不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.05.12 10:07

ユナイテッド・セキュリティ・システムズ 最新認証技術搭載の入室管理 指紋の静電気を感知し偽造を防ぐ
 ユナイテッド・セキュリティ・システムズ(東京都中央区)は、コストをかけずに情報漏えい対策を構築する入室管理システム「SMARTACCESS7000」を販売中である。
 同製品は指紋認証とカード認証を標準装備すると同時に、デザイン性を重視した入室管理システムである。LANによる操作・管理が実現でき、手軽に重要情報や個人情報の保護を可能にする。認証方法は重要度に応じて組み合わせが自由で、指紋、カード(タグ)、暗証番号、ID番号を組み合わせれば100%の認証を実現する。
 従来の指紋認証システムでは、偽造指紋対策という大きな課題が存在した。シリコンやグミなどで本人とまったく同じ指紋を偽造した場合、簡単にドアを開けられてしまうというデメリットがあり、消しゴムなどで型取りをして正確に彫った偽造指紋でも認証したという事例もある。
 そこで同社は、偽造指紋では生じることのない指紋の凹凸による静電気の容量の違いを感知して、認証を行う「偽造指紋対応センサー」を業界で始めて開発、正確な認証技術の確立を実現した。登録できる指紋の容量は最大3000で、大規模な施設でも対応が可能。200までは指紋のみでの運用ができ、それ以上は指紋と他の認証方法を組み合わせて1秒以内の認証を維持する。
 製品はこの他にも、暗闇で人を感知してLCDモニターが自動で点灯する赤外線感知機能、指を置くだけで認証をスタートするオートセンサー機能、確実な入室制限を行うオートロック機能といった、使いやすさを追及した機能が充実している。

INAX 人気のトイレシリーズに新モデルを発表 カラーパターンも追加し合計4色から選択可能
 INAX(愛知県常滑市)は、平成17年に販売を開始したトイレ「サティス」の新シリ ーズ「サティス2008年モデル」を販売している。
同社ではこれまで「トイレを応接間にする」をキャッチフレーズに、タンクをなくしたコンパクトサイズの初代「サティス」、SDカードによるリラックスミュージックを搭載し、トイレ空間の快適性を飛躍的に高めた2代目「サティス」とタンク付の「サティスアステオ」を発売してきた。
 今回販売を開始した「サティス2008年モデル」は、温風乾燥なし、手動リフトアップのシンプルタイプを新たに追加。合計5機種となり選択の幅がさらに広がっている。なおすべてのタイプに、ISO規格に準拠し銀イオンで細菌汚れ・水アカ汚れなどを防ぐ「ハイパーキラミック」、陶器表面を改質し水アカの原因になるケイ酸の固着を防ぐ「プロガード」、1回の洗浄を6リットルの水で行う「ECO6」といった独自の技術が標準装備されている。価格は21万円から33万6000円までとなっている。
 同社ではさらに、便座やタンクに鮮やかな色彩を施した「サティスカラーズ」、「サティスアステオカラーズ」にそれぞれ2パターンを追加、各4パターンずつ計8タイプのカラーバリエーションとして「サティス2008年モデル」と同時に販売を開始している。
 新たに加わったカラーはイエローとブルーで、明るい印象はトイレ空間をより楽しく豊かのものとする。搭載している機能は「サティス」シリーズと変わらないが、こちらの2機種は注文生産品のため、納期が受注から3週間後となっている。価格は「サティスカラーズ」が36万7500円、「サティスアステオカラーズ」が35万7000円である。

新日軽 独自処理のサッシ・カーテンウォールに新色追加 表面に凹凸作り光沢抑え塗膜を長期にわたり維持
 新日軽(東京都江東区)は、独自の表面処理技術を施した外装用のサッシ、カーテンウォールに新色を追加した。
 ケミカルブラスト処理と呼ばれるこの処理技術は、アルミの素地表面に電気化学処理を施すことで、表面に凹凸を作りアルミ特有の光沢感を抑えている。その後、通常のアルミと同じ工程で着色していくのだが、この処理を行うことで従来のアルミ建材にはなかった独特の質感と色が生まれる。
 同社では古色をイメージさせる落ち着いた色合いの「ブラウン」と、個性的なコーディネートを可能にする「ステン」の2色を販売してきた。今回追加されたのは「ブラック」と「シルク」の2色。「ブラック」は高級感あふれる格調高い色合いで、「シルク」は柔らかな気品を漂わせる豊かな印象と与えている。この2色は内装用の建材としてはすでに販売されており、今回外装用の建材に採用できるようになったことでバリエーションの幅が広がっている。価格は従来のアルミ建材とほぼ同じで、発注の際に色を指定することができる。
 製品の着色後には、電着塗装であるプレミアムコートをコーティング。従来のアルミ建材の塗膜樹脂は紫外線などで分解されると塗膜厚が薄くなってしまうのだが、プレミアムコートを施すことで樹脂のつなぎ目を増やして分解を抑制し、塗膜を長期間維持することができ消耗率は通常のアルミの約2分の1を実現している。これによって製品にキズがつきにくく、キズがついても目立ちにくいという性質も併せ持っている。

