不動産トピックス

クローズアップ 内装ツール編

2008.11.24 15:39

 無駄が経営の足かせとなる。ビルメンテナンス費用を抑えてコストを削減し、オーナー自身の手でビルをよみがえらせることも、選択肢の1つとなってきているのではないだろうか。そこで、今回はオーナーが自分で管理する際に役立つシステム及び製品を見てみる。

四国化成 職人並みの模様付けがローラー施工で可能に
 四国化成(香川県綾歌郡)が開発した「テンダートップ」は、ヘラやローラーを用いて施工することができる内壁材である。調湿機能またはCO2吸着効果を持ち、ホルムアルデヒドを分解する。
珪藻土が含まれる「けいそう」と、消石灰などを用いた「しっくい」の2タイプに展開しており、どちらも簡 単に施工ができる点が特徴だ。
 試用方法は、けいそうは水を加えて、しっくいはそのままミキサーでかくはんする。オーナーが自分で施工する際に便利なのが、どちらの製品も壁紙の上から施工することができる点。しかも、専用のローラーはウールとパイプローラーの2種類が用意されており、転がすだけでさまざまな模様を付けることができる。
 「この製品は、転がすだけの簡単さが特徴です。しかも、通常では左官職人に以来しなければ難しい仕上げが、素人でもできるため、自分でリノベーションをしたい、経費を削減したいというオーナー様にはぴったりの製品だと考えております」(齊藤氏)
 同社では、A4版の模様塗りサンプルを用意しており、実際にどのような模様を形成することができるのかを自身の目で確かめることができる。1㎡あたり2650円から。

東リ タイルカーペットの長寿命化システム 動線上の汚れも洗浄 廃棄処分を回避する
 けもの道と呼ばれる、人の動線上にあるカーペットは汚れやすく、毛そのものも弾力性を失ってしまうケースが多い。そのためカーペットの寿命が短いのが問題となっている。
 東リ(兵庫県伊丹市)が提供している「オフロケーションシステム」は、この問題を解決するタイルカーペットの長寿命化メンテナンスシステムである。例えば、1000㎡のタイルカーペットが必要な場合、1100㎡分を購入する。使わない100㎡は、東リのメイクアップセンターに送られ、保存されるのである。そして、ビル内ではタイルカーペットの定期メンテナンスを行い、PC上で管理。汚れたタイルカーペットから順番に交換していくのである。
 「『オフロケーションシステム』は昭和60年からスタートし、現在は首都圏内でのみサービスを行っていますが、こういった環境に配慮する取り組みが広がることは望ましいと考えています」(白石氏)

ビアンジャパン エフロを取り去る非塩素系クリーナー プロ任せは今や常識ではない 誰でも施工可能な環境配慮商品
 ビアンコジャパン(京都市南区)が開発した「TS101」は、エントランス及びトイレ等に使用される床タイルや、内外壁のタイルを洗浄するタイルクリーナーである。
 セメント質に含まれるカルシウム、塩等が白く凝固したエフロ(白華)は、通常除去するためには削り落とすか塩素系の物質で溶かすなどの方法を用いるが、簡単には落ちにくい物質のため、ビルメンテナンス会社等のプロに任せるほうが多いとされる。
しかし、このタイルクリーナーは、塩酸を含まないにもかかわらず、エフロを除去することが可能。塩素による黄変など、タイル素材を傷めることはない。有毒ガスが発生しないため、環境にも優しいのだ。
 さらに、釉薬(ゆうやく)付きの陶器類にも使用することができ、洗浄するだけでなく、釉薬が持つツヤを害することがないのも特徴だ。
 使用方法はいたって簡単。対象となる部分を水洗いした後、薬剤を塗布したパット等で擦るだけ。その後、水洗いを行って作業終了となる。
 なお、パールタイルやプリント接着されたタイルなどの特殊タイルは、表面の美しさを損なう可能性があるため、使用することができない。また、必ず部材への影響などを確認してから施工する必要がある。




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