不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2007.09.17 17:08

TOTO ストーマ装具洗浄が簡単 幅86cmの省スペース性 オストメイトの作業を快適にするバリアフリートイレパック
 TOTO(北九州市小倉北区)から9月25日発売の「オストメイト対応トイレパック」は、病気などの原因で内部機能障害を負い、手術によって腹部に排泄口を増設したオストメイトを対象としたトイレパックである。左右のどちらの空間にも設置できるようにLとRタイプの2種類がラインアップされた。
 オストメイトが使用するパウチタイプストーマ装具が洗浄可能で、汚物流しと最高約36度の湯水が使用可能なシャワー水栓がセットになっている。排せつ物処理の際に必要とされる、ストーマ装具洗浄用の温水や水せっけん、シャワー金具や紙巻きなどの様々な器具をコンパクトにまとめ、トイレ空間をすっきりと整備し快適に処理作業が行えるように配慮した。
 シャワー水栓はシングルレバーで、シャワー部には手元でオンオフが操作可能なクリックシャワーがセットされる。
 これらは近年バリアフリー法などの法整備が進むパブリックトイレに対応した商品である。「オストメイト対応トイレ設備緊急整備事業(障害者自立支援対策臨時特例交付金)」に適合し、現行法では2008年まで諸備費(器具代)が交付金として支給される。
 幅86㎝と、従来品の110㎝と比較して24㎝小型化されており、より狭い空間でも設置可能である。また、電気温水器を内蔵しているため後付工事が簡単だ。前板を取り外すことができ、点検やメンテナンスが行えるように配慮されている。

三菱重工業 コンパクトな設計で省スペース化 ルーバーを自由に操作気流の到達と風速調整
 今年12月、三菱重工業(東京都港区)から「ハイパーマルチLX(HyperMultiLX)」シリーズと「新ASVP」シリーズが発売される。
 「ハイパーマルチLX」はコンパクト設計を特長とするビル空調用インバーターエアコンである。独自の3Dスクロールコンプレッサーの搭載と、マルチ業界初の横吹き仕様によって、同社従来機と比較して据付面積を半減させた。
 今回投入されるのは従来シリーズにはない4馬力から、48馬力までの23機種。スーパーリンク1系統あたりの接続台数と通信距離及び速度の向上を図る。
 5馬力のタイプでは従来機と比較してユニットの高さを35%、重量を34%削減。8〜12馬力では幅20%、奥行33%、質量を10〜11%削減した。そのため、6人乗りエレベーターでの搬入が可能となる。
 また、室内外のユニットを結ぶ配管を延長することで、設計の自由度が向上。同時に冷媒量の自動測定機能や、室内外のアンマッチチェック機能を搭載し、施工性に特長を持たせた。
 さらに天井埋込型4方向吹出タイプにおいてもより薄型にし、コンパクト化を図る。
 その上で気流制御技術や吹出口形状を最適化し、付属の4方向のルーバーを自由に調整することで風向きを選択し、気流の到達性と風速の確保を向上させた。
 また、同時発売となる「新ASVPシリーズ」は、オゾン層を破壊しない冷媒R410A使用の空冷設備用インバーターエアコンである。通年エネルギー消費効率を大きく高めた仕様で、5馬力から20馬力の計5機種が第1弾として発売予定だ。

東京ガス 排熱を利用して熱効率を上げる 大規模建築物の個別空調に対応
 東京ガス(東京都港区)は、「水冷式ガスヒートポンプエアコン(水冷GHP)」をメーカーと共同開発した。ガス空調業界で初めての取り組みとなるこの商品は、水冷式であるため室外機周辺の外気温を上昇させないため、設置スペースの制約が少ない。よって、省スペースでの複数台設置が可能である。また、冷却水の配管が高低差120mまで施工可能なことから、大規模建築物の個別空調に適しているという。
 今年10月から受注を開始し、平成20年1月から納入開始予定である。ガスヒートポンプエアコンは、昭和62年に発売を開始し、昨年度まで約4万5000件の納入実績を持つ。
 冷房時に排熱する空冷式のヒートポンプエアコンとは異なり、冷房時の排熱を水蒸気として放熱させ、ヒートアイランド現象の抑制に貢献。また、冷却水との熱交換効率が高く、従来のガスヒートプンプエアコンよりも冷房効率を示す冷房COPが約17%向上しており、省エネルギー性をより強化した形となる。
 一方暖房時には、電気式空調機ではボイラーなどの補助熱源を必要とするが、水冷式においてはエンジンの排熱利用が可能なため不要である。

