不動産トピックス
今週の一冊
2008.08.25 12:03
カリスマ大家さんが明かす「新・夫婦起業」のススメ
著者:鈴木ゆり子
出版社:ダイヤモンド社
発行:平成20年7月31日
価格:1429円(税別)
パンの耳を揚げたり野草を採ったり、そんな節約生活の中で貯蓄した資金を基に不動産を取得。その結果、現在資産5億円、年収が1億円になったカリスマ大家さんの話である。本書の中には、物語のようにこれまでの取り組みが書かれている。
興味深いのは、題名にもある通り筆者であり専業主婦の鈴木ゆり子氏が代表取締役という点。もしも、夫婦で起業となったら代表は夫が務めるケースが多いだろう。逆の立場では折り合いが悪いのではないか。
その疑問は誰もが持つところだろう。しかし、会社勤めを長年続け、ある程度の役職を経て退職し、今や自分の妻の下で働くことになった夫は、そんな瑣末なことに時間を取られるのはもったいない、という姿勢。妻は、家族の中での悪役をかって出て、強気で物件取得を推し進める。こんな2人の役割分担が、現在の資産を生み出した。この本には、10円玉1枚から大切にする鈴木氏の経営方針が盛り込まれている。子育てから物件のリフォームまで、現代人が失ったなりふり構わず努力する姿勢がまぶしい.
最近、「熱さを忘れた」とか、「家族経営が難しい」と考えている人におすすめの一冊だ。