アロウズ 立体的な柄を表現する内装用アクリル板 さまざまな加工でオリジナルの柄も製作可能
 アロウズ(大阪府豊中市)は、オーストラリアのクラス社が製作している、立体的な柄を作れる内装材「KLASS(クラス)」の代理販売を行っている。
 この「KLASS」は軽量で扱いやすい内装用のアクリル板で、ガラスやプラスチック、そして従来のアクリル板にはできない加工性を有している。通常のガラスに比べて同製品は約10倍の強度があり、簡単に円やジグザグにカットすることができるので、目的に沿ったデザインの表現が可能になる。
 アクリル板のタイプはグリーンとクリアの2種類、標準の柄が15種類である。製品は押し文字、塗色、曲げ、穴あけ加工なども可能なので、オリジナルの柄を作ることも可能だ。なお、塗装のカラーはシャンパン、ゴールド、エメラルドなどの鮮やかなメタリックカラー15色。立体的な柄の裏側にメタリックカラーを塗布し、その後でコーティングを施す。
 標準サイズは1200×2400㎜で、厚さは2〜10㎜までの5パターンとなっている。価格は厚さ2㎜で無塗装の場合、1枚あたり3万8325円、カラーコーティングの場合は1枚あたり8万1900円となる。

エスケー化研 陶磁器タイル改修に適合した吸水防止材 躯体の劣化防ぐとともに建物の美観を長期間維持
 エスケー化研(大阪府茨木市)は、陶磁器タイルの改修保護に効果を発揮するセラミック浸透性吸水防止材「タイルセラクリーン」を販売している。
 陶磁器タイルは耐久性の高い材料として、ビル・マンション・戸建住宅など多くの建物に採用されている。しかしその表面やモルタル目地部は長期にわたって、酸性雨や塩害・凍害などの影響を受け続け徐々に劣化が進行する。これをそのまま放置してしまうと、モルタル目地部ばかりではなく躯体にまで中性化が進行し、ひいては躯体の劣化を招いてしまう。また、排気ガスによる汚れやエフロレッセンス(白華現象)などの汚染は建物の美観を損なうことにつながる。
 同製品は浸透性に優れた特殊シラン化合物を主成分とし、モルタル目地部の内部に深く浸透し立体的に結合を行う。これにより、強固なセラミック吸水防止層を形成し、長期間雨水の侵入を防ぎ陶磁器タイル表面、モルタル目地部および躯体の劣化を防止する。また、従来の浸透性吸水防止材を塗布した場合、陶磁器タイル面の汚染の助長にもつながっていたのだが、同製品は架橋セラミック層の形成により汚れをよせつけず、タイル表面の美観を維持することが可能となっている。

松下電工 長寿命の照明器具シリーズに防犯灯登場 水銀灯に比べ15年間で9万円のコストダウン
 松下電工(大阪府門真市)は、無電極点灯方式のランプ「エバーライト」を搭載した照明器具のシリーズに、防犯灯を追加した。同社ではCO2削減目標を達成するために、防犯灯市場での水銀灯器具の生産を来年3月末までに終了する予定である。
 無電極点灯方式とは、蛍光体を塗布したガラス球に水銀蒸気を封入し、内側から高周波磁界を発生させて放電・発光させるという仕組みである。フィラメントや電極を使用しないので、ランプは約6万時間の長寿命となる。
 この「エバーライト」シリーズは平成2年に同社が開発した特許製品で、平成18年からは特別注文やオープン価格を廃止して、3年で償却できるような価格に切り替えている。同社の試算によると、これによって15年間のランニングコストは水銀灯100W型と比べて、約9万円削減できるとしている。また、この製品は高効率なので、CO2排出 量は約72%削減することができる。
 価格は4万9875円から6万4575円までである。同社では「エバーライト」搭載の街路灯・モールライトを同時にラインアップし、市場の拡大を図る方針だ。




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