不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2008.06.23 10:27

オリックス不動産投資法人 オリックス不動産から152億円で取得決定 JR品川駅から徒歩3分の立地利便性の良さが強みの築浅物件
 オリックス不動産投資法人(東京都港区)では、152億円でオリックス品川ビルの取得を決定した。売主はオリックス不動産投資法人。
 同物件の所在地は港区港南2丁目5番3号。最寄り駅はJR線「品川」駅で徒歩約3分。
取得理由として、駅に近いという交通の利便性が挙げられている。品川駅は山手線の他、東海道線や京浜急行線など各種の路線が使用でき、近・中距離の移動がしやすい一方、新幹線の停車駅であり、羽田空港までも近いという事から遠距離移動にも強い。
 また、エリア全体の概況として、同投資法人は大規模な複合ビル集積地として飛躍的な発展を遂げたことも挙げている。オフィスエリアとして人気が増した同地域だが、その中でも基準階面積が約190坪の物件の競争力はあると判断された模様だ。
 物件の概要は次の通り。用途は事務所、店舗、診療所、駐車場で地上9階地下1階建て。敷地面積は1253・38㎡で延床面積は7859㎡、竣工は平成18年6月14日である。総賃貸面積は5618・88㎡、設計施工はともに 鹿島建設。現時点ではテナント数は7企業で、稼働率は100%となっている。
 この取得案件により、同投資法人の都心3区における所有物件数は17件、取得価格の合計は900億円を超えた。

ジャパンリアルエステイト投資法人 所有物件の隣地取得し増築計画進める 小型物件多い銀座エリア大型化で希少性向上狙う
 ジャパンリアルエステイト投資法人(東京都千代田区)は菱進銀座イーストミラービル隣接の土地・建物を取得すると発表した。売主はシーピーコーポレーションで、取得価格は18億円。
 現在、同投資法人が所有している菱進銀座イーストミラービルの隣には丸電ビルがあるが、これを解体した上で菱進銀座イーストミラービルの増築を行なうとしている。この増築が完了すれば、同ビルの基準階貸室面積は377㎡から575㎡へと増加し、建物全体の賃貸可能面積も現状の2875㎡から4261㎡となる。
その他の比較は次の通り。敷地面積は615・25㎡から864・91㎡に、延床面積は4104・71㎡から5910㎡に、NOIは2億3200万円から3億5000万円になる予定。
 同投資法人はこれにより、小型物件が多い銀座エリアでの希少性が向上し、新規テナントへの訴求力及び既存テナントの増床などの要望にも対応できるようになるとしている。
また、取得に際しては開発リスクの極小化もなされている。既にテナントの退去は完了しており、また、増築計画についても詳細まで検討が進んでいるとの事だ。今後の増築計画の進め方としては、今年8月中旬に丸電ビルの解体工事に着手。来年3月下旬には解体工事を完了し、続いて同年の4月上旬に増築工事着工。竣工は平成22年の2月中旬が見込まれている。
 本件にかかる総事業費用は27億2300万円とされる。

野村不動産レジデンシャル投資法人 利便性高いエリアでマンション取得 新宿まで約23分でアクセス 1K中心で単身者ターゲット
 野村不動産レジデンシャル投資法人(東京都新宿区)は山田建設から12億1000万円で「(仮称)プライムアーバン新百合ヶ丘」を取得する事を決定した。
 取得の理由は以下の通り。小田急小田原線「新百合ヶ丘」から徒歩5分の立地であり、同駅を利用すれば新宿まで約23分で到着できる。また、街そのものも整備されており「都市景観100選」に選ばれている。大型商業施設も充実しており、生活利便性の高さもある。
同物件の用途は共同住宅と店舗で、敷地面積は603・62㎡、延床面積は2027・94㎡、地上10階建ての鉄筋コンクリート造である。竣工は来年2月の予定だ。住居は全て1Kで構成されており、都心通勤の単身者がターゲットとされる。

野村不動産オフィスファンド投資法人 都心を中心に6物件を同時に取得決定 渋谷区で123億円の取得を筆頭に合計額は247億3800万円を予定  野村不動産オフィスファンド投資法人(東京都新宿区)は6物件の取得を決定した。建物の用途は全て事務所で、一部店舗と駐車場が含まれている渋。谷区では「新宿三信ビル」を123億円で取得予定。
 同物件は昭和49年4月竣工で、敷地面積1353・62㎡、延床面積は9044・04㎡、地上8階地下2階である。新宿駅まで徒歩約1分と至近で、規模、設備ともに優位性を持つと判断された。
 中央区では2件取得。1つはセントラル京橋ビルで、取得価格は25億5000万円。敷地面積354・52㎡、延床面積2303・96㎡、地上8階地下1階で竣工は平成10年9月18日である。取得理由は交通利便性の良さと、築浅である事などが挙げられている。もう1つはセントラル新富町ビル。取得価格は17億5000万円で、竣工は平成2年3月31日、敷地面積566・40㎡、延床面積2777・61㎡、地上8階建て。
 その他の物件は以下の通り。目黒区では東信目黒ビルを13億4000万円で取得。新宿区ではサンワールド四谷ビル(現名称はセントラル荒木町ビル)を7億7800万円で取得。千代田区では岩本町東洋ビルを60億2000万円で取得した。これらの合計取得額は247億3800万円にのぼる。




週刊不動産経営編集部  YouTube