不動産トピックス
過熱する投資市場の現場から
2007.10.22 15:53
リーガルコーポレーション 本社移転により土地を取得 現況の用途は住宅展示場 取得額は12億1600万円
紳士や婦人などの各種靴の製造・販売・修理を扱う、リーガルコーポレーション(東京都足立区)は、10月15日、千葉県浦安市の土地を取得することを決定した。
同社は明治35年創業の老舗ブランド。平成14年に創立100周年を迎え、平成16年にジャスダックに株式を上場しており、銀座や日本橋に旗艦店を構えている。
今回取得する土地の敷地面積は4715・93㎡、取得額は12億1600万円の予定。現在、当該土地は住宅展示場として使用されている。
10月31日に契約を締結し、平成20年2月上旬をめどに物件を引き渡す予定だ。今回の取得は、足立区「千住大橋駅周辺街づくり」への参画によるもの。
同社は東京都による用途地域に関する都市計画が告示されたことにより、本社の移転を計画していたが、今回これを背景に本社移転先の土地を取得することを決定した。
取得先は独立行政法人都市再生機構(横浜市中区)である。物件の引渡しは来年2月を予定しており、当該地にはリーガル本社を建設予定。着工予定は平成20年9月となっており、竣工は平成22年4月を予定している。
今回の本社移転による建設費用などは未定である。また、取得による8月6日発表の業績予想の変更はないとのことだ。
今後、東京都足立区の土地を売却する予定だが、次期、価格は共に未定である。
<ポートフォリオ拡充>野村不動産レジデンシャル投資法人 ダイニチから「アーバンステージ行徳駅前」など3棟を取得 取得金額は合計18億200万円
野村不動産レジデンシャル投資法人(東京都新宿区)は、10月12日、「アーバンステージ行徳駅前」、「アーバンステージ南行徳Ⅴ」、「アーバンステージ行徳」の3物件の取得を決定した。
取得先はいずれの物件もダイニチ(千葉県浦安市)で、今後はプロパティ・マネジメントの委託先として選定される予定である。
今回の取得で、旧「ダイニチ館F40」、「ローズガーデンA91番館」、「ダイニチ館F41」という名称を変更する。取得価格はそれぞれ5億6100万円、2億9300万円、9億4800万円となっている。
全46戸を1Kの3タイプ、4バリエーションで構築する「アーバンステージ行徳駅前」は、東京メトロ東西線「行徳」駅徒歩7分に位置する。近隣はプールなどを備えた「行徳駅前公園」が整備される閑静な住宅街である。
全46戸のうち、約半数の21戸は通風・採光に優れた角住戸であるなど、商品性においても当該エリアのテナントニーズを満たす水準を確保している。敷地面積が505㎡、延床面積が1016・51㎡だ。竣工は平成13年3月。
一方、ルーフバルコニー付き住戸を含む全5タイプの1K、全38戸の住戸を備える「アーバンステージ南行徳Ⅴ」は、東京メトロ東西線「南行徳」駅徒歩8分。近隣にスーパーや家電の大型商業施設や、コンビニエンスストアなどの生活利便施設が整う良好な住環境だ。敷地面積が433・02㎡、延床面積は919・37㎡。竣工は平成4年3月である。
「アーバンステージ行徳」は東京メトロ東西線「行徳」駅徒歩10分。物件の公道面が約46mと開放的な間口で、重厚感とグレード感の高い雰囲気をかもし出す。全77戸で、敷地面積は923・90㎡。延床面積が1925・16㎡だ。竣工は平成13年6月である。
取得に際して、同法人は3物件の所在する浦安・行徳エリアが、東京メトロ東西線沿線を利用し、「大手町」及び「日本橋」をはじめとするビジネスエリアまで約20分から30分の距離で交通利便性が非常に高く、居住区として適したエリアであることを評価の要因に挙げる。
また、都内と比較して割安な賃料相場により、個人または法人の賃貸需要が安定すると考えられることも加味し、同法人の重点投資地域の1つとして位置づけられている。
セキュアード・キャピタル・ジャパン・グループ 「アエル」の一部保留床を取得 譲渡価格は約286億7800万円
セキュアード・キャピタル・ジャパン・グループ(東京都港区)が平成10年3月正式に申し込みしていた、仙台駅北部第一南地区第二種市街地再開発事業によって竣工した「アエル」の一部保留床の取得が決定した。今回取得するのは同法人が組成したSCG特定目的会社である。
セキュアード・キャピタル・ジャパン・グループは、平成9年に米国セキュアード・キャピタル・コープの共同創業者によって設立。不動産投資ファンドの運用及びAM事業、不動産担 保債権に対する投資と管理改修事業を行っている。
取得物件は、用途が事務所である9階〜30階と店舗及び機械室に使用される1階〜4階の区分。従前は一部の保留床のみの処分で、仙台市は賃貸事業を行うと同時に譲渡先の募集をしてきた。
各延床面積は、2万2377・61㎡と1万1158・57㎡。譲渡価格は約286億7800万円だ。今後は、譲渡契約の締結の後に12月をめどに引渡しとなる予定。
産業ファンド投資法人 上場決定 従来なかった産業用物件への投資
産業ファンド投資法人(東京都千代田区)は10月18日、東京証券取引所不動産投資信託証券市場に上場した。
同法人は、従来JREITで対象外だった、物流施設及び工場・研究開発施設及びインフラ施設などへ投資するというもの。それによって不動産投資信託における新たな投資機会を提供していく考えだ。
三菱商事及び日本政策投資銀行からの支援を受け、不動産投資信託の新分野の確立とそれによる投資機会の開拓を目指す。
同法人の資産運用会社は三菱商事・ユービーエス・リアルティが受託。日本リテールファンド投資法人に続き2件目の運用となる。中長期にわたり安定的な利用が見込まれる産業用不動産を投資対象としたREITの上場は、今回が国内初。
エートス・ジャパンLLCフサキリゾートヴィレッジを取得 エートス・ジャパン関連企業
投資顧問会社のエートス・キャピタル(ニューヨーク州)の子会社、エートス・ジャパンLLCは、今月1日、関連会社のアイランドが沖縄県石垣島の西海岸に位置する「フサキリゾートヴィレッジ」を取得したと発表した。
取得額は未発表。取得先は昭和綜合管理だ。取得に伴うホテルの名称及びスタッフの変更予定は、今のところはないとのこと。
「フサキリゾートヴィレッジ」のビーチからは西表島をはじめとする八重山諸島を望むことができる。
また、「赤がわら」と呼ばれる伝統の屋根を用いたコテージは151室を数える。敷地内の無料駐車場は144台。マリンスポーツを楽しむ観光客が訪れ、プールやテニスコートを備える大型リゾートである。