不動産トピックス
過熱する投資市場の現場から
2008.01.21 10:50
日本ビルファンド投資法人 取得予定価格250億1800万円の大型施設 隣接するビルと一体化させるコンセプト
日本ビルファンド投資法人(東京都千代田区)は、「NBF豊洲ガーデンフロント」の取得価格を決定した。
予定価格は250億1800万円。引渡しは3月31日を予定している。
物件概要は、敷地面積が1万2551・33㎡、延床面積が3万6449・50㎡の大型事務所ビル。S造の地上10階建てとなっている。建物の竣工は平成19年9月7日。最新のオフィスビルとして企画、設計がなされており、天井高2・8m、OAフロア100。また、廊下幅も2・4mとゆとりを持った設計がされている。
東京メトロ有楽町線及び臨海新交通ゆりかもめ「豊洲」駅を最寄り駅とする。また、晴海通と環状2号線の延伸拡張整備によって、更なる都心中央部へのアクセス向上が見込まれる地区に位置しており、高いニーズが見込まれている。
物件が立地する豊洲エリアは、業務や商業、住宅及び教育文化施設等が相次いで竣工している開発エリア。親水護岸整備及び緑地整備等のインフラも行われているため、同投資法人は、今後も用途変換による街のにぎわいや利便性、アメニティ及び知名度の向上を見込むとしている。
なお、当該物件は同投資法人が所有する「ISTビル」に隣接している。そのため、両ビルにおけるテナント営業を含む一体的なプロモーションや運営管理の効率化を図っていくとする。その一環として「ISTビル」の名称を「NBF豊洲キャナルフロント」に変更予定。予定日は今年の4月1日である。
これらの両資産を、運営管理上一体の不動産として捉え、建築物にはさまれた外溝部を一体的に改良する。その例として、晴海通からの視認性を高めるためのシンボルツリーや築山等の起伏により敷地に表情をもたせる。また、天然芝や常緑樹中心に植樹をすることにより、通年で緑化を行う予定である。一方で歩行者に配慮したアプローチを構築し、水景施設の設置も行う予定。より環境に配慮した空間をプロデュースする。
日本ホテルファンド投資法人 愛媛県松山市のホテルを取得 松山城に隣接して所在13億5200万円を予定
日本ホテルファンド投資法人(東京都港区)は、「松山NHビル(ホテルザ・エルシィ松山)」の取得を決定した。
取得予定価格は13億5200万円。取得先はエー・アイ・シー(東京都千代田区)である。2月20日の取得を予定しており、取得と同時に固定賃料にて一棟貸しする予定。
敷地面積は1279・67㎡、延床面積は5083・77㎡となっている。SRC造の地上11階地下1階建てで、竣工は平成3年3月27日だ。
物件の所在地は愛媛県松山市。愛媛県における政治、経済及び文化の中枢機能が集中する中核都市だ。JR予讃線「松山」駅から車で5分、伊予鉄道本町線「本町三丁目」駅から徒歩約1分に位置する。近隣エリアは中低層の店舗及び事務所等が立ち並ぶ商業地域。大通り沿いに位置しており、松山城に隣接している。
同投資法人は今回の取得を、ポートフォリオの拡充を図るとともに安定性を高めるためのものとしている。
DAオフィス投資法人 合計76億8000万円で譲渡 事務所・店舗等用途のビル
DAオフィス投資法人(東京都中央区)は、「ダヴィンチ新横浜214」及び「ビリーヴ大森」における不動産信託受益権の譲渡を決定した。譲渡価格は計76億8000万円。
今回の譲渡は、ポートフォリオの維持及び市場動向の総合的な判断による。取得価格に対し譲渡予定価格が計23億4000万円増と妥当であることと、相対的に小額物件であること等が理由とのこと。
「ダヴィンチ新横浜214」は4月18日に譲渡予定。敷地面積が998㎡、延床面積が6478・89㎡。SRC造地上8階地下1階建てだ。竣工は平成1年11月15日で、用途は事務所、店舗及び車庫である。
一方、6月27日に譲渡予定の「ビリーヴ大森」は、平成4年7月29日竣工。用途は事務所及び車庫で、S造・SRC造の地上8階地下1階建てだ。敷地面積は1122・24㎡、延床面積は5801・73㎡。
ヤマタネ 江東区のオフィスビル譲渡後賃借し運営する 別荘地等も譲渡決定財務体質強化を図る
ヤマタネ(東京都江東区)は、「朝日コンピュータビル」及び「和美別荘地」等の譲渡を決定した。
