不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2008.06.09 15:18

ユナイテッド・アーバン投資法人 計199億8000万円東京都江東区などに所在 事務所ビル等を取得計5件の信託受益権
 ユナイテッド・アーバン投資法人(東京都港区)は、東京都江東区に所在するオフィスビル「長谷萬ビル東陽町」など5件の不動産信託受益権の取得を決定した。
 このうち、エムジーリース(東京都千代田区)から取得した「アクティオーレ関内」及び「ホテルルートイン横浜馬車道」の2棟は横浜市中区に位置する。また、個人から取得の「パークサイト泉」は名古屋市東区に位置し、MAプロパティーズ(東京都千代田区)から取得する「MA仙台ビル」は仙台市青葉区に位置している。
 各物件の取得価格は9億1000万円〜85億円。合計額は199億8000万円となる。
5件中最高額となった「長谷萬ビル東陽町」は東京メトロ東西線「東陽町」駅徒歩3分。敷地面積は3262・50㎡、延床面積1万768・11㎡。SRC造で地上6階地下1階。平成2月11日竣工の事務所ビルである。取得先は興和不動産(東京都港区)だ。
 また、「ホテルルートイン横浜馬車道」は47億2000万円での取得。みなとみらい線「馬車道」駅徒歩7分及びJR根岸線「関内」駅徒歩7分に所在している。

プレミア投資法人 信託受益権譲渡価格は14億9600万円を予定
 5月30日、プレミア投資法人(東京都港区)は、「プレミアステージ両国」における不動産信託受益権の譲渡に関する契約を締結した。
 譲渡価格は14億9600万円。取得先は野村不動産(東京都新宿区)だ。譲渡は平成20年6月30日を予定している。
 同物件は都営大江戸線「両国」駅徒歩約3分、JR総武線「両国」駅徒歩約8分に位置する。汐留・六本木方面及び秋葉原・新宿方面といったオフィス・商業の中心エリアへのアクセスが良好で、幹線道路沿いには商業施設が立ち並ぶ。
 その反面、近隣には両国国技館や江戸東京博物館が所在しており、昔ながらの下町を感じさせる街で、静かな住環境も期待できるエリアだ。
 同投資法人では、都営大江戸線の開通以降、都心への利便性もより向上したこともあって、都心部へ通勤する単身者及びDINKS層を中心とした需要を見込んでいるとのこと。
 敷地面積は480・32㎡、延床面積2475・38㎡。RC造の9階建て共同住宅で、戸数は1Kタイプが46戸、2LDKタイプが21戸。敷地内には駐車場及び駐輪場が設置されている。
 今回の契約の理由として、同投資法人は「東京都心23区(ただし、千代田区や中央区をはじめとする都心5区を除く)におけるレジデンスへの投資比率を高め、ポートフォリオ全体の運用バランスの充実を図る」としている。

トップリート投資法人 省エネ型レジデンスを51億6000万円で取得
 トップリート投資法人(東京都中央区)は「エコロジー豊洲プロセンチュリー」の不動産信託受益権を取得した。取得価格は51億6000万円。取得先は明豊エンタープライズ(東京都渋谷区)である。
 本件の賃貸マンションは、外断熱工法が採用された省エネルギー型賃貸マンションである。敷地面積は2499・10㎡、延床面積9630・96㎡。平成17年1月に竣工しており、総戸数は224戸、ワンルーム〜2LDK(1戸あたり約24㎡〜約53㎡)のタイプとなっている。
 現在の稼働率は98・7%。SRC造の地上9階地下1階建てである。
 東京メトロ有楽町線「豊洲」駅徒歩約4分に位置し、主要都心部へ約10分と、通学及び通勤に利便性が高い。同投資法人はこの点を評価し、今般の契約に至っている。また、周辺エリアでは、近年マンション開発が活発化。平成18年10月には「アーバンドックららぽーと豊洲」がオープンし、さらに、同物件近隣には中高層の都営住宅に加え小学校及び幼稚園等も所在。閑静な居住区としての魅力を備えている。