トルネックス 禁煙側への煙の流出防ぎ室内除菌にも効果を発揮 エアカーテンと空気清浄機能が一体化
 オフィスや店舗などの室内空間に適応する「喫煙所システム」を開発・販売し、快適な室内空気環境の提供を手がけるトルネックス(東京都中央区)では、エアカーテンと空気清浄機を組み合わせることにより、煙の漏れを防ぐ飲食店の喫煙対策用「エアカーテン付天井空気清浄機」を開発、今月から全国一斉に販売を開始する。
 健康増進法が平成15年5月に施行され、オフィスや飲食店などでは、受動喫煙の防止が義務付けられるようになり、一部の飲食店では、店内を全面禁煙にして対応している。しかし、多くの飲食店では喫煙席と禁煙席に分けているのが現状である。間仕切壁などを利用するのも、禁煙側への煙の流入を防ぐ有効な手段ではあるが、消防設備の増設等でコストがかかったり、店内のデザインが変わってしまうというデメリットもある。
 この「エアカーテン付天井空気清浄機」は、喫煙側の空気を吸引・清浄し、清浄された空気を禁煙側に放出する。それにより、禁煙側から喫煙側に清浄された空気が流れるため、禁煙側への煙の流入を抑える。加えて、200㎝〜250㎝のエアカーテンの煙遮断効果で、禁煙側への煙流入防止に、より大きな効果を発揮する。また、この商品はシャープとの共同開発で、「除菌イオン発生装置」を組み込んでいるので、タバコの煙だけではなく、室内の空気に含まれるカビ菌やウイルスを除菌する。
 機器の表面部分は、内装に合わせたカラーリングを提案し、さまざまなケースに対応できるようになっている。

東芝ライテック 業界最高のランプ効率 屋内外問わず使用可能 水銀照明に代わる自然光に近い高演色
東芝ライテック(東京都品川区)は、18日よりセラミックメタルハライドランプの「ネオセラ〈プライド〉145W」とその専用器具「PREA」の販売を開始する。
セラミックメタルハライドランプは自然光に近い光を放つ照明として、店舗、商業施設を中心に使用されるHIDランプだ。現在水銀照明やナトリウムランプが広く普及している、景観照明や交通照明において、省エネルギー及び視認性の向上を目的として開発が進められてきた。
今回発売となった「ネオセラ〈プライド〉145W」は、新しく発光金属とセラミック発光管を開発し、高い演色性とランプ効率を実現したことにより商品化。屋外景観照明と屋内高天井照明に多く使用される水銀ランプ400W器具の置き換えに適する。
また、同時に発売となるのが、専用器具の第1弾「PREA」シリーズである。インバータが灯具に内蔵された街路灯で、ポールヘッドタイプ4機種、アームタイプ2機種、専用アーム2機種が含まれる。
10月1日には同シリーズの首振り可動式のアームタイプが2機種発売予定だ。今後、同社では商業施設やオフィスビルの照明用途として、インバータ内蔵型の小型投光器や、駐車場照明、道路照明、トンネル照明用に新たな器具を加える予定。

東芝キヤリア アルミフィンが高い省エネ効率を実現する 親水性を維持させる機能樹脂コーティングで保護
東芝キヤリア(東京都港区)が11月より順次発売する店舗・オフィス用エアコン「スーパーパワーエコキューブ」シリーズは計79機種をラインアップ。また、同時期に発売するエアコンの室内ユニットである天井カセット「深呼吸カセット」シリーズは標準機種の「スマートエコR」シリーズなどとも接続が可能だ。
店舗・オフィス用エアコンは、製品がおかれる環境が家庭用と比較して過酷な場合が多い。そのため、汚れの蓄積やカビ・雑菌の繁殖による臭気の発生、冷房能力の低下などを引き起こすケースが多く見られる。
新製品の室内ユニットは「セルフクリーン機能」搭載で、親水性を持つアクア樹脂コーティングを施されたアルミフィンが、熱交換器に付着したカビ・雑菌などを結露水で洗い流し乾燥させ、成長を抑制する湿度条件まで低下させる。
従来ではアルミフィンの表面汚れによって親水性を損ない、省エネ低下の要因となっていたが、新機種ではセルフクリーン機能が働き親水性を維持することでフィン同士の間に水滴をたまりにくくしている。
また、室外機はDCツインロータリーコンプレッサーを採用しており、高い省エネ性を実現した。




週刊不動産経営編集部  YouTube