不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.03.10 15:32

住友スリーエム・イビデン建装 両社の主要建材であるフィルム・化粧板の同色・同柄を発表 室内のデザインを統一的にバリエーションは56種類 
住友スリーエム(東京都世田谷区)とイビデングループの建材部門子会社であるイビデン建装(岐阜県大垣市)は、建築内装仕上げ材の販売促進に関する協力契約を締結した。このコラボレーションの第1弾として、両社の主要建材「〈ダイノック〉フィルム」と「イビボード」の同色・同柄製品を開発、4月15日から販売する。
「〈ダイノック〉フィルム」は壁面、扉などの仕上げ用途に施工現場で装飾仕上げが可能な高意匠装飾フィルムであり、また、「イビボード」は什器の天板などに用いられる高圧メラミン化粧板である。
「イビボード」は曲げることができないため、これまではカウンターのコーナー部分などの曲線部に、違う柄の内装フィルムを取り付けなければならなかった。しかし今回のコラボレーションの実現によって、同製品が対応できない箇所に同柄の「〈ダイノック〉フィルム」を使用すれば、室内のデザイン性を統一することが可能になる。
色柄は全部で56種類。オーソドックスなナチュラルウッド柄はもちろんのこと、最先端のトレンドに対応した新タイプの柄にも力を入れている。それぞれの設計価格は、「〈ダイノック〉フィルム」は1あたり5900円から7000円、「イビボード」は1枚あたり6840円から1万3440円となっている。この提携を機に今後両社では、共同での展示会開催・PR活動の推進などを行うとしている。

三菱電機ビルテクノサービス 防犯システム監視する新サービス 手のひらサイズの制御盤 工事不要で低コスト可能
 三菱電機ビルテクノサービス(東京都千代田区)は、防犯カメラシステムを24時間・365日遠隔監視するサービス「メルセントリーWis(ウィズ)01」の販売を4月1日から開始する。同社では昭和57年から、ビルの受変電設備や給排水設備、冷凍・空調設備、防犯カメラシステムなどの設備機器が、正常に稼働しているかを常時遠隔監視するサービス「メルセントリー」を提供してきた。その中で防犯カメラシステムは、故意による破損・故障などによって、「録画されていなかった」といった不具合が発生しないとは限らない。
 このサービスで使用される制御盤本体は、場所をとらない手のひらサイズ(W85×D35×H170㎜)で、レコーダーなどの上に設置する。
カメラやレコーダーに異常が発生した場合、信号を制御盤が受信して同社の情報センターに自動で通報する。これにより、エンジニアが速やかに復旧作業を行うことができる。なお、制御盤は同社製のデジ タルレコーダーに接続して電源供給を受けるため、専用電源工事が不要となり、イニシャルコストの軽減を図ることができる。
 制御盤は内部にバッテリーを内蔵し、デジタルレコーダーの不具合時も監視を続け、バッテリーの交換時期を自動で知らせる機能も搭載されている。また、異常の発生や復旧対応の状況を、指定の携帯電話などにメールで知らせる「故障情報提供サービス」や、防犯カメラの映像を、Webを介してパソコンで確認できる「映像提供サービス」も、オプションとして用意されている。
 このサービスは月額3000円からで、今年度1500件の販売を目標としている。

吉野石膏 石膏ボードの組合せ技術を発表 面材の弱点を克服し遮音性能を向上
 吉野石膏(東京都千代田区)は、遮音性能を向上させた「2枚の石膏ボードの組み合わせと張り合わせ技術」を開発・発表した。
 石膏ボードを面材とした乾式二重壁は、優れた遮音性能で多くの建築物に採用されているが、その性能のさらなる向上技術は確立されていなかった。そこで同社は面材の組み合わせ、張り合わせ方法が遮音性能に大きな影響を与えるとして、東京大学名誉教授・千葉工業大学教授の橘秀樹博士の指導のもと研究を進め、今回この技術の開発に成功した。
 すべての面材には、面材自体に振動しやすい周波数があり、その周波数の音は面材をそのまま通過してしまうという弱点があった。同社は厚さの違う2枚の石膏ボードを組み合わせることで、遮音性能が向上することを発見し、2枚のボードの最適な厚さ・接着方法を研究した結果、厚さ9・5㎜と21㎜の石膏ボードを点付けで接着する方法が、最も遮音性能が高いということを結論付けた。
 この技術は欧州の音響専門雑誌「アプライド・アコースティック」や「国際騒音制御工学会」などで紹介され、現在世界的にも注目を集めつつある。

