不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2007.04.09 15:54

東京ガス/ヤンマーエネルギーシステム ガス業界初の通信機械室向け空調 湿度下げずに室温下げる 電力消費量従来比約1/3
 東京ガス(東京都港区)とヤンマーエネルギーシステム(大阪市北区)は、通信機械室向け空調「高顕熱タイプのガスヒートポンプエアコン」を共同開発し、4月より東京ガス管内において販売開始した。  同製品は、IT装置からの発熱や照明器具、太陽からの日射など、室内温度を上昇させる熱(顕熱)の処理の割合が高い空調。冷房運転の際、室温と湿度とを両方下げる標準仕様のガスヒートポンプエアコンと異なり、湿度は下げずに、顕熱上昇に伴い上昇する室温だけを下げるため、データセンターなど通信機械室の空調に適している。
 同様に顕熱のみを下げる電気方式の空調に比べ、電力消費量を3分の1に抑えることが可能だ。さらに、電気方式よりもCO2排出量を約15%削減できる上、オゾン層を破壊しない冷媒であるR410Aの採用により、環境に配慮している。
 冷房能力は56・0。YNDP560G2型式の室外機の燃料消費量は40・7kW、消費電力は50ヘルツで1・15、60ヘルツで1・24となる。室内機は上吸込・下吹出形の床置タイプで、消費電力は50ヘルツで5・0kW、60ヘルツで5・80kW。ファン風量は1分あたり320㎥で、機外静圧は50ヘルツで60Pa、60ヘルツで220Paとなる。

<注目の新技術>岡村製作所 扉無しの全自動花粉除去ブースを開発 エアーカーテン採用で花粉粒子の飛散を防止
 岡村製作所(横浜市西区)は、三機工業(東京都中央区)と共同開発した花粉除去ブース「MannerJet」を今年10月より販売開始する。
 同製品は、精密工場や病院などのクリーンルームで使用されている高性能エアーフィルター(HEPAフィルター)を通した無菌清浄空気をジェットノズルから吹き出し、衣服や髪に付着した花粉や埃などの粒子を飛ばす仕組み。除去した粒子は独自設計のアール側面(ガイドウォール)に沿って奥の吸い込み口へと運ばれる。
 扉のないオープンスペースだが、制気口の配置とマナースリット、およびガイドウォールによるエアーカーテンの採用により、外部への粒子の飛散を防止している。また、センサーによる全自動運転方式を採用しており、手動操作を一切行わずに花粉を除去することができる。
 デザインは前面と側面にガラスパネルを採用した、開放感のあるつくりだ。ブース内には等身大の「身だしなみミラー」を備え、使用後の髪や衣服の乱れをチェックすることができる。
 なお今後は、光触媒と紫外線による脱臭・殺菌作用、消臭機能、静電気対策のイオナイザー機能をオプションとして準備中である。外形寸法は幅942㎜×奥行1488㎜×高さ1900㎜。電源はAC100V、消費電力は750Wである。風量は1分あたり10㎥だ。予定価格は189万円、初年度販売目標は2億円である。

松下電器産業 広範囲に使用できる緊急放送機能を充実 最大局数は340に増加コールサイン8個を内蔵
 松下電器産業(大阪府門真市)は、3月14日より、「ラック形非常用放送設備WL8000」シリーズを販売している。
 従来機種の「非常放送」「業務放送」に加え、緊急メッセージを内蔵し、3個の専用緊急起動スイッチを搭載することにより、「緊急放送」機能を向上させた。緊急放送時には、ローカルアンプの電源を遮断することもできる。
 標準タイプで10個の緊急・業務放送用メッセージ(サイレン音、セキュリティ、省エネ放送など)と、2個の標準コールサイン、6個のオリジナルコールサインを内蔵している。コールサインは起動元ごとに音色を変更することが可能だ。消防法に準拠した非常放送においては、出火階情報が、従来機種の28個から67個に増設されている。
 局数・回線数は従来機種の最大160から最大340に増加。非常リモコン最大8台、マルチリモコンマイク最大8台、リモコンマイク最大6台を接続することもできる。業務放送では、最大で32入力×8出力もしくは8入力×32出力の多元放送が可能である。
 スタンダードラック形「WL8000」とロングラック形「WL8500」の2種があり、年間700台を生産する。

