不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2007.08.13 16:39
山武 夜間の格安電力を昼間の空調に利用 管理機能高めデータをＰＣから一目で確認
山武（東京都千代田区）は、簡易型蓄熱システムコントローラ「ＰＡＲＡＭＡＴＲＩＸＨＰ（パラマトリクス・ヒートポンプ２）」の販売を開始した。
蓄熱システムとは、夜間の格安な電力を利用して冷房用の冷水や氷、暖房用の温水を蓄熱槽に蓄えておき、その熱エネルギーを昼間の空調に利用するものだ。
同コントローラは、時間帯管理により、自動的に各時間帯の目的に応じた最適な運転制御を行い、エネルギーコストの低減を図る。効率よく運用するため、極力夜間に熱源機器の運転を行い、昼間は空調負荷に追従するとともに、残蓄熱が起こらないよう運転を制御する。
同社は従来より、蓄熱式ヒートポンプシステム「ＰＡＲＡＭＡＴＲＩＸＨＰ」を販売してきたが、今回開発された「ＰＡＲＡＭＡＴＲＩＸＨＰ」では、ＩＴ技術に対応したビルディングオートメーションシステムであるｓａｉｃ－ｎｅｔＦＸの開発で得た技術を用い、各種ＩＰネットワークへの対応や、データ管理機能よりの強化といった利便性が追求されている。
システムの運用状態は、クライアントのＰＣのブラウザ画面に各種データを表示し一目で確認することができる。広域ビル管理のセンター装置と回線を結び、センターから蓄熱システムの監視・操作を行うことも可能だ。バーチャルプリンタ機能でペーパーレスも実現する。
熱源機器の運転状態、出入口温度監視、空調機器の発停操作・状態監視を行い、データを蓄積する。熱回収機を装備した２槽式蓄熱システムにも対応する。販売価格は１台あたり約１２０万円台から。販売目標は年間約２００システムとしている。
＜注目の新技術＞鹿島 耐候性・耐食性に優れた軽量外装タイル 従来比約４０％の重量減に成功 豊富なカラーバリエーション
鹿島（東京都港区）は、オリオン商事（東京都北区）、丸美陶料（岐阜県土岐市）と共同で、廃コンクリートを原料とした軽量外装タイル「コア・インプレッション」を開発し、販売開始した。
外壁に、コストの高い天然石材の代わりにセメント系人工石材を使用すると、重量増や変色などの問題が発生する。セラミックスタイルであれば変色はしないが、さらに比重が高くなる。同製品は、これらの問題を解決する目的で開発された、耐候性・耐食性・デザイン性を兼ね備えた軽量タイルである。
タイルの原料は、セメント主体の微粉末だ。鹿島はコマツ、大東土木と共同で、建物解体時に排出される廃コンクリートから骨材を分離し、構造用コンクリートセメント骨材として再利用する技術を開発しているが、この際の残滓物である。この微粉末が高温で発泡化することに着目し、１２５０度の高温で焼成することで、セメント中に結合する水和物の発泡現象により、従来のセラミックスタイルに比べ約４０％（セメント系人工石材と比較して３０％以上）の軽量化に成功した。
廃コンクリートを含むリサイクル材重量使用率が５０％以上でありながら、セラミックタイルと同等以上の品質を確保し、セメント系人工石材の長所であるデザイン性を保ちつつ、色落ちなどの経年劣化の問題もない。
また熱伝導率が０・３７０Ｗ／ｍ・Ｋと、従来の外装タイルに比べ約７割低減しているため、外壁の断熱特性が向上する。
販売価格は各形状・色とも１あたり１万円から。市販のセラミックスで製造した外装壁高品質タイルの価格（１あたり１万２０００円程度）より安価である。
年間１０万を販売目標としている。
グローエジャパン フェミニンさ強調したフォルムの洗面水栓 クロームめっき仕上げで色あせに強い
ドイツの高級水洗金具「グローエ」ブランドを輸入販売するグローエジャパン（東京都大田区）は、９月中旬より、新シリーズ「アリア」の洗面水洗を発売する。
「アリア」の特長は、フェミニンさを強調したフォルム。斜めに切り込んだ断面のようなハンドルを採用した。つまみの後方に指を置くくぼみを設けて、機能性も高めた。
