不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.02.18 17:38

シィップ 手元のスイッチ操作でスムーズに昇降 人力による移動を可能にした自走式作業台
 シィップ(新潟市江南区)が開発した「のぼる君」は移動式作業台である。昇降ステージに乗り、手元のスイッチを操作するだけでスムーズな上昇・下降が可能。従来使用されてきた脚立や可搬式作業台に代わり、より安全で早く作業を行うことができる。
 その秘密は、特許取得のアウトリガーと呼ばれる足部。ステージの上昇と共に自動で固定され、折りたたんだ状態では自動解除される。このアウトリガーが横のぐらつきを抑制し、より安定性を高めるのである。
 これらの商品には、より安価での提供を実現するために、保守料金が含まれていない。そのため、基本的には保証期間は納入日より1年間となっている。
 「のぼる君」には3mの高さまで上昇する「LS30」と、3・6m及び4・6mまで上昇する「LS36」と「LS46」がラインアップされている。また、現在開発中の「自走式のぼる君」は、昇降ステージ上で2本のステアリング操作により走行。自在に動く8輪一対車輪が、車体全体の回転運動による方向転換を可能とした。そのため、狭い場所での旋回や後進などにかかる手間が軽減されるのである。
 「昔から、8輪一対車輪を用いた自走式昇降台の構想はありました。しかし、従来品では人力による移動が不可能であったり、製品化における製作コストが現実的ではないなど、商品として世に出すのは難しいとされてきたのです」
 この製品における特長の1つが、人力による移動である。足元の切替レバーを操作してニュートラルにすることで人力による移動を可能にした。そのため、バッテリーや電気トラブルの発生時にも対応することができる。
 「自走式のぼる君」は、平成20年夏季の発売を目指している。
ダイキンアプライドシステムズ 大型物件の空調向けの2段ターボ冷凍機 消費電力を約13%削減インペラーの構造を改善
 ダイキンアプライドシステムズ(東京都港区)は、大規模ビル等の大型空調設備や産業用の冷却に用いる「高効率2段ターボ冷凍機」の、冷却能力1407から2461まで6機種を今年7月下旬より受注開始する。
この製品は同社の空調機で培ったノウハウと、最高水準のターボチャージャ、ジェットエンジンなどの回転機械技術を持つIHI(東京都江東区)のノウハウを融合して新開発した高効率2段ターボ圧縮機を搭載し、高い省エネ性と耐久性を有している。
昨今、建築物の大規模化・複雑化を背景に、大型空調の分野においても、中型機から大型機まで多岐にわたってニーズが多様化し需要が増えている。また、基本性能・耐久性・メンテナンス性といった項目に加えて、環境対応・省エネ性も製品採用の大きな評価軸となっている。
 同製品は2段インペラー(ターボ圧縮機内部のガスを圧縮するための羽根車)の背面組み合わせ構造により、インペラーの吸入口を同一方向に配置した場合と比べて、圧縮機を高速で回転させる軸にかかる荷重を約3分の1に軽減し、圧縮機の耐久性を向上している。また、圧縮機には、2段階で最適な冷媒の圧縮を行う「高効率2段ターボ圧縮機」と冷却能力を高める「2段エコノマイザサイクル」を採用することで、消費電力を平均約13%向上し、COP6・0〜6・3を実現している。運転操作を行うコントロールパネルには、可動式の大画面タッチパネルを採用し、BAC-NETなどの汎用的なネットワークに対応することで、ビルなどの監視システムへの接続が可能となり、運転・保守管理の簡易化を図っている。
 同社は豊富な中型空調機の品揃えに加えて、大規模空調機の製品群を充実させることで、大型物件で生じる多様な空間の空調ニーズに従来以上に、きめ細かく応え事業拡大を図る方針である。

NECDS 大型タイプのプラズマディスプレイ 高い耐久性が長所で用途に応じた表示も
 NECディスプレイソリューションズ(東京都港区)は、ラインアップ強化を目的にプラズマディスプレイ「PlasmaSync」の新商品3機種を先月15日から販売を開始した。
 昨今、フラットパネルディスプレイと呼ばれる映像表示装置によって、デジタル化した絵や写真・動画をより効果的に表示する、デジタルサイネージ市場が世界的に拡大・成長している。同製品は、プラズマディスプレイの長所である動画応答性の高さ、パネル前面がガラスのため外的刺激に対する耐久性の高さを生かせる設置環境やニーズ、たとえば、主に動画コンテンツを表示する場合や、通路で歩行者に近い場所での設置などのパネル破損が懸念される環境に適している。
 製品にはパソコン信号用・ビデオ信号用の入力端子はもちろんのこと、デジタルAV機器との親和性に優れたHDMI端子も装備しており、さまざまな映像コンテンツの表示が可能である。また、信頼性の高いBNC端子を採用しており、業務用途に適した仕様となっている。画面表示はバリエーションに富んだ2画面表示機能で用途・目的に応じて最適な表示形式が選択できる。パネルサイズは42型、50型、60型の3種類で、設置にあたってはいずれも背面ネジ穴規格にVESA規格を採用しているため、VESA規格に準拠したアタッチメントを取り付けることで、サードパーティ製の壁掛け、天吊り等金具の利用が可能である。同社では発売後1年間で合計5000台の販売を見込んでいる。

山晃 黒曜石を使用した吸音・断熱材 優れた耐熱性・調湿性で緑化基盤にも
 山晃(東京都港区)は、黒曜石を原料とした吸音・断熱材「クルムライト」を販売している。
 これまでの吸音・断熱素材の多くはアスベストに代表されるように、人体に非常に有害な素材であった。さらにこれらの素材はリサイクルができず、産業廃棄物として処理しなくてはならなかった。そこで同社は新たな代替素材として、黒曜石を原料としたパーライトに注目した。パーライトの板状化はこれまで極めて難しいとされており、製品化された例がなかった。しかし同社はその難題に取り組み、パーライトを焼成発泡し、成型することで、大型のパーライトボードの製作に成功し同製品が誕生した。
 特徴としては、優れた耐熱性を保持し、最大1200℃まで溶解せず、火災発生時建物の損傷被害を最小限に防ぎ、有毒ガスの発生もない。製品は連続気泡で構成された無機質発泡材のため密度が低く、大きさ200×200㎜、厚さ20㎜で100gと超軽量化を実現し、水にも浮く新素材である。また、木質構造に似た多孔質で、ノコギリなどでの切断等加工性に優れているため、現場での作業をスムーズに進めることができる。同製品は保湿性があり、緑化基盤にも対応する。無機質なので耐食性に優れており、珪藻土のように調湿作用があるため、湿度調整・脱臭フィルターとしても効果を発揮する。
 設計価格は厚さ20㎜の場合は1当たり5980円、厚さ40㎜は9680円となっている。




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