不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2007.12.10 17:23

西友 仙台市青葉区の旧店舗用地を譲渡
 西友(東京都豊島区)は仙台市青葉区の土地及び建物の譲渡契約を締結した。今回の契約においては、資産の有効活用を図るため未活用の旧店舗及び旧店舗跡地を譲渡することとなる。
 両物件とも仙台市泉区に位置しており、今月5日に引渡しとなった物件では敷地面積1893・19㎡、建物延床面積が855・50㎡の旧店舗では譲渡価格は1億2500万円。当該物件の帳簿価格は1億6500万円のため、4000万円の損失となる予定だ。
 一方、平成20年1月31日に物件の引渡しを予定している新旧店舗跡地の敷地面積は609・35㎡。
 帳簿価格は5300万円であるのに対し、譲渡価格は2500万円となっており、この2件を併せて特別損失は6800万円が発生する予定である。同社によれば、9月18日発表の当期業績予想における変更はないとのこと。

DAオフィス投資法人 譲渡予定価格は20億490万円 札幌市の不動産信託受益権譲渡
 DAオフィス投資法人(東京都中央区)は、「札幌千代田ビル」の不動産信託受益権の譲渡を決定した。
 譲渡先はエイチピーティ・ワン(東京都港区)。譲渡予定価格は20億490万円。譲渡予定価格と帳簿予定価格の差額は約6億4321万円である。
 当該物件で他の共有者の持分を含む敷地面積は1593・97㎡、また付属建物を含む建物一等全体の延床面積は9531・51㎡。構造はSRC造、地上11階地下1階のオフィスビルだ。駐車場台数は96台。今年10月末現在の稼働率は100%となっている。
 同投資法人においては、今回の譲渡に伴って営業収益の増大が見込まれている。しかし、借入金にかかる支払利息及び融資手数料等の増大と併せて鑑みると、現在開示済みの11月期及び5月期における運用状況の予想については、修正はないとされている。

日本コマーシャル投資法人 千代田区の物件含む3物件を譲渡 譲渡価格は合計約47億円 経常利益約18%増見込む
 日本コマーシャル投資法人(東京都千代田区)は、事務所及び駐車場用途の3物件を一括譲渡した。譲渡先はディー・エス・エム・インベストメンツオメガである。同投資法人では、各物件の現状からリーシングやオフィスマーケット市場を鑑みての譲渡としている。
今回対象となったのは「パール飯田橋ビル」「岩本町163ビル」「TS保土ヶ谷ビル」の3物件。東京都千代田区に位置する「パール飯田橋ビル」は譲渡価格が25億6000万円。敷地面積は349・69㎡、延床面積2539・40㎡となっている。構造はSRC造地上8階地下1階。11月26日現在で稼働率は100%とされている。
 また、同じく千代田区の物件である「岩本町163ビル」においては譲渡価格が14億400万円。敷地面積が585・51㎡、延床面積は2570・86㎡。構造はRC造地上5階地下1階。「パール飯田橋ビル」同様に稼働率は100%だ。
 唯一、横浜市保土ヶ谷区に位置する「TS保土ヶ谷ビル」の譲渡価格は7億8600万円。この物件のみ帳簿価格との差額がマイナス3億5395万7940円とされている。
敷地面積は387・22㎡、延床面積が2086・19㎡である。構造はSRC造地上7階地下1階。現在の稼働率は86・3%となっている。
これにより、同投資法人の運用状況に与える影響については、平成20年2月期における経常利益で18・1%増、平成20年8月期における経常利益で5・0%増の修正がなされている。

コマーシャル・アールイー オーダーメイド型物流施設の開発を決定 テナントは大手食品メーカーに内定
コマーシャル・アールイー(東京都中央区)は、埼玉県ふじみ野市大井武蔵野1284-1及び1285-1において、オーダーメイド型物流施設である「(仮称)CREロジスクエア所沢」の開発を決定した。
 当該地は、所沢IC及び川越ICを利用した、関越自動車道へのアクセスが良好な所沢エリアに位置している。このエリアは、東京都内への配送拠点としての重要性から内陸物流の要地として発展してきたエリアでもあるため、高いニーズを期待される。
 敷地面積は7037・18㎡、延床面積は1万1343㎡を予定している。構造はS造、地上5階建てを計画しており、そのうち倉庫部分は4層となる。
 竣工は平成21年3月を予定している。現在内定しているテナントは、大手食品メーカーとされており、オーダーメイド型の専用物流施設を建築する予定。
 同社では、首都圏や九州エリアを中心に全国展開を見せる物流施設の開発を背景に、インベストメント事業本部で開発を進める各種の物流及び商業施設において、以後名称を統一することとなっている。今回の物流施設においても、「CREロジスクエア」の名称が適用される予定だ。
 同社ではオリジナルブランドの確立により、ブランド価値向上及び集客の拡大を視野に入れている。

ナカノフドー建設 譲渡価格は18億2300万円財務体質の改善及び強化図る 福岡市博多区の土地譲渡を決定
 ナカノフドー建設(東京都千代田区)は、保有する福岡市博多区の土地の譲渡を決定した。敷地面積は719・46㎡。現在の用途はホテルとされており、建物の延床面積は3986・09㎡となっている。
 当該物件の譲渡先は、イシン・ホテルズ・グループで不動産の売買及び保有を目的とする信濃川(東京都港区)であるとのこと。
 今回の譲渡は、平成20年3月期を初年度とする中期経営計画に基づいた財務体質の改善及び強化を図るための保有資産の見直しを行う一環で行われたもの。
譲渡価格は18億2300万円で、9月30日現在の帳簿価格では11億9500万円となっている。
 よって、今回の譲渡に伴う固定資産売却益は5億8600万円となり、特別利益として計上される予定である。
 売却益は既に平成20年3月期の業績予想に織り込み済み。引渡予定日は12月26日となっている。




週刊不動産経営編集部  YouTube