不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2007.04.02 17:10
<話題の製品>バイオフューチャー バイオ素材で悪臭を長期間防ぐ エアコンのカビ繁殖を一年間抑制
バイオ製剤を扱うバイオフューチャー(東京都新宿区)は、バクテリアの働きで悪臭の元となるカビなどを分解する消臭剤「OE-1」を発売している。
エアゾール缶スプレーを吹き付けると、バクテリアが悪臭の元となる物質を水と二酸化炭素に分解する。さらに、このバクテリアはカビなどの雑菌の繁殖に必要な栄養素も分解するため、長期間に渡って悪臭を抑える効果が得られるのだという。
この消臭剤の成分は綿花を原料にした有機物で、人体や動物には無害であり、成分自体には臭いもない。用途としては、エアコンのフィルターなどに吹き付けてカビ臭を防いだり、ゴミ捨て場やトイレなどの悪臭発生源の消臭などへの利用が有効であるという。また、ゴキブリなどの害虫対策にも有効だ。
商品ラインアップは230mlスプレー(税抜1500円)、60mlスプレー(同700円)の2種類を揃えている。
「OE‐1は有機系の悪臭源には非常に有効です。エアコンの場合、吸い込み口のフィルターと吹き出し口に10秒ずつ吹き付ければ1年間はカビの繁殖を抑えることができます。カビの発生源となる微生物を吸収分解するスピードが、OE1のバクテリアの方が圧倒的に早いからです」(同社代表取締役吉岡神祥氏)
TOTO JIS対応パッケージ商品の開発を強化 産学連携の取り組みで制定操作設備の配置など標準化
TOTO(福岡県北九州市)は、3月20日にJIS制定された「公共トイレの操作系設備の共通ルール」に対応した商品開発や提案活動を強化・推進していくと発表した。
「公共トイレの操作系設備の共通ルール」は、TOTO・UD(ユニバーサルデザイン)研究所が東洋大学・高橋儀平教授と共同で進めていた、使いやすい公共トイレの実現のための研究が基となって制定されたもの。操作系設備の形状や配置の差異から起こる利用者の混乱を防ぐことが目的だ。
今回の制定化により、一般トイレのみならず多目的トイレにも共通した「紙巻器」「便器洗浄ボタン」「呼び出しボタン」などの操作系設備の配置標準化が行われた。
これを受け、同社は今後JISに対応した「トイレパック」など簡単施工パッケージ商品の充実と、施工主や設計者へのプラン提案活動を行っていく。
4月2日には「大便器操作系設備トイレパック」を発売する。同製品は、操作系設備をJIS対応の配置・仕様にあらかじめ組み込んだ薄型ライニングユニットで、手すり、大便器洗浄ボタン、ウォシュレット埋め込みリモコンなどを、特別の補強を行わず、一般トイレブースに設置することができる。手すりの色として、視認性の高いディープブルーを新たに採用した。
希望小売価格は税込18万7950円。便器、便座、フラッシュバルブ、タッチスイッチ、リモコンは別売となる。
ノザワ ルーバー専用の押出成形セメント板ラインナップは計6種類 新たな専用留付法も考案
ノザワ(神戸市中央区)は、ルーバー専用のアスロック「ASLOCLouver」を5月から販売開始する。
アスロックは、同社が国内初の量産化に成功した押出成形セメント板。中高層オフィスビルや工場などの外壁、間仕切りに多く採用されているが、今回新たに、外装ルーバーの専用部材として同製品を発売するものだ。オフィスビルや公共施設、集合住宅、駐車場などへの利用が想定されている。
ルーバー専用部材として、安全性を考慮しワイヤーが利用されている。さらに、取り付け金物が見えないUクリップ工法、ポイントをデザインするDPG工法など4種類の専用留付工法が考案された。
パネル幅は450㎜、500㎜、600㎜の3種類、厚みは60㎜、75㎜の2種類を揃え、組み合わせのラインナップは6種類となる。長さは最大5mまで対応可能だ。参考材料価格は、450㎜×60㎜で7900円/m、450㎜×75㎜で8500円/m、600㎜×75㎜で1万200円/mなどだ。
今年度に1万5000m、来年度に5万4000m、再来年度に7万5000mの販売を目標としている。
三井ホーム 新デザインの壁クロス和風テイストなど活かす スイスの高級ブランドと共同制作
