56㎡、延床面積5万795・60㎡のショッピングセンター。今回取得したエスパ川崎アネックスは、同じく川崎市川崎区に立地する、土地面積1万7500・97㎡、2階建て商業棟の延床面積8685・83㎡、7階建てオフィス棟の延床面積3236・25㎡、加えて駐車場を有する複合施設で、平成13年に竣工した。
 商業棟には専門店「スポーツデポ」やファミリーレストラン「夢庵」、カレー店「CoCo壱番屋」が入居しており、同法人はこれらのテナントと、平成32年までの賃貸借契約を締結した。

野村不動産オフィスファンド投資法人市内でも希少な大規模ビル京都のオムロン本社ビル取得
 野村不動産オフィスファンド投資法人(東京都新宿区)は、「オムロン京都センタービル」の取得を決定した。取得予定日は3月20日、取得予定価格は237億円である。売主は野村不動産。同物件の所在地は、京都市下京区の塩小路通沿い。JR・近鉄京都線「京都」駅から徒歩5分、市営地下鉄烏丸線「京都」駅から徒歩7分に位置する、平成12年竣工、地上11階地下2階のオフィスビルである。土地面積は4763・14㎡、建物面積は34616・84㎡だ。
 総合設計制度による高さおよび容積率の緩和を受けており、事務所想定面積は6000坪超、基準階フロア面積は約610坪と、京都市内では希少な大規模オフィスビルである。また、低層階に広いエントランスホールと吹き抜けを備えた、ゆとりある設計となっている。現在オムロンの本社ビルとして一括利用されており、同社とは平成33年までを期限とする建物賃貸借契約が締結されている。優れた交通利便性に加え、オムロンとの賃貸借契約により中長期に渡る安定的運用が可能であること、また京都市内でも上位のフロア面積を有していることを評価しての取得となった。
br> 福岡リート投資法人北九州市の施設譲渡 核テナント退去が機
 福岡リート投資法人(福岡市博多区)は、小嶺台コミュニティモールを譲渡した。売却先は福岡地所が設立したSPCの小嶺台コミュニティモールで、譲渡価格は7億8400万円である。
 北九州市内で最も人口の多い八幡西区に位置する商業施設で、土地面積8137・34㎡。3棟の店舗棟と1棟の倉庫棟から成り、施設の総賃貸可能面積は3743・12㎡である。
 同法人は、キーテナントの協和ビジネス(「スーパー協和」経営)が3月5日に退去するのを契機に、リーシング状況や再開発の実現可能性などを総合勘案し、譲渡に至ったとしている。その他のテナントは小売店「ダイソー」ファミリーレストラン「ガスト」ファーストフード店「ミスタードーナツ」で、同法人が物件取得した平成14年からの5年間の稼働率はいずれも100%であった。

アドバンス・レジデンス投資法人 利便性高い都心の中層マンション取得 5棟譲渡と5棟取得を発表
 アドバンス・レジデンス投資法人(東京都千代田区)は、資産の譲渡および取得を発表した。
 譲渡物件は「スペーシア新宿」「チェスターハウス九段下」「ピアレージュF」「ジェイド博多」「マインズ博多駅東」。譲渡先はケーエージー・フォー・インベストメント特定目的会社で、譲渡予定価格は計65億円である。
 取得物件は「アルティス桜上水」(東京都世田谷区)「アルティス東銀座」(東京都中央区)「アプレパークス上野」(東京都台東区)「アルティス人形町」(東京都中央区)「アルティス大森東」(東京都大田区)で、取得予定価格は計約124億円だ。
 アイビー・レジデンシャルから11億2000万円で取得する「アルティス桜上水」は、京王線「桜上水」駅徒歩1分に位置する、地上8階建て計38戸のマンション。「新宿」駅まで急行利用で12分という利便性もあり、単身者を中心に安定した需要が見込めると評価した。
 リノセロスから52億5100万円で取得する「アルティス東銀座」は、東京メトロ日比谷線「築地」駅徒歩3分、同「東銀座」駅徒歩4分に位置する、地上15階地下1階、28タイプ169戸を有するマンション。間取りのバリエーションの多様性や利便性に優れていることから、幅広い需要を見込んだ。




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