不動産トピックス

クローズアップ 虫対策編

2008.11.10 17:21

 商業ビルもしくはオフィスビルでも、近くに飲食店などが多い場合はハエや蚊などの羽虫に悩まされる事が多い。そこで今回は捕虫器を紹介する。以前のように高圧電流で撃退するタイプは少なくなった。死んだ虫が飛散し、見た目も衛生上も良くなかったからだ。では最近の捕虫器はどのようなものが多いのだろうか。

ピオニーコーポレーション ガラスの飛散防止にも一役買う 蛍光灯に覆いかぶせ虫の誘因を低減する  捕虫器や殺菌器具、殺虫器などの製品を製造販売しているピオニーコーポレーション(大阪府岸和田市)では、開放された建物内にハエや蚊などの羽虫が侵入するのを低減する「バンガード」シリーズを販売している。
 羽虫の中には、蛍光灯から発せられる光に寄せられ、建物内に侵入してくる種類のものが多い。ビルでも、窓を開けた廊下や非常口などから光に寄せられて侵入するケースはよくある。
 バンガードは、蛍光灯に覆いかぶせる事で、紫外線をカット。特に虫を寄せる波長を低減させるため、人の目には明るく写っても、虫は寄ってこなくなる。また、これとは逆の性質を持ったバンガード・ビーエル・タイプもある。工場や飲食店などでは、特にハエや蚊など羽虫の侵入が多い。捕虫ランプはこうして侵入してきた虫を特殊な光で寄せ集め、必要ならば捕虫テープで捕まえるという仕組みになっている。バンガード・ビーエルタイプは、そうした捕虫ランプ(蛍光灯型)に覆いかぶせるためのものだが、同時に捕虫効果はそのままに、蛍光灯のガラス飛散を防ぐ。蛍光灯は万一何かの拍子に破裂すると、瞬間的に細かなガラス片となって飛散する性質がある。
 このガラス飛散防止機能は先のバンガードにも共通しており、地震対策などにもなりそうだ。

三共消毒 捕虫シートの位置を工夫し虫の姿消す クライアントのアイディア集結し完成  三共消毒(東京都品川区)では、捕らえた虫が見えない、落ちない捕虫器「ディオネア」を販売している。
 これは同社に寄せられたクライアントの声からアイディアが生まれ、完成した製品であるとの事。
特徴としては9つあり、まずは捕まえた虫が見えなくなる。通常、光で集めた虫は捕虫用粘着テープなどに捕らえるが、ディオネアでは捕虫ランプと粘着テープの位置を工夫し、下から見上げるようにしても虫が見えなくなった。
 2つめに、虫が落ちなくなるという特性がある。受け皿に落ちる虫はほとんど全てが捕獲可能となり、工場の生産ラインなどで異物混入を防げる。
 3つめは、カラーバリエーションの豊富さ。ランプのカバーの色を選べるので、ビルでも内外に設置できる。
 4つめは捕虫面積が増えている事。従来の捕虫ランプと付随する捕虫シートは、概ね970㎠。これを1007㎠とした。
 5つめ、取り付けが簡単で吊り下げでも壁掛けでも対応できる。
 6つめは捕虫シートが100%紙製なので、一般ゴミと一緒に処分ができる。
7つめにコンパクトサイズという事が挙げられる。本体のサイズが従来のものより小さめであるため、天上高が低い場所にも設置可能だ。
 8つめはオールステンレス。腐食に強い製品となった。
 最後は捕虫シートの交換が簡単な事。回収は折り曲げて捨てるだけだ。

石崎電機製作所 本体軽量で屋内ならば設置場所を選ばず 簡易型だが効果高い捕虫器 一時的な羽音対策には有効   季節などによって一時的に虫が大量発生し、そのための対策を取りたい場合に捕虫ランプなどを設置する事は大げさに思えるオーナーも多いだろう。また、空間が広ければ市販の蚊取り線香などは効果が薄れてしまい、駆除に時間がかかる。
 石崎電機製作所(東京都台東区)では、紙でできた捕虫器「ムシキャッチポン」を販売している構。造は以下のようになっている。まず虫を誘引するランプがあり、その周りを紙製の捕虫ケースが囲う。虫が落ちて捕まえられる部分は粘着テープのトレイで、これとケースが紙製。虫が溜まれば取り替えるという方法だ。このトレイとケースは燃えるゴミとして廃棄できる。また、臭いなども発生せず、非常に軽量なので屋内ならば場所を問わず吊り下げられる。壁掛けもできるようになっているので、吊り下げるのに適当でない場所なら便利だろう。
 同製品はランプ1灯と捕虫ケースが4個、捕虫トレイも4個のセットとなっている。ランプは3種類が用意されている。30ワットの円形型、15ワットと20ワットの直管型だ。電源は全て共通で、AC100ボルトなので、家庭用電源でも問題なく使用できる。
 同製品のようにランプで虫を誘引し、それを粘着紙で取る機器のタイプは、死んだ虫が飛散せずテナントや利用者の気分を害さない。一時期の使用であれば、こうした簡易型のタイプも検討には値するだろう。




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