不動産トピックス

クローズアップ コンシェルジュ編

2008.07.14 16:26

 国内外を通じさまざまな製品やサービスが提供されているが、同じ内容がちらつき自社にとって本当に必要かといった判断が難しいのが困りもの。その点、プロの視点から見たコンシェルジュサービスではメーカーの枠を超えたサービスの診断・提供を行っている。判断に迷うオーナーの手助けをする企業を見てみる。

エクセルシア 安価な防災用品の提供によるコンサル 顧客の要望に応じたリース商品も開発
 エクセルシア(東京都世田谷区)が提供している防災コンサルティングは、企業が防災に備えるにあたって必要なアイテムを安価で提供することを特徴としている。
 導入事例には、全国に支社を持つ大手メーカーや大型の総合病院等があるという。同社はし尿を完全乾燥させる災害用トイレ「ホワイトレット」を開発したメーカー。この非常用トイレと組み合わせて防災備蓄プランを立てているため、他の防災用品を安価で提供することが可能なのである。
「当社では、コンサルティング業務を行うにあたり、防災用品のリースも始めました。防災を行っている部署はほとんどが総務部で行っているのですが、5年ごとに買い換える必要があっても、そのときには人員が変更になっていたりします」
 足立氏によれば、不況感がじわじわと広まる中でも防災意識が高まっており、初期投資が安価で済み、さらに製品の入れ替えを行う手間や費用を削減することができるため、問い合わせがさまざまな企業から寄せられているとのこと。
 同氏は「大手デベロッパーによるオフィスビルでさえも、未だに備蓄スペースが確保できないフロアが多く、テナント企業から相談が寄せられています。そのため、今後テナント側にそういったスペースを設けることもビルの付加価値向上につながるのではないかと考えています」と話している。

コクヨオフィスシステム 人員交代で滞る業務をサポート 総務部が抱える問題点とコア業務をバックアップ
 コクヨオフィスシステム(東京都千代田区)が提供している「ビジネスコンシェルジュサービス」では、総務部の仕事を請け負っている。このサービスは、中規模〜大規模のオフィスが抱える総務部門の問題を一手に引き受け、コア業務に専念できる環境を提供するものだ。
 「当社では、オフィス家具等を通じてさまざまな企業の総務部の現状を見てきました。その中でも顕著だったのが、人員の入れ替えによる業務の寸断でした。細かな業務に対してのマニュアル化がされておらず、スタッフ個別の能力に頼っていることが多いために起こる現象です」
 同社では総務部で必要な消耗品の管理や会議室及び有人受付の運用といったあらゆる業務をカバーするノウハウを構築している。
「外資系企業で見られたのが、日本支社設立にあたって有能な人材を投入したものの、雑務をする人員が不足しており、結果コア業務に専念できないといったケースです」
 労働効率性を重視してきた多くの企業にとって、雑多な仕事を継続してアウトソーシングできることは貴重な人材のムダを省くことになる。また現場の情報をノウハウとしてまとめ、人員入れ替えにも適応するため、ぎこちなさ故に取引先に迷惑をかけることなく同じ内容でコア業務を支え続けることができるのである。

お問合せポータル 第三者的立場からのアドバイス 自動販売機の設置代金WEBサイトで無料相談
 お問合せポータルは、コンシェルジュサービスを行うサイトである。運営会社は、同名のお問合せポータル(東京都世田谷区)。ランクス(同)から分社化し、このサイトの運営をメインに扱っている。このサービスの特徴は、利用者は無料で相談できるという点。第三者の立場でアドバイスができるため、経営上のさまざまな悩み事に乗ることができる。
 「特にビルオーナーからの相談案件で多いのが、自動販売機設置についての問い合わせです。どのメーカーに頼めば手数料が高いのか、サービスはどのようなものがあるのかという点に注目している方が多いのです」しかし、自動販売機の設置において重要なものは手数料の高さではないと芹澤氏は話す。
 「当社のコンシェルジュに相談が持ち込まれた際にアドバイスするのは、新型の自動販売機にしてもらったほうが良いという点です。それは、旧型のものでは大幅に消費電力が異なるため、1本あたり1円〜2円高いといっても、結果的に損をするケースも見られます」
 さらに、小まめに商品の補充に来て、周囲の清掃や缶の回収をしてもらう方が良いという。このサイトを訪れる相談者の中で最も多いのが検索サイトを通じてたどり着くケース。そのため、検索用キーワードも多様にそろえている。




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