東芝ライテック 様々な目的別の機種用意CO2排出を約85%削減 LEDダウンライトシリーズに新作登場
 東芝ライテック(東京都品川区)は、昨年から販売を開始している高効率LEDダウンライト「ECORE」シリーズの第3弾として、「軒下用」、「中角配光タイプ」、「断熱施工用」の3機種、10品目を先月15日から販売している。
 「軒下用」は、化粧枠や端子台結合部にパッキンを設け、防水下面カバーを採用することにより、高い防水性・機密性を有している。「中角配光タイプ」は、銀色鏡面反射板の採用でビーム角を50度としている。従来の「ECORE」シリーズと比較し中心光度は約2・5倍を実現。必要な場所を効率良く照らすことにより、同社製のレフランプミゼット形60Wタイプを使用したダウンライトと、ほぼ同等の水平面平均照度が得られる。そして、下部に白色バッフルを配置することで、過度の眩しさを抑えている。
 また、「断熱施工用」は独自の放熱設計をさらに発展させたことにより、断熱加工された天井にも使用することができる。高い放熱設計のため、従来の「ECORE」と同じ埋込寸法となっている。製品1台あたりの年間CO2排出量は、60W形白熱灯器具の約63㎏に対して、約9㎏と約85%CO2を削減することが可能になる。
 製品はそれぞれ白色と電球色の2種類、「中角配光タイプ」と「断熱施工用」には、効率重視と演色性重視の2パターンが用意されている。価格は「軒下用」が3万1000円、「中角配光タイプ」が2万3800円から2万4800円、「断熱施工用」が2万7800円から2万8800円である。

松下電工 冷陰極蛍光灯の採用でLED並の省エネ実現 ニッケル水素蓄電池を使用した誘導灯
 松下電工(大阪府門真市)は、有害物質のカドミウムを含まない、ニッケル水素蓄電池を採用した誘導灯「コンパクトスクエアリモコン自己点検機能付」を4月1日に発売する。
 従来、誘導灯の蓄電池にはニッケルカドミウム蓄電池が使用されてきた。しかし、特定有害物質の規制対象となっているカドミウムは、人体や自然環境に悪影響を与える一因となっている。そのような状況の中、昨年9月に誘導灯の規格であるJIL5502(照明器具工業会技術基準)が改正され、非常用照明器具の蓄電池に認められていたニッケル水素蓄電池が、誘導灯についても使用可能となった。今回の新発売はこれに合わせた形になる。
 同製品は光源に冷陰極蛍光灯を採用している。冷陰極蛍光灯は、管径わずか4㎜のスリムさで、基準の高輝度が得られる優れたランプである。LEDと比較しても消費電力はほぼ同等の5W、6万時間の長寿命を実現する。表示板には鉛、クロムを含まずに表面処理が施され、環境への配慮がなされている。
 価格は3万1868円から12万6945円までとなっており、別売の点検リモコンを用いれば、器具のランプモニターで自動点検の結果を確認することもできる。今年度40万台の販売を見込んでいる。

タナハーティン 簡単に防災用品が取り出せる収納庫新開発 デザイン性重視のカバー停電時は蓄光塗料が発光
 タナハーティン(堺市堺区)は阪神淡路大震災や新潟中越地震を教訓に、新しいタイプの防災収納庫「タナハーティン」を開発した。
 これまでの防災用品は、いざという時に使い方がわからない、場所がわからない、などということがあった。同製品は室内の壁のデッドスペースに専用ボックスを埋め込み、その中に防災用品を入れる。表面にはインテリアカバーを取り付けるため、室内の美観を損なうことはない。
 収納庫内には3連式のネットが常備されており、このネットの中に防災用品を入れておけば、いざという時にネットを引っ張るだけですばやく簡単に防災用品を取り出すことができる。額縁には停電時に光る蓄光ラインが施されているので、災害時に周囲が暗くなっても早急な対応が可能になる。
 表面のカバーはシンプルな標準タイプと、室内のインテリアや季節・気分に応じてさまざまなイラストのカバーを取り替えることができるデザインタイプがある。また、オーダーメイドでのカバー製作も可能である。価格は3万5500円から3万9800円まで。同社ではこれに加えて、高輝度LEDを搭載したLEDタイプの販売を6月に予定しており、今後さらに増加する防災商品の需要に対応していく。




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