不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2008.02.11 11:01
竹中エンジニアリング 警備システムと電気錠をコントロールする3機種 暗証番号、非接触スイッチ、指紋照合で扉の開閉を制御
竹中エンジニアリング(京都市山科区)は、警備システムと電気錠を1台で制御する「アクセスコントロールスイッチ」を販売している。同製品は、暗証番号の入力で操作する「ランダムテンキースイッチ」、暗証番号か非接触カード、あるいはその両方の組み合わせで照合する「テンキー付非接触カードスイッチ」、登録番号か指紋、あるいはその両方の組み合わせで照合する「指紋照合スイッチ」の3種類がラインアップされている。
「ランダムテンキースイッチ」は、1〜8桁の暗証番号を3種類まで登録することができ、テンキー表示面には正面からしか数字をみることができない特殊フィルムを採用し、横から暗証番号を覗き見することができないようになっている。テンキーの表示はランダムで変わるため、特定の場所の変色や磨耗を防ぎ、高いセキュリティ性を発揮する。
「テンキー付非接触カードスイッチ」はカードと暗証番号、またはその組み合わせを1000件まで登録することができる。カードや暗証番号によって動作範囲を指定し、一時的な利用者には電気錠の開錠のみを、管理者には警備のセット・リセットの権限をつけるなど、ユーザーのシチュエーションにあった運用が可能である。
「指紋照合スイッチ」は、登録番号と指紋照合の組み合わせを500人まで登録し、指紋の登録はケガをした場合に備えて、1人につき2個の指紋を登録できる。登録した500人のうち100人まで、操作を簡略化するために指紋照合部に指を置くだけで照合できるように設定することも可能である。なお、緊急時の警備会社用として、登録番号と暗証番号の組み合わせで照合する方法もある。
価格は、「ランダムテンキースイッチ」が6万900円、「テンキー付非接触カードスイッチ」が7万8750円、「指紋照合スイッチ」が15万7500円である。またこれに合わせて、同製品を屋外に設置する際の「屋外用ボックス」(3万2900円)も販売されている。
エココスモ 南九州に分布する堆積物「シラス」を使用した土壁材 CO2、VOCを吸着・分解しコスト・施工期間を大幅に削減
エココスモ(横浜市港北区)は、豊和直(鹿児島県鹿児島市)が製造を行っている「超微粒シラスバルーン」を使用した土壁材・内装用天井材「大地の風」を販売している。土壁材はエコロジーの風潮に乗り、近年では環境にやさしい建材として注目を浴びており、また、土壁材を使用した室内空間は温もりのある風合いで、いやしの効果があるといわれている。
「超微粒シラスバルーン」とは、南九州に広く分布する白色の堆積物「シラス」を特殊な高温焼成炉によって発泡多孔質(バルーン)化したもので、中でも数ミクロン以下のものは「超微粒シラスバルーン」と呼ばれ、無害・不燃・断熱等優れた特性を持っている。
同製品はトタン・石膏ボード・ガラスなど、どのような素材にも塗ることができ、CO2を吸着・化合して室内のCO2濃度を削減するとともに、アンモニア・タバコの煙などに対して消臭能力を発揮する。また、同製品を使用することによってホルムアルデヒドなど有害物質は一切放出されず、逆にVOC(有機化学物質)を吸着・分解して、燃焼しても有害なガスの発生もない。
施工にあたっては下地処理や、パテ・養生テープ・養生布・アンダーシート・アンダーコート等の必要がなく行うことができ、1回塗り(5㎜から10㎜の厚塗りが可能)で工事を完了するため、コストや施工期間を大幅に縮小することができる。
三菱電機 業界最小最軽量のヒートポンプチラー 吸収冷温水器に比べCO2排出を半減
三菱電機(東京都千代田区)と関西電力(大阪市北区)、中部電力(名古屋市東区)の3社は、ビルの空調に使用する冷暖房可能な空冷式ヒートポンプチラーとして、冷却能力180クラスでは最軽量・最小設置スペースの「コンパクトキューブ」を共同開発した。
冷暖房が必要なビルの熱源には、電気を利用した空冷式ヒートポンプチラーやガスなどの燃料を用いた吸収冷温水器が一般的に使用されているが、CO2排出量削減、省エネルギー、ランニングコスト低減のため、吸収冷温水器から空冷式ヒートポンプチラーへのリニューアル需要が高まってきている。しかし、リニューアルの際従来の空冷式ヒートポンプチラーでは、スペースの制約から設置できないケースもあった。
そこで3社は共同で、さまざまな設置レイアウトでも柔軟に対応できるコンパクトで高性能な空冷式ヒートポンプチラーを開発した。
吸収冷温水器から「コンパクトキューブ」にリニューアルすると、CO2排出量を57%、消費エネルギー量を53%、年間のランニングコストを52%低減することが可能である。また、製品は空気熱交換器と水熱交換器を高密度に内蔵することにより、コンパクト化を実現。設置面積を19%削減するとともに、重量はクラス最軽量となる1690㎏を実現し、従来品に比べ33%の軽量化を達成した。
同製品は三菱電機が4月下旬から受注、6月から出荷を開始する。価格は1344万円で、年400台の販売を計画している。
TOTO 電力をコントロールするカウンター付手洗機 センサーが感知しフタ・リモコンが自動で開閉
TOTO(北九州市小倉北区)は、消費電力をコントロールするカウンター付手洗機「レストルームドレッサー新システムシリーズ」を今月1日から発売している。同社は昨年8月、新しい洗浄方式「ハイブリットエコロジーシステム」を搭載したタンクレストイレ「ネオレストハイブリットシリーズ」を発売し、3ヶ月で目標の140%の売り上げを達成するなど、業務用・一般家庭用を問わずタンクレストイレの人気は年々高まっている。
タンクレストイレを導入する際には、別途手洗機を設置する必要があるが、「レストルームドレッサー新システムシリーズ」は、同社の主力大便器(4種類)と組み合わせることで、ドレッサー内に収納されたリモコンや室内暖房を始め、便座フタ開閉などすべてが自動で作動する。
まず、トイレ内に入室すると、便座の人体感知機能が働き、便座フタ・リモコン操作面が自動で開き、ドレッサー足元の「やわらかライト」が点灯する。ウォシュレットを使用した場合、ドレッサー内の室内暖房に設けられた電力コントロール機能がオンになり、ウォシュレットの使用状況に応じて、トータルの消費電力量が1428Wを超えないように、室内暖房と電気温水器の通電を抑制し、電力を使いすぎないように抑制する。そしてトイレから退出するとセンサーが感知し、便座フタ・リモコン操作面が自動で閉じる。
同システムは間口870㎜の空間からでも設置が可能で、コンパクトな設計にも対応する。価格は34万4200円から72万9250円である。