三井ホーム(東京都新宿区)は、「フィスバデザインスタジオ」とのコラボレーションにより、オリジナルデザインの壁クロスを制作した。今月1日より全国で取り扱いを開始する。
「フィスバデザインスタジオ」は、日本では「フィスバ」として知られる高級インテリアブランド、スイスのクリスチャン・フィッシュバッハ社のデザインを担当している。今回は同社と三井ホームが共同で4種類の壁クロスを制作した。カラーバリエーションを加え、全14種類が用意されている。
「SHORTSTORY」は、墨色で描いた蝶・花のモチーフと薄い下地色を活かした和テイストのデザイン。「PAPERWEAVE」は、紙や麻の織物の風合いを表現している。「GIRLANDA」は、カーテンなどの布製品における「花冠」のデザインをもとに、クロスに仕上げたもの。「CONTINENTI」は、マンハッタンの建物群をモチーフとしたデザインだ。
新築・建て替えユーザー、ならびに「三井のリフォーム」ユーザーに対応していく。またクロスだけでなく、カーテンその他ファブリックスの受注量拡大も目指す。
<注目の技術>三菱電機 地震時管制運転システムの新機能 ロープの揺れ幅を予測し乗客の内部閉じ込め低減
三菱電機(東京都千代田区)は、三菱エレベータ地震時管制運転システムの新機能2種「緊急地震速報利用地震時管制運転」「長周期地震時管制運転」を5月1日に発売する。また、新たに「地震時乗場表示・報知機能」を、4月生産分の標準形エレベータから標準装備とする。特注形エレベータには10月生産分からの装備となる。
緊急地震速報利用地震時管制運転は、気象庁から配信される緊急地震速報を元に、エレベータ設置場所での震度・到達時刻を予測し、停止指令を発して最寄階に停止させるもの。建物の揺れが小さい場合には、所定時間経過後に自動的に通常運転に復帰する。
長周期地震時管制運転は、新開発の「長周期地震動感知器」を用い、従来は不可能だった長周期地震動を検知し、建物と共振するロープの揺れ幅をリアルタイムで予測することにより、揺れ幅に応じた管制運転を実施して乗客の閉じ込めを低減する。乗客が避難した後は、退避運転機能により、ロープが共振しにくい位置へエレベータを自動的に退避させ、機器の被害を低減する。揺れ幅が小さい場合には、ロープの揺れが収束するための所定時間が経過した後に、自動的に通常運転に復帰する。
地震時乗場表示・報知機能は、利用者にエレベータが運行しているか否かを知らせるため、乗り場に表示灯を設置するものだ。エレベータ使用不可の際は、乗り場のボタンを押した際にアラームを発する。
価格は税込で、緊急地震速報利用地震時管制運転が1台42万円(緊急地震速報受信費用は含まず)、長周期地震時管制運転が1セット273万円。今年度の販売目標数はそれぞれ120台、50セットとしている。
YKKAP ベランダ手すりでファサードデザインを演出 パネルフレーム持出しにより桁を隠してすっきりした外観に
YKKAP(東京都千代田区)は、ベランダ手すりハンドレールシリーズ「ハンドレールTYF」「ハンドレールTYG」「ハンドレールRexA」の3シリーズを今月2日から販売開始する。いずれもファサードデザインの演出を考慮して開発されたもの。
「ハンドレールTYF」はパネルフレームを支柱から持出してベランダの桁部分までパネルで覆い隠し、フラットなパネルのみが並ぶ外観としている。通常の、下笠木の上からパネルがはじまる床支持タイプもあるが、この場合もパネルフレームを支柱から持出しているため、外壁面とパネル面の段差が小さい。色柄はアルミカラー5色を揃え、バリエーションとしてポリカーボネート板、パンチングパネル、ガラスの3仕様がある。
「ハンドレールTYG」は25㎜×25㎜の格子で構成されており、ラインナップは縦ストライプと横ストライプ。中腰レールタイプと床支持タイプに加え、持出しタイプも標準設定された。アルミカラー5色とラミネートカラー4色を揃えている。「ハンドレールRexA」はリウッド(再生木)形材とアルミ形材をはめ合わせたもの。30㎜の格子を横格子として使用し、水平ラインを強調している。また、ヒレに角度をつけることで、強風時の風切音を低減されている。
いずれのタイプも、初年度の売上目標は1億円としている。