不動産トピックス
クローズアップ 電子看板編
2008.07.21 15:46
電子看板はといえば、一色で文字や簡単なイラストなどしか表示できないものが多かったが、近年はフルカラーで液晶、プラズマディスプレイなどを使用して美しい画像や動画を表示できるようになった。ビルの催し物やテナントへのサービスとして、エントランスに設置する例も増えてきている。最新の製品情報をお届けする。
日立アドバンストデジタル 既存ネットワーク利用してデータ送信 デモ機貸出しで使用感確認後に導入可能
日立アドバンストデジタル（横浜市戸塚区）では既存のネットワークを利用できる電子看板「デジタルサイネージプラス」を販売している。この製品の特徴である既存ネットワークの活用は、具体的にはビルなどの施設にあるインターネットやイントラネット、一般電話回線などを利用して表示したいデータを送信できるという ものである。
表示するコンテンツや画像を作成するのに、特別なソフトは必要ない。ワードやエクセル、パワーポイントなど日頃使い慣れているソフトで作成すればよく、紙媒体であっても、スキャナーなどで画像を取り込んでデータを送信すれば表示できるという。
データを制御するユニットは、プラズマや液晶ディスプレイの背面に取り付ける小型軽量のものなので、本体を壁に掛けたり、天井からつるすなど様々な設置場所に対応できるのも強みだ。
自立型のスタンドも、デザインを重視したものを用意。設置場所の雰囲気に合わせて、色の指定も可能。また、緊急情報を知らせるため、テロップ機能により任意の文字情報２００文字を流す事もできる。これは、プログラムされている映像やコンテンツに関係なく流せるもので、位置も上下左右から選べる。
既に同製品は病院や大学、金融機関などで使用されており、不特定多数に対して確実に情報を伝達する必要がある施設に最適だ。現在はデモ機の貸し出しも行っており、実際に使用感などを確かめてから導入する事ができる。
飯田電子設計 日・英・中・韓の４ヶ国語に対応 大小２サイズをラインナップ メッセージの入力作業も簡単
飯田電子設計（東京都板橋区）では、４ヶ国語の文字表示に対応した電子看板を製造・販売している。
同製品の機種は２つあり、一度に表示するのは１２文字だが、サイズが大きく見やすい「ＢＩＧほたる」と文字情報量を多くした１６文字タイプの「ＭＩＮＩほたる」がある。
４カ国語で対応するのは、日本語、英語、中国語、韓国語。繁華街で、中華料理などの飲食店が入る商業ビルのロビーなどで使われるケースが多いという。
同社代表取締役社長の飯田勝洋氏は「この製品には専用の入力ソフトを同梱しており、それを使用して簡単にメッセージを作成する事ができます。全角の場合、どちらの機種でも５０文字のメッセージを３０種類、合計１５００文字まで登録する事が可能です」と語る。
メッセージの転送は付属の接続ケーブルを利用し、パソコンと製品を接続すればよい。また、パソコンが持ち込めない場合はデータキャリア（オプション）が用意されているので、これにデータを保存して接続すれば転送できる。なお、このデータキャリアには６０メッセージ分を記録させる事が可能だ。
「ＢＩＧほたる」の大きさは幅５８㎝、高さ１１㎝、奥行７㎝、重さは３・５㎏である。「ＭＩＮＩほたる」は幅３９㎝、高さ６㎝、奥行６㎝、重さ２㎏。価格は７万５０００円からとなっている。
日本サムスン 今月末から家電量販店で販売開始 簡易なシステム構成初心者でも使用可能
日本サムスン（東京都港区）ではオールインワンタイプの３２型液晶ポスター制作・表示システム「ハルヱとケイジ」を今月末から販売する。ディスプレイ、表示システム、ソフトウェア類をパッケージ化したものであり、システムが複雑ではないので初心者でもすぐに使用する事ができる。
同製品は薄さ約１１㎝の３２型液晶ディスプレイにデュアルコアＣＰＵ搭載のＷｉｎｄｏｗｓコントローラーとステレオスピーカーを内蔵した。これによって煩雑なケーブル接続やパソコン設置などの必要がなくなった。また、設置面積も小型サイズのスタンドを用いる事で、さらなる省スペースが可能になったとしている。このスタンドにはキャスターが付いており、持ち運びも容易に行えるとしている。
コンテンツデータの送信は、液晶ディスプレイ本体に直接ＵＳＢを差し込む事で行う。コンテンツ作成には同梱されているソフトを使用すればよいとの事だ。また、画像の登録は一度に最大で約２０００枚（１枚で１ＭＢ程度のデータ容量を想定）までが可能。頻繁に表示するコンテンツを切り替える場合などには有効だろう。
中小企業やビル、店舗運営者が気軽に導入できるように想定して開発されており、販売も通常の家電量販店などを通して入手が可能。同社によると、想定する店頭販売価格は約２０万円との事だ。
