不動産トピックス
今週の一冊
2009.03.02 10:51
耐震偽装問題にも役立つ一冊 構造計算の基礎知識を 設計の重要性の認識が必要
図解雑学 構造計算
監修:山口照夫氏
出版社:ナツメ社
発行:平成19年
価格:1480円
本書は、構造計算についての入門書だ。図解雑学シリーズの構造計算版で、左ページには文章で説明があり、右ページには難しそうな計算式も載っている。しかし絵・図・表などで詳しく解説されていてわかりやすい一冊となっている。
「構造計算を学ぶ前に」「構造力学の基礎」「建築物の構造形式」「構造計算と荷重計算」「構造計算」「構造計算に関する法律」の6章で構成されていて、同書一冊を読めば基本的な建築構造や構造計算などは理解できるだろう。
「構造計算とは構造力学にもとづいて、構造を種類ごとに分け、建物の安全性を計算し、数値で表すこと」だという。地震に関する項目もあり参考になる。耐震偽装問題が問われている日本の現状を把握し、安全なビル経営に役立てたい。
本書の監修を務めた山口照夫氏は、日本大学理工学部建築学科を卒業後、設計事務所に勤務し、様々な建物の設計に従事してきた。平成7年に独立し現在に至る。フィルツ都市設計、フルテック、サンフィルツ建築事務所代表取締役であると同時に1級建築士、住宅性能評価員でもある。