三菱樹脂 棚やラックの着脱容易な間仕切りパネル 受注生産でレイアウト自在5色カラーに加え特注も可
 三菱樹脂(東京都千代田区)は、主にオフィスの間仕切りに採用されている「ダイアパーテーションシリーズ」の新部材「ハンギングパネル」を、3月29日から販売開始した。
 間仕切りにレール材を埋め込んだ構造で、フックやラック、ガラスシェルフ、ウッドシェルフなどを容易に着脱し、自在なレイアウトを実現することができる。品種は、工期短縮が可能な一体型の50㎜タイプと、遮音性に優れる2枚構造の60㎜タイプとの2種類が用意されている。受注生産のため、レールの本数や位置は要望に応じる。またオプションとして、フック・3連フック・パンフレットディスプレイ・ラック・ガラスシェルフ・ウッドシェルフの6種類を備えている。
 カラーバリエーションはサンディベージュ・ナチュラルホワイト・ミスティーグレー・スタンリーポプラ・ケリーポプラの5色。その他、特注でも作成する。
1㎡あたりの価格は、60㎜タイプが3万3000円、50㎜タイプが3万2000円。受付やショールームなどでの採用が想定されている。

横浜ゴム ウレタン防水材「U-8000」環境対応型にリニューアル 有機溶剤除去し作業の安全性高める
 横浜ゴム(東京都港区)は、ウレタン防水材「U-8000」を環境対応型にリニューアルし、今春から本格的に販売を開始する。
 同製品は、ウレタン防水材「アーバンルーフ」シリーズの主商品。現場で主剤と硬化剤を混合して使用する2成分形のウレタン塗膜防水材で、屋上やベランダの下地に塗布される。混合する際の質量配合比における主剤の割合が通常の2成分形ウレタン防水材より高いため、主剤の主成分であるポリマーをより多く含んでおり、耐久性が高い。
 リニューアルでは、有機溶剤であるトルエン、キシレンなどを除去したことで刺激臭がほとんど無くなり、作業の安全性が向上した。加えて人体に近いバルコニーにおいても安心して使用できるようになった。
 従来のウレタン防水材は1リットルあたり1・3kg〜1・4kgのものが主流だが、同製品は改良した硬化剤し採用で1・0kgに低減。建物の軽量化を実現する他、1kg/で1㎜の膜厚さとなるため塗布量計算が容易となる。なお同社は、この低比重化技術の特許を取得した。同社は2成分形ウレタン防水材として既に「U-8800ECO」を備えているが、今後は「U-8000」に一本化していく。

INAX 一体型シャワートイレの清掃が容易に 便器とトイレ本体とを「お掃除リフトアップ」機能で分離
 INAX(愛知県常滑市)は、「アメージュVシャワートイレ」に「お掃除リフトアップ」を標準搭載し、6月1日より新発売する。
 「アメージュVシャワートイレ」は同社のシャワートイレ一体型便器スタンダードモデル。6リットルの水量で洗浄を行う「ECO6」を標準搭載している。
 今後全グレードに装備される「お掃除リフトアップ」は、便器から機能部(シャワートイレ本体などを内蔵)を手で持ち上げて離すことができる仕組みで、便器と機能部とのすき間の汚れを掃除することが容易になる。
 また、男子小用時の飛沫によるノズル汚れを防ぐ「ノズルシャッター」(着膜式)や、ボタンひとつでお湯を出さずにノズルが自動的に伸びる「ノズルお掃除モード」といった機能も新たに搭載された。
 「アメージュVシャワートイレ」の希望小売価格は、一般地・床排水タイプ・プロガード仕様において、手洗いなしが18万7950円〜21万9450円、手洗い付が19万3200円〜22万4700円である(税込・施工費別途)。なおセット価格には、手洗いキャビネット・鏡・セラミックトイレフロアが含まれている。
1年後の1カ月あたり販売目標は6500台としている。




週刊不動産経営編集部  YouTube