不動産トピックス

クローズアップ セキュリティー対策編

2007.04.09 15:42

中央電子 重要区画の共連防ぐ 地域内に複数人がいる場合個人認証を停止し侵入阻止
   中央電子(東京都八王子市)が、開発・販売する共連れ検出装置「IIS―365シリーズ」は、データセンター等の厳重な入室管理が必要となる区域に設置し、個人認証を行って入室した者と、そうでない者が連れ立って入退出する「共連れ」を検知して防ぐセキュリティシステムだ。
 認証を行う箇所に設置したステレオカメラと自動検出装置を連動させ、入退出者の画像を記録し、不自然に連れ立って移動する人の動きを感知。部屋への不正な侵入と行動を察知し、アラームやブザーによって管理者にリアルタイムで通報する。
 なお、「共連れ」のほかに、「滞留」「倒れ」などの行動もカメラは認識可能で、カメラを塞ぐなどのカメラ妨害検知機能も備えているな。お、設備が容易な1枚扉のタイプに加え、特に重要なデータを扱う場所を管理するのに有効な、2枚扉タイプの製品も販売。認証室という指定区域をつくる入退出管理法で、区域内に2人以上がいる状態では個人認証装置が作動しない仕組みとなっている。
 カメラと連動した共連れ検出装置は、LANケーブルを介して画像連携インターフェースユニットと連動し、ホストコンピューターに接続される。
 「当社の販売する、ネットワーク対応システムアクサランシリーズと連動させれば、磁気、非接触カード、生態認証などの入退出セキュリティシステム、カメラ監視システム、共連れ検出システム等、各セキュリティシステムを1台のコンピューターで一括管理できます。当社のシステムはウインドウズにも、リナックスにも対応できるようになっています」(中村氏)

クマヒラ 自由度高いセキュリティシステム 最大2000以上の扉管理可能
 クマヒラ(東京都中央区)はセキュリティ管理ソフトを用いて建物内のさまざまなセキュリティ機器を連動させて制御し、高いセキュリティ性能を確保するセキュリティシステム「GG-1」を提案している。システムの構成は1ゲートの入退出管理から監視カメラ等の周辺機器を利用した大型システムまで自由に構築可能で、用途と予算に合わせて柔軟に運用できる点が大きな魅力である。GG-1の中心は管理ソフトウェアの「セキュアモニタPRO」と「同STD」。前者が最大2024ゲート、6272台のネットワークカメラを制御できる大規模システム向けソフトであるのに対し、後者は最大248ゲート、ネットワークカメラ1984台まで制御可能な中・小規模システム構築向けのソフトである。
 1台のサーバーとソフトでこれだけの大規模なシステムを集中管理できる点も強みだが、防犯性を高めるさまざまな機能が標準で搭載されていることもセールスポイントとなっている。
 営業企画部課長の船津護氏は「他社の共連れ防止機能から一歩進んだグローバルアンチパスバック機能を搭載し、共連れで入室した人物を検知すると、入室したゲートを含むすべてのゲートからの退室を不可能にするなど、システム構築の自由度を高めつつ、高いセキュリティ性能を確保できる点が当社の強みです」と語る。

アート 情報管理業務を代行 個人情報保護に効果発揮
 個人情報保護法などが施行され、あらゆる企業がセキュリティに関する高度なシステムを導入している。しかし、システムが高度になるほど取り扱いは難しくなる。セキュリティシステムで把握した情報の管理業務も負担が大きい。従業員にとっても、「ログ管理機能がうまく使いこなせない」、「システムの操作がわからない」、「カードの登録がうまくいかない」、といったトラブルに巻き込まれ、日常業務に支障をきたす場合もあるほどだ。そこで、アート(東京都品川区)が提供するのが、オフィス支援管理サービス「AOAS」である。IDデータの登録・変更・削除や履歴データの管理・報告、遠隔開錠といった専門的な作業を、出入管理システム専業メーカーとしてのノウハウを活かし、代行して実施するとともに情報管理をサポートする。
 「近年は社内の内部統制を強化する風潮がみられ、今後は入退出記録の履歴報告書を出すよう、国から命じられるケースなども増えてくるはずです。そのような場面で予備知識のないまま、個人情報を取り扱うことは非常に危険です。セキュリティ情報の処理は当社に任せていただければ、時間やコストを削減できます」(小野寺氏)。
 なお、サービス提供価格は1〜100名の入退出管理で、月1万円程度である。

計電産業 シリンダー取替えるだけでカードキーに 自らコードを変更可能交換費用なしの鍵管理
 計電産業(東京都豊島区)は、既存扉のシリンダーを取り替えるだけで、カードキーへ変更できる「取替カードシリンダー」を販売している。
 電気不要の磁気エネルギー式なので、大掛かりな工事が不要。取替えるだけでピッキングや破錠に強いカードキーになる。手のひらサイズで持ちやすく、キーホルダーにつけても邪魔にならない。一つでも磁気の位置が違っていたり、極性が逆の場合はカードがシリンダーの奥まで入らず、簡素化された照合方式のため耐久性に優れ、メンテナンスフリーを実現している。
 「今使っているシリンダー錠を取替えるだけで、電力配線の工事も不要なのが最大の特徴です。また、カード発行や錠前内部のコードを5秒で変換できるキーマネジメント管理システムを利用すれば、賃貸マンションや中小規模のビルの事務所扉管理にも最適なシステムとなります」(営業本部企画課課長井上久夫氏)
 一般的な錠前店では鍵の複製が難しいため、無断で合鍵を作製させることもなく、オーナー・管理者側で自ら鍵を発行・販売することで収益にもつながる。また、入居者が退去するごとに鍵を交換しなくても、コードを変えるだけで新たなカードキーとして利用することも可能だ。協力業者が鍵を利用した後も直ぐにコードを変えられるため安全な仕組みでもある。




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