不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.01.28 09:59

クネット・ジャパン 波型の形状で階段の移動を楽にする手すり 世界各地で特許を取得したユニバーサルデザイン
 クネット・ジャパン(長崎県佐世保市)は、屋内用手すりをはじめとした建材製品の製造・販売を行うナカ工業(東京都品川区)と波型手すり「クネット」のOME供給などを柱とする業務提携を開始した。「クネット」は人間の手の動きや角度を徹底的に追求して誕生した、ステンレス製の波型手すりである。トイレ・玄関・浴室などでの一般生活における動作補助や、屋外・屋内の階段やスロープにおける歩行補助に役立てられている。
 すでに公園や学校などの公共施設、病院、寺社などへの設置が全国で約3万件にのぼり、今後は駅の階段などへの普及も見込まれているユニバーサルデザイン商品である。また、同製品は日本・アメリカ・カナダ・ヨーロッパで特許を取得済みである。
 今回の業務提携の第1弾として、今月7日よりナカ工業の全国の支店・営業所にてステンレス製波型手すり「ネオクネット(NeoQunetto)」の販売を開始している。
 「ネオクネット」は、階段を上る時は手すりのくねくねした垂直な部分をしっかりつかむことで、取っ手のように引く力に対して無駄なく力がかけられ、楽に身体を移動させることができる。
 下りるときは手すりの水平な部分を杖としての機能を発揮。少ない握力で手すりを利用することができ、ひざや腰の負担を軽減するとともに、手すりに対して垂直に握るために手首の負担も和らげることができる。
 製品は手がすべりにくいよう、利用者の安全にも配慮が施されている。製品のバリエーションは用途に合わせて3種類、1m当たりの価格は標準的な支柱タイプが6万2000円、手すりが2本並ぶダブルタイプは15万3000円、壁面に設置するブラケットタイプは3万6000円となっている。

日立製作所 最新の安全・省エネ機能を搭載のエスカレーター 利用者に配慮した運転制御が可能に
 日立製作所(東京都千代田区)は、最新の省エネルギー機能を搭載した新型のエスカレーター「VXシリーズ」を今月21日から順次発売する。エスカレーターには高い安全性・信頼性が求められるとともに、誰もが安心して利用するための機能やユニバーサルデザインへのニーズが高まっている。また省エネを始め、環境への負荷を抑えた製品の開発が急務となっていた。
 製品はステップとスカートガードの隙間への挟まりを防止するため、従来機種から引き続きステップのトレッド(踏面)両端に高さ8mmの段を設置するとともに、新たにスカートガードのビスを覆う形でアルミ製のモールを設け、ステップの端に靴などが寄りにくい設計としているため、安全性の向上が図られている。
 また、緊急停止する場合において、急停止せずに一定の速度で減速する「ソフトストップ機能」、起動・停止時や速度変更時の案内、各種センサーに連動した運転時の注意喚起放送を行う「気配りアナウンス」、高齢者などに配慮して運転速度を通常の分速30mから分速20mに切り替える「可変速度運転システム」などを標準装備している。
 同製品はインバータ制御情報から乗客負荷を検出し、利用者が少ない際には利用者の体感ではほとんどわからない程度に減速制御を行い、約13%の省電力化を実現する「エコモード運転」を業界で始めて搭載している。利用者が近づくと運転を開始する「自動運転システム」や利用者のいない時間帯に分速10mで運転する「無人時微速運転」についても、オプション機能としてそれぞれ導入が可能である。
 ステップ幅604mmの一人乗り用タイプ「S600VX」と、ステップ幅1004mmの2人乗り用タイプ「S1000VX」の2タイプがラインアップされ、輸送能力はそれぞれ1時間当たり4500人と9000人である。

松下電工 自立分散型の空調制御用コントローラー システム構築簡略化照明設備制御も対応
 松下電工(大阪府門真市)では、平成18年10月に発売を開始した、床面積5000〜2万㎡の中小規模ビル向けの、空調制御用ビルオートメーションシステム「Airtegra(エアテグラ)」に対応した、空調制御用コントローラー「Airopty(エアオプティ)」を今月21日より発売している。
 「Airtegra」では中央監視盤が同社製によるものであるが、コントローラーは他社製を組み合わせて提案しており、トータルでのシステム構築ができず、エンジニアリングの工数増大などの課題があった。今回同システムに対応した空調機やVAV(各部屋または、ゾーンごとの負荷に応じて吹き出し風量を制御する可変風量システム)などの機器を制御するための「Airopty」を開発し、システム設計が従来に比べ簡単にできるようになる。
 同製品は設備の規模・数量・設計に応じて各端末機を選択し、組み合わせてシステム構築することができる。同社製の中央監視版との通信機能も持っており、運転状況の情報を送信することも可能である。また、各コントローラーがCPUを持つ自立分散システムで、中央監視盤に万が一トラブルが発生しても、空調機の制御に影響を与えない。
 また、これまでは照明制御と空調制御は別システムで、照明・空調設備は別々に監視・制御していることがが、同製品による空調制御とフル2線式リモコンシステムによる照明制御が、「Airtegra」の1台の中央監視版で可能になる。

日本ハンター・ダグラス 屋内温度・明るさを調節するルーバー 固定・稼動の両システムに対応
 日本ハンター・ダグラス(東京都品川区)は、環境問題や省エネルギーに配慮がなされたサスティナブル建築向けの外部設置型のアルミルーバー「エアロスクリーンAS」を販売している。
 建物に対して太陽光および熱をコントロールするための最も効率的な方法は、建物の外部に日除け(シェーディング)設備を設置することである。同製品はソーラーコントロールシステム製品として開発されたパンチングタイプの外付け大型外装アルミルーバーである。これにより屋外からの太陽光を遮りながらも、屋内から屋外への視界を確保することができる。また、太陽光や熱をコントロールし、屋内の温度を調整することにより、冷暖房エネルギーを削減することができるので省エネルギーに貢献する。
 製品は固定・稼動の両システムに対応し、固定システムはフィンをフレームの固定部分に固定する。フィンの角度は0度〜180度の範囲で5度単位の設定が可能である。稼動システムは0度〜120度の範囲で任意の角度にセットできる。
 ルーバーはシャープで、飛び立つようなイメージの斬新なデザインで、建物外観のデザイン性を高める。幅は屋外用が200mmから450mmまで、屋内用が150mmから300mmまで各6パターンがラインアップされている。




週刊不動産経営編集部  YouTube