不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2008.05.12 10:09

TBK 北米の不動産を400万ドルで取得 敷地は5万935㎡
 自動車用部品の製造に携わるTBK(東京都町田市)は、5月8日、米国インディアナ州に位置する不動産を取得した。
 取得価格は400万ドル(約406億円)。敷地面積は5万935㎡、延床面積は1万2090㎡である。
 取得先については、非公開法人のために名称等の開示はされていない。TBKは、取得先との間に資本・人的及び取引関係はないとしている。
 今回の不動産取得の理由としては、北米における更なる生産能力の拡大及び生産効率の向上を図るためとされた。
 今回の不動産取得による業績への影響は軽微とされており、TBKAmericaInc全体では、平成23年3月期の売上高に関して、生産移管品及び新規受注見込みを合計し、約36億円と見込む。

紀州製紙 高知市の遊休地譲渡を決定 資産売却益は約6700万円
 紀州製紙(東京都中央区)は、5月7日に開催された取締役会において、高知県高知市に所在する不動産の譲渡を決定した。対象となる不動産の面積は6258㎡。
 帳簿価格が9400万円であるのに対し、譲渡価格は1億6300万円となる予定である。現況は遊休地で、6月19日の譲渡を予定している。譲渡先は土木及び建築基礎工事を行う柳生基礎センター(高知県高知市)。
 今回の不動産譲渡に関して、紀州製紙では「事業効率及び財務体質向上のための遊休資産の処分」としている。
 今後の業績に与える影響に関しては、固定資産売却益である約6700万円を平成21年3月期決算において、特別利益として計上する予定。
 また、この特別利益を織り込んだ業績予想については、平成20年5月16日に予定している平成20年3月期決算にて発表する。

学習研修社 五反田新本社ビルの譲渡を決定 譲渡価格は242億円を予定 2ヵ年計画でコア事業に集中
 学習研修社(東京都品川区)は、5月9日の取締役会において固定資産の譲渡を決定した。対象となる資産は、学研ビル(東京都品川区)である。
敷地面積2979・61㎡、延床面積2万789・35㎡。帳簿価格が147億円であるのに対し、譲渡価格は242億円。譲渡先は、賃貸借・リース業務及び金融業務に携わる三井住友ファイナンス&リース(東京都港区)である。
 土地においては5月9日に譲渡が完了。今後は7月末に建物引渡しとなる予定だ。今回の 譲渡について、同社では資産の効率化及び財務体質の更なる強化を図るとしている。
 これら資産の売却により、平成21年3月期において、固定資産売却益約90億円が発生する。今回の固定資産売却に関する損益見込みは、5月9日公表の「学研グループ2か年経営計画2010」に織り込み済み。
 当該計画は、「コア事業を明確にし、事業選択及び集中を徹底実践することにより収益基盤を確立する2年間」と位置づけたもの。
 資産の有効活用と財務体質の強化について、当該経営計画では、新本社資産の流動化を実施すると共にそれによる調達資金160億円を成長事業分野への戦略投資及び有利子負債削減としての財務基盤の強化(約80億円)に活用するとしている。
 成長事業分野の内訳は、塾分野が40億円、新学習教材の開発費10億円、生活実用分野商品開発費10億円、高齢者及び子育て支援分野20億円など合計80億円。

アテクト 子会社含む事業拠点を関東に集約 取得価格合計15億円の新拠点 2社の子会社化に伴う移転
 アテクト(大阪府東大阪市)は、神奈川県中部〜南部にかけての資産の現況が宅地となっている土地約10億円相当と、それに付随する建築物及び機械装置等約5億円相当の取得を決定した。
 取得予定日は平成21年10月。今後の見通しについては、詳細が決定次第の発表となる。今回の取得に際して、「関東地域において土地を取得し、事業拠点の集約化と合理化及び増強を図るため」としている。同社では1月30日付けでトライアルを、4月30日付けでダイプラを子会社化。
 アテクトが東大阪市内3ヵ所、ダイプラでは大阪市内に3ヵ所、トライアルにおいては神奈川県秦野市、埼玉県北本市及び東京都中央区の3ヵ所と、合計で9拠点を構えるとともに事業展開を行ってきた。しかし、この拠点の中には賃貸借契約に基づき賃料が発生している拠点もあり、またアテクトの衛生検査器材事業はより一層の事業拡大を目指し、関東圏において営業展開を検討してきた。
 今般の固定資産は、これらを背景として決定されたとしている。

リンガーハット 杉並区の店舗・宅地譲渡を決定 譲渡予定価格は3億2500万円 本契約の見込額は1億3000万円
 リンガーハット(東京都港区)は、東京都杉並区に位置する不動産の譲渡を決定した。
 譲渡価格は3億2500万円。簿価・譲渡費用は2億2100万円である。
 対象となる固定資産は敷地面積579㎡、店舗面積89・43㎡。現況は宅地及び店舗である。譲渡先は毎日コムネット(東京都千代田区)だ。同社は不動産ソリューション事業及び学生マンションのコンサルティングを行っている。
 譲渡予定は5月16日。譲渡の理由としてリンガーハットでは、「保有資産の効率的運用及び財務体質の強化を図る」としている。
 今回の契約における売却益見込額は1億300万円。今回の売却益に関しては平成21年2月期において特別利益として計上する予定だ。
 なお、平成21年2月期の業績については、平成20年4月11日発表の決算短信に織り込み済みで、業績予想についての変更はないとのこと。




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