不動産トピックス

クローズアップ 洗剤編

2009.01.19 11:46

 平成21年もスタートし、新たな気持ちと共に経営に当たっているオーナーに向け、環境配慮型洗剤の紹介である。省エネ・エコという言葉が一般的になり、現在は洗剤の多くが環境配慮型。今週のクローズアップでは、その中でも、特色のある製品をピックアップしてみた。

ユシロ化学工業 発酵乳酸を用いた環境配慮型クリーナー 従来の酸性タイプよりも優しい使用感
 ユシロ化学工業(東京都大田区)が新たに開発した「オフノンプラス」は、食品添加物である発酵乳酸を用いて開発した環境配慮型の酸性トイレクリーナーである。
 商品のラインアップとしては、中性タイプも用意しており、こちらは昨年から発売されていたが、今年新たに環境に配慮したクリーナの発売となった。
 「乳酸は、食品添加物として使用されてるほか、人間の体内においても生成される物質です。そのため、安心・安全で使用することができます」と同社の営業本部室主任である大澤悦子氏は話す。
 通常、酸性の洗剤の多くには塩酸が用いられている。強力な洗浄能力が特徴となるが、塩酸特有の刺激臭がするほか、金属を腐食する性質があるため扱いに注意が必要だ。「オフノンプラス」において乳酸を使用したのには、これらのリスクを回避すると共に、より生分解性が高く浄化槽などにも安心して用いることができるからである。
 一方、石材の洗浄には中性タイプを用いる。ニューラベンダー配合で、黄ばみや水垢を分解する効果が高い点が特徴だ。
 酸性タイプ及び中性タイプのどちらも、従来品と比較して刺激が少ないため、作業員への負担が軽減することにもつながるだろう。

横浜油脂工業 無臭で強力なクリーナー 洗浄時の泡立ちを抑える
 横浜油脂工業(横浜市西区)が開発した「クリアーHTC」は、無臭タイプの化繊カーペット向け洗剤である。
 この製品は業務用として販売されている。一般に販売されているものとは異なり、ビルメンテナンスを主軸に置いた商品開発により実現した、強力な洗浄能力と控えめな泡立ちが特徴だ。
 「この製品は、非常に強い洗浄能力が特徴です。また、カーペットに使用するとあって泡切れが良く、洗浄後にカーペットに泡が残ってしまいなかなか取れないということがありません」と、同社グループ長の村上彰氏は語る。
 この製品はロングセラー商品となっており、リピーターが多いとのこと。
 使用方法は、あらかじめバキュームなどで砂やほこりを除去した後、スプレーによって噴霧し、数分そのまま置いてからスチームを用いたバキュームまたはポリッシャーを用いて洗浄する。スチームの場合には、5倍から10倍、ポリッシャーを使用する場合は10倍から15倍に薄めて用いる。
 ただし、カーペットの種類によっては洗浄によって縮む性質の製品もあるため、あらかじめパッチテストを行うか、専門の業者に委託したほうが良いだろう。

バイオメンテック 素材に応じて細分化したクリーナー 砂岩からステンレスまで幅広い用途に対応可
 バイオメンテックが施工する「ケミクリーン」は、さまざまな素材に使用することが可能なクリーニング材である。
 対象となる素材は、磁器・陶器タイルをはじめ、アルミやステンレス、レンガや砂岩に至るまでと幅広い。そのため、公共施設からホテル、オフィス・商業ビルに至るまでさまざまな建築物に導入されてきた。
 ビルの外壁に多い汚れは、水アカや排気ガスによる油汚れ、硫化窒素が堆積した黒い筋などだが、エントランスなどにもサビが付着していたり、水分に含まれていた炭酸カルシウムが石材表面に浮き出ることで白く粉を吹いたように見える”エフロ”などがよく目にされているという。
 「ケミクリーン」はこれらの汚れに対応しているが、その秘密は用途に応じて細分化し開発されたシリーズラインアップにある。ケミクリーン洗浄剤はナンバー1からナンバー7までに分割され、しかも堆積した汚れの度合いによっても使用する洗剤が異なってくるのだ。
 同社が提供しているノウハウは「ケミクリーン」工法とされ、代理店を通じて各地で提供されている。




週刊不動産経営編集部  YouTube