表面は、光沢材を練りこんだクロームめっき「ＧｒｏｈｅＳｔａｒｌｉｇｈｔ」で仕上げられており、傷がつきにくく色あせにも強い。ハンドル部も本体同様金属性で、手触りもよく耐久性に優れる。またハンドル内部のヘッドパーツには、操作をなめらかにするために独自のコーティング「ＧｒｏｈｅＣａｒｂｏｄｕｒ」を施している。
「アリア」シリーズのラインナップは、水のみ使用する手洗いなどに最適な単水栓と、湯水の調整を左右のハンドルで行う２ハンドル洗面混合栓の２種。２ハンドル混合栓は、洗面ボウルや洗面所全体の雰囲気に合わせ、１穴混合栓と３穴混合栓のいずれかを選ぶことができる。＜br＞
販売価格は、単水栓が３万９７５円（税込、以下同）、混合栓が６万１４２５円、３穴洗面混合栓が１０万２９００円となっている。
東リ プリントタイル５品種で新色を発売 ３６７アイテムで流行カバー同柄規格違い品種も充実
東リ（兵庫県伊丹市）は、プリントタイル「テラストーン」「テラウッド」「メルストーン」「メルウッド」「メルグラン」の５品種において商品改廃を行い、全３６７アイテムに１２７色の新色を投入して、今月８日から発売を開始した。
当該シリーズの主な用途は店舗フロアである。石目調の「テラストーン」と木目調の「テラウッド」は、汎用性が高いシリーズ。石や木の質感を追求した「メルストーン」「メルウッド」や、エンボス同調タイル「メルグラン」は、意匠性をより追求したものだ。
今回の改廃において、「テラストーン」は表層透明クリア層のクリア感にこだわり、金属・抽象柄も充実させた。「テラウッド」では、無垢なフローリング材と同様に端部まで素材の表情を活かすＲ面取りの他、素材の質感を活かす新しいエンボスを採用した。
「メルストーン」では、パール色使いの意匠性の高い柄を中心に新色２５色を取り入れた。「メルウッド」では、ヨーロッパで注目されているフォークロア（民俗調）調の素材を採用した、ムテニー・オバンコール・ウォルナットなどの新色が導入される。「メルグラン」は、タイル柄に合わせたリアルな凹凸を施した。
税抜き材料価格は、それぞれ１あたり「テラストーン」「テラウッド」が３９８０円。「メルストーン」「メルグラン」「メルウッド」が５９００円である。
ＩＮＡＸ 男女での利用法の差に着目しトイレ用途に合わせた洗面器 歯磨き・化粧用にはコンパクトサイズ
ＩＮＡＸ（愛知県常滑市）は、オフィスのパウダールーム向けの洗面器・手洗器計３機種の販売を開始した。
同社では、オフィスのパウダールームに関する調査の結果から、女性と男性で使用法が異なることに注目。リニューアルの際にスペースが足りないという問題を解決するため、用途や空間に合わせて適切な機種を選べるよう、ラインナップを揃えた。
洗顔をすることの多い男性向けには、幅５００㎜奥行４５０㎜の大型サイズの洗面器。歯磨きやうがい、また鏡に顔を近づけて化粧直しを行う女性向けには、幅・奥行ともに３８０㎜とコンパクトな洗面器を用意した。コンパクト洗面器は従来の空間サイズでより多く設置でき、混雑緩和につながる。壁付施工・ベッケル施工兼用で使用可能だ。
狭くてもしっかり手洗いできるサイズの手洗器は、トイレブース内への設置も可能な幅３６０㎜奥行１５０㎜である。
販売価格は、洗面器が３万２２３５円、コンパクト洗面器が３万４５０円、手洗器が２万１０００円である。
新晃工業 除湿機能高め室内２８度設定でも快適に 低湿度保ちつつ省エネ実現 除湿剤内蔵タイプなど８種
新晃工業（大阪市北区）は、「ＣＯＯＬＢＩＺ（クールビズ）空調システム」シリーズの販売を開始した。
同シリーズは、室内温度を２８度に設定しても、快適に過ごしやすくするシステムだ。
従来の空調機器では、室内温度を上げると除湿機能が落ち体感温度が高くなる。再熱機能を備えた機器では湿度が下がるが、エネルギー消費量が増大する。
各種技術を組み合わせ、快適な空調環境と省エネ、コストとのバランスを図る。湿度の制御方式や省エネ性能の違いにより、８種類を用意した。
「ＣｏｉｌｔｏＣｏｉｌレヒート型」は、外気から顕熱を回収し、除湿後の再熱に利用する。「ＡｉｒｔｏＡｉｒレヒート型」は、顕熱交換機を利用して温熱源とする。
その他、熱負荷と潜熱負荷を別々に処理する「デュアルコイル型」や、コイルで除湿した空気とバイパス空気とを混合する「コイルバイパス型」、高分子除湿剤を内臓した「デシカント空調機」などがある。
