不動産トピックス
ビルオーナーのための建築・設備最新情報
2008.03.17 14:21
ピアレックス・テクノロジーズ 光触媒があらゆる汚れを洗い流す フッ素樹脂を使用した外壁コーティング塗料
ピアレックス・テクノロジーズ(大阪市浪速区)は特殊なフッ素樹脂塗料と光触媒を組み合わせた外壁コーティング材料「ピュアコートAN」を販売している。
従来光触媒を使用した塗料は、無機高分子であるシリケートを使用したものが一般的となっているが、同製品は有機高分子のフッ素樹脂系イオン交換樹脂に酸化チタンを分散させたものである。親水性や耐久性の高いこのイオン交換樹脂の作用によって、外壁に付着した雨水などの水滴が玉にならず、壁と汚れの間に入り込み浮き上がらせて流す。
また、光触媒に光が当たって発生した活性酸素が、壁面に付着した親油性の汚れを分解する。一般的な光触媒塗料とは異なり、乾燥後すぐに親水性を発揮するのも、大きな特徴のひとつといえる。
さらに、下塗り専用の「ピュアコートA」を併用することで、上塗り層の「ピュアコートAN」が汚染防止機能、下塗り層の「ピュアコートA」が紫外線、水の浸潤、寒熱サイクルなどから下地を守り、外装材の寿命延長、塗り替え周期を遅らせるなど経済的メリットに大きく貢献する。
フジテック 中低層建築物向けのエレベーターに新シリーズ 東京・滋賀2本社体制でサービスの充実を目指す
フジテック(滋賀県彦根市)は現行の標準型エレベーターをモデルチェンジし、新たに「エクシオール」を来月1日から発売する。
エレベーターに対するさらなる安全性が求められている中、同社は「Safety&Security(もっと安心空間へ)」、「ComfortDesign(もっと快適空間へ)」、「HarmonicStyle(もっと調和空間へ)」の3つをコンセプトに、平成18年から商品開発を進め今回の発売となった。
エレベーターにおける事故の内、その大半がドア付近で起きていることから、同製品は乗り降りの際にドア開閉の安全を見守る装置として、3つのドアセンサーを装備している。まず「カードアポケットセンサー」はドアの戸袋付近およびドアの重なり部に赤外線を照射し、ドアが開く際に物体を検知すると、ドアの開きが一旦止まり音声と表示で注意を呼びかける。乗り場側の安全対策としては、乗り場方向に赤外線を照射する「光電式ドアニック」、出入り口のほぼ全面に40本もの赤外線を縦方向に照射する「光電式多光軸センサー」によって、ドアが閉まりかけている際にセンサーが物体を検知すると、ドアが反転して開く仕組みになっている。
これまでかご内の設置で利用者から好評だった液晶ディスプレイを、同製品は乗り場にも設置。通常時は見やすい青色の表示で案内し、非常時は赤色の表示で利用者に危険を知らせる。また、かご内は間接照明やウッド調のデザインパターンも用意されているので、落ち着きのある空間を演出することもできる。かご内の照明は主光源にLEDを採用し、60Wの白熱灯と同じ明るさで寿命は約20倍、1年あたりの電気料金は3分の1以上減らすことができる。
価格は最も一般的なタイプの9人乗り・分速60m・7箇所停止の場合、約1100万円となり、初年度の販売目標は3500台である。
同社は首都圏での営業力、情報発信機能の強化を目的に先月付けで東京本社を開設、東京と滋賀との2本社体制とし、企業活動の更なる充実とシェア拡大を目指す。
代表取締役社長の内山高一氏は「今回の東京本社開設で、首都圏を中心とした顧客に対するサービスの 充実と、ブランドイメージの一層の向上を図りたい」と述べた。
日立製作所 他システムと連携する入退室管理 室内の空調・照明の管理を自動で制御可能
日立製作所(東京都千代田区)は、空調・照明設備や防犯センサーなどとの連動が可能な入退室管理システム「秘堰(HISEKI)」を今月3日に発売した。
このシステムは非接触ICカードシステムや指静脈認証システム搭載の入退室管理装置をドアに設置するものである。ビル管理システムの標準規格である「BACnet」や「SSFC」に対応し、入退室管理とさまざまなシステムとの連動を可能にする。
例えば、同システムと空調・照明システムを連動させれば、室内の使用状況によって自動的にオン・オフの管理を行うことができる。
また、エレベーターホールにカードリーダーを設置すれば、エレベーターを呼ぶ時に、ICカードによる認証を実施し、行き先階を制御することも可能である。
これに加えて同社は年中無休のカスタマーセンターのサービスネットワークにより、ビルセキュリティの管理・維持をサポートする体制をとっている。
三菱電機 高い省エネ性誇る照明器具に新タイプ登場 スイッチ操作で3段階の明るさ
三菱電機(東京都千代田区)は、3段階に調光できるインバータ搭載の照明器具「Easyecoもっとeco」シリーズの第2弾として、高出力タイプを来月21日に発売する。第1弾は今年1月、すでに販売が開始されているが、こちらは定格出力タイプで主に既設の照明器具のリニューアルに適している。今回は高周波点灯ランプをさらに明るくする高出力タイプなので、照明器具の設置台数を減らすことで省エネ・省コストを実現でき、新築の物件や全面的なリニューアルに適した製品である。
製品は取り付けた壁スイッチの操作だけで、明るいモード(標準)、ecoモード(85%調光)、もっとecoモード(70%調光)に切り替えることができる。例えば同じ室内でも、太陽光によって 一定の明るさを確保できる窓際ではもっとecoモード、窓から離れた場所では通常の明るいモードで点灯すれば、無駄な消費電力を使うことなく省エネを図ることができる。
製品は1灯・2灯にそれぞれ直付・埋込のタイプが用意されており、価格は1万4200円から3万6000円となっている。