不動産トピックス

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2008.06.02 16:09

<注目の製品>松下電工 現代のオフィスに適した照明器具 設置台数を3分の2まで抑えすっきりとした空間を実現
 松下電工(大阪府門真市)は、パソコン作業が中心の現代オフィスに適した「Eco&FeuLightingオフィスベースライト」を7月28日より発売する。
オフィス内において、作業者の視線が下向きからパソコンモニター画面の水平方向へと変化する中、同社は机上や床面のみの明るさだけではなく、壁面や天井面も含めた空間全体の明るさに着目し、作業者の目に配慮した同製品を開発した。
 同製品は独自の蛍光灯照明器具の省エネ技術と、人が感じる空間全体の明るさ間を数値化した独自の指標「Feu(フー)」を活用。従来のHf32型蛍光灯器具に比べて、器具の台数を3分の2に抑えて約19%の省エネ・省資源やコスト削減を実現する。
 また、光学設計のもと反射率の高いアルブライト材を採用した専用のルーバーとアクリル反射板で光の反射をバランスよく制御し、天井面の明るさを向上。空間の不快なまぶしさを抑えつつ明るさを高め、開放的でやわらかな印象のオフィス空間を実現する。
製品は一般天井用とシステム天井用の2品目で、一般天井用の価格は7万1400円からである。同社は3年後の年間販売目標を2万2000台としている。

清水建設/ジャパンエナジー 高蓄熱性能を持つ躯体蓄熱式空調システム 蓄熱素材にパラフィン採用ランニングコスト35%削減
 清水建設(東京都港区)とジャパンエナジー(東京都港区)は、従来と比較して2・5倍の蓄熱性能を持つ新空調システム「PCM躯体蓄熱空調システム」を共同開発した。両社は2009年度中の実用化を目指している。
 躯体蓄熱式空調システムは料金が安い深夜電力を使って躯体コンクリートに冷熱を蓄え、冷却した空気を二重床内へ送り込み、PCM蓄熱材を冷却固定する。昼間の放熱は室内の空気を二重床内に循環させてPCM蓄熱材を融解。この 融解で冷えた空気を室内に戻すことで、空調機による冷房運転を一切行わずに室内冷房を行う。
従来のシステムは躯体コンクリートだけでは蓄熱量が足りず、氷蓄熱など外部蓄熱槽の設置スペースが必要だった。このシステムは外部蓄熱槽が不必要でスペースに制約があるビルに適しているとともに、延床面積1万規模のオフィスビルで試算した場合、一般的な空調システムに比べランニングコストを35%、消費エネルギー10%低減することが可能となった。
 蓄熱素材として今回使用されているパラフィンは蓄熱と放熱を繰り返す潜熱蓄熱物質の一つで、氷蓄熱で使用する水を比べて高い蓄熱量を有している。この素材の採用によって躯体コンクリートの蓄熱と合わせて全体の蓄熱性能を、従来の躯体蓄熱システムの2・5倍に高めることができた。

水谷ペイント 製造時などのCO排2出を削減した壁面塗料 超微粒子の樹脂が長期間汚れを防ぐ
 水谷ペイント(大阪市淀川区)は、地球温暖化対策に効果を発揮する壁面用塗料「ナノコンポジットW」を販売している。
 樹脂は塗料にとって必要不可欠な原材料であるが、その原料(モノマー)を製造する原油精製という工程や塗料の焼却によって廃棄する際に、多量のCO2を発生させ環境への対応が求められていた。
 同製品は、この樹脂の量を大幅に低減させたナノコンポジットエマルション樹脂を使用し、使用する石油系資源が溶剤系塗料に比べ約5分の1、エマルション塗料に比べて約2分の1となっている。ナノコンポジットエマルション樹脂は直径50〜60nmと非常に小さく、塗装直後からすぐにセルフクリーニング機能を発揮する。そして塗装後10年が経過しても、塗膜全体が親水性のため耐汚染機能は低下しない。
 また、製品中の無機成分が均一かつ緻密に分散されているので、従来の水系塗料では不可能であった速乾性を実現している。この他にも難燃性、防カビ・防藻性といった特徴も有しており、塗装後のランニングコスト低減にも役立つ製品といえる。

東芝ライテック高効率LEDダウンライトシリーズに新製品 従来の白熱灯100Wから消費電力量を6分の1削減
 東芝ライテック(東京都品川区)は、高効率LEDダウンライト「ECORE」シリーズに電圧フリー(100V〜200V)電源ユニットを内蔵した「ECORE100」全8機種を8月1日から発売する。
 「ECORE」シリーズは平成19年に発売を開始し、これまでに軒下用、断熱施行用、調光タイプなど、様々な用途に合わせた製品を発表してきた。同製品は白熱灯100W形器具と同等の明るさを有しながらも、消費電力は約6分の1に抑えCO2の削減に貢献する。
 タイプは広角配光と中角配光がラインアップされ、それぞれに効率重視と演色重視、白色と電球色の機種が用意されている。製品は独自の放熱設計により寿命は4万時間を確保。また、独自の反射板とバッフルの働きによって、効率を維持しながらも余計なまぶしさを抑え快適な空間を実現する。
 価格は3万8000円から4万円までとなっている。同社では地球温暖化対策として、平成22年度中をめどに一般白熱電球の製造中止を決定しており、電球形蛍光ランプやLED照明器具などの省エネ製品に置き換える事業活動を進めるとしている。

四国化成工業 製品は丸洗いが可能で清潔を維持 狭小地にも対応するゴミストッカー
 四国化成工業(香川県丸亀市)は、狭小地に適したゴミストッカー「PS型スリムタイプ」を発売している。
 ビルが密集する地域においては、ゴミを保管するゴミストッカーの設置場所が限られており、また、衛生上の観点からも設置場所に悩むケースが多い。
 同製品は狭小地にも対応するため、幅が同社従来品に比べ4分の3の600㎜とコンパクトサイズになっている。その一方で容量は従来品の910lに比べ940lと、十分な用量を確保している。前面のパネルは取り外しが可能で、床面の清掃が容易になったほか、物を置かれることがないようフタを斜めにし、製品丸ごと水洗いもできるので、良好な衛生状態を維持することが可能だ。
 容量は940lと1130lの2タイプ。価格は23万1000円からで、オプションの仕切り板は19万5000円からとなっている。




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