「朝日コンピュータビル」の敷地面積は1727・52㎡、延床面積は4801・67㎡。譲渡予定価格は30億円となっている。
現況は同社がデータセンター用ビルとして賃貸しているが、譲渡後も引き続き賃借して運営する予定だ。譲渡先は同社株主である三井住友ファイナンス&リース(東京都港区)。契約締結及び引渡しは、1月31日を予定している。
一方、「和美別荘地」は群馬県甘楽郡に位置する。敷地価格は38万7348。譲渡価格は1億5000万円となる。譲渡先は山一リゾート(群馬県高崎市)で、契約は1月28日、物件の引渡しは3月中旬を予定している。
今回の譲渡理由とし、ヤマタネは「バランスシートのスリム化による財務体質の強化を目的とする」としている。
日本レジデンシャル投資法人 JR「田町」駅徒歩8分の高層マンション取得 予定価格は145億1000万円
日本レジデンシャル投資法人(東京都千代田区)は、「パークタワー芝浦ベイワードアーバンウイング」の不動産信託受益権の取得を決定した。
取得予定日は今年2月29日。取得価格は145億1000万円を予定している。取得先はアカシア・プロパティーズ・インク(米国デラウェア州)。
同投資法人は今回の取得理由を、資産規模が約3000億円に近づいたため、大規模物件を取得することが運用資産の安定的な成長に寄与すると判断したこととしている。
当該物件は、JR「田町」駅徒歩8分に所在。「東京」駅までJR線で10分と、オフィス集積地に近接している。また、充実したサービス・セキュリティの導入により、近隣でも高い競争力を有しているとする。
「パークタワー芝浦ベイワードアーバンウイング」の敷地面積は2011・81㎡、延床面積が1万9562・07㎡。RC造で地上29階地下1階の大型タワーマンションである。
平成17年5月の竣工で、賃貸可能戸数は191戸、総賃貸可能面積は1万3490・67㎡である。2LDK115戸、3LDK27戸を含んでおり、ファミリー向けとしても高いニーズが期待される。
日本航空インターナショナル ロンドンの物件を譲渡 譲渡価格は約120億円
日本航空インターナショナル(東京都品川区)は、「HanoverCourtビル」の譲渡を決定した。売却価格は5700万ポンド。日本円にして約120億円(1ポンドあたり211円にて換算)。譲渡先は三井不動産(東京都中央区)である。
当該物件は英国ロンドンのウェストエンド・メイフェア地区に所在。RC造で、地上7階地下1階建てである。敷地面積は1122㎡。所在する建築物は取り壊し予定とのこと。
今回の譲渡について、親会社である日本航空は、「20072010年度JAL再生中期プラン」の達成へ向け、ノンコア資産の売却による資産効率の向上を図ると発表。
今回の譲渡により、日本航空インターナショナルは、平成20年3月期における約56億円の特別利益を見込む。既に連結業績予想に織り込み済みとのこと。
ジャパンリアルエステイト投資法人 駅徒歩約1分に所在するランドマーク的オフィスビル 14億5000万円で追加取得を決定
ジャパンリアルエステイト投資法人(東京都千代田区)は、「NHK広島放送センタービル」の借地権及び建物の追加取得を決定した。
取得先は三菱地所(東京都千代田区)で、取得価格は14億5000万円。今年3月3日の取得を予定している。現在は双方とも建物所有割合27・085%となっているが、今般の追加取得により、同投資法人は48・753%を所有することとなる。
当該物件は、広島市におけるオフィス集積地である「紙屋町・大手町ゾーン」に所在。広島電鉄「袋町」駅徒歩1分と駅至近に位置している。また、市内中心部における南北及び東西の主要幹線道路に面しており、かつ規模及び外観の意匠により視認性が高いことから、同投資法人では、物件の競争力を高く評価し、追加取得となった。
全体の敷地面積は3296・46㎡、延床面積は3万5217・28㎡。SRC造で地上23階地下2階建てのビルだ。用途は事務所及び店舗、竣工は平成6年8月である。天井高が2・6m。基準階面積は995㎡で、無柱の事務所スペースを提供可能。また、個別空調や24時間有人管理体制など、近隣でも高いグレードを保持しており、よりテナントニーズに即した設備を有している。