プロスペクト・レジデンシャル投資法人大手企業に一括貸しの新築物件取得
 プロスペクト・レジデンシャル投資法人(東京都千代田区)は、5月30日、「プロスペクト武蔵新城」の不動産信託受益権を取得した。
 取得価格は12億3000万円。取得先は明豊コーポレーション(東京都渋谷区)である。
 同物件の敷地面積は972・48㎡、延床面積は1966・24㎡。RC造の地上7階建てワンルーム用共同住宅である。今年5月に竣工した新築物件で、賃貸可能戸数は85戸。一括貸しのため稼働率は100%となっている。
同物件は川崎市中原区に所在。JR南武線「武蔵中原」駅徒歩約8分、同線の「武蔵新城」駅徒歩約10分に位置している。
 物件が位置する「武蔵新城」エリアについて、同投資法人では、平成21年に予定しているJR横須賀線新駅の開業により発展の加速が見込まれる「武蔵小杉」地区へのアクセスも良好のため、中長期的に将来性が高いエリアとしている。
 今回の取得について、プロスペクト・レジデンシャル投資法人は「新築優良物件の比率を高めるとともに、平均築年数の低減を図り、ポートフォリオの充実を図るため」と表明している。

クレッシェンド投資法人 取得価格は9億1100万円
 クレッシェンド投資法人(東京都港区)は「ヴァンテ田無」の信託受益権取得を決定した。
 取得予定日は6月12日で、取得と同日付で信託契約を解除。不動産として保有となる。予定価格は9億1100万円、取得先はウォーターウェイ(東京都千代田区)である。
 同物件の敷地面積は1369・65㎡、延床面積は3414・75㎡。平成元年3月15日に竣工のRC造地上6階建て共同住宅だ。
 当該物件は西武新宿線「田無」駅徒歩約10分に位置するファミリータイプのレジデンス。そのため85戸の貸室の平均賃貸面積は約85㎡となっており、同投資法人によれば、物件における設備や維持管理等の状態は、「田無」エリアの標準的なものであるとのことだ。
 西武新宿線「田無」駅から「西武新宿」駅までは、急行利用で約20分となっており、都心部の各方面への通勤及び通学するファミリー層を中心に、賃貸需要を見込むとしている。また、「田無」駅前には商業施設が集積しており、生活利便性も良好との評価から今般の決定となった。

ホッコク 中央区の事務所ビルを約28・5億円で売却
 ホッコク(東京都中央区)は、5月26日、取締役会において不動産事業部門の一部資産の譲渡を決議した。
 今回の譲渡対象となるのは「ホッコク室町ビル」。譲渡先は三井不動産(東京都中央区)である敷。地面積378・47、延床面積1777・30。RC造で、地上6階地下1階の構造だ。譲渡価格は土地・建物の合計で28億5912万円。帳簿価格では約4億3228万円となっている同。社は今回の譲渡理由として、経年劣化による大規模修繕の費用と賃貸収入との比較や将来的な建て替え等を総合的に判断し、決定に至ったとしている。

リプラス・レジデンシャル投資法人 2棟のレジデンスを計16億9500万円で取得 名古屋及び岡山に所在ワンルーム型共同住宅
 リプラス・レジデンシャル(投資法人(東京都港区)は「will代官町」及び「will岡山大供」の信託受益権を取得した。
 「will代官町」の取得価格は6億6500万円。敷地面積454・49㎡、延床面積1408・79㎡。平成20年3月6日竣工の共同住宅だ。地上12階建てのRC造となっている。取得先はSPCのリプラス・レジデンシャル・コンストラクション4号だ。
 一方、「will岡山大供」の取得価格は10億4000万円だ。敷地面積595・92㎡、延床面積3549・29㎡。平成20年3月11日竣工の共同住宅である。RC造で地上15階建て、取得先はリプラス・レジデンシャル・コンストラクションマネジメント1号。どちらもワンルームタイプのレジデンスとなっており、同投資法人では、今回の取得によりポートフォリオ全体の分散効果の充実を図るとしている。

日本ビクター神奈川県大和市の工場売却 譲渡予定額は約115億円
 日本ビクター(横浜市神奈川区)は、5月26日に開催した取締役会において、神奈川県大和市に所在する工場地の譲渡を決定した。
 譲渡先は日本綜合地所(東京都港区)。譲渡額は115億5000万円である。
 対象となる資産は4万4175・05㎡の土地。帳簿価格は1億2800万円となっており、今回の決議により発生する売却益が平成21年3月期連結業績に与える影響は既に織り込み済みとのこと。
 6月下旬に契約を締結し、物件の引渡しを行う予定だ。
 同社は今回の譲渡の理由につき、「新中期計画に基づき経営体質の強化、改善を図る一環」としている。




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