不動産トピックス
今週の一冊
2007.04.23 10:52
金融と不動産の融合が生み出した新領域を解説
不動産ファイナンス大膳 機会とリスクのマネジメント
著者:ピーター・リンネマン
監訳者:川口有一郎
発行:平成18年5月22日
価格:5000円
出版:日本経済新聞社
不動産証券化の手法が世間に広まり、それにより金融と不動産が一部融合する部分が出来た。その結節点が不動産ファイナンスという新領域であるが、同領域においては基礎知識が高度に専門化されており一般人には手が出しづらいという錯誤も生じさせている。これまでの流れの様に、物件を賃貸もしくは売買するだけに留まらない不動産ファイナンスの領域は、各種メディアを賑わせてはいるものの、従来通りの賃貸業を営んできた人々を置き去りにしている側面もある。
その中で、本書は不動産ファイナンスや不動産投資戦略における重要な概念について分かり易く説明されており、不動産の概念からはじまり賃貸契約の基本事項、収支見積もり分析からデューデリジェンス、不動産流動化に至るまで、現在の不動産ファイナンスを語るにあたり知っておくべき項目について、実数を交えての解説がなされている。これから不動産ファイナンスを学ぶ人、既に経験を積んだ人双方にとって